TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する



第5話 独占宣言は、静かに行われる


その日は、やけに静かだった。


(……不気味ですわ)


リリアーナは、廊下を歩きながら警戒していた。

ここ最近、視線も言葉も過剰すぎたせいで、

何も起きないこと自体が怖い。


「リリアーナ」


呼び止めたのは、王太子アレクシスだった。


「少し、時間をもらえるかな」


(断れないやつですわ)



庭園。

人払いされた空間。


「率直に聞く」


アレクシスは、いつになく真剣な表情だった。


「君は……

誰かを特別に想っているのか?」


(来ましたわ)


「いいえ」


即答。


「今は、学園生活を穏やかに過ごしたいだけですの」


嘘ではない。

ただし――それが一番の地雷だった。


「……そうか」


彼は微笑む。


「なら、問題ない」


(?)


「君が誰にも心を向けていないのなら」


一歩、距離が詰まる。


「私が、最も近くにいればいい」


(重い)



その瞬間。


「それは困ります」


割り込んできたのは、ルークだった。


「彼女の時間は有限です。

独占は非合理的」


「……剣で解決しますか」


カインが静かに言う。


「やめてくださいませ」


(学園ですのよ!?)


さらに。


「リリアーナ様!」


エマが駆け寄ってくる。


「皆さん、怖いです……」


全員が、一斉に我に返る。


(遅いですわ)


沈黙の中、

リリアーナは深く息を吸った。



「……皆さま」


その声は、いつもより低く、澄んでいた。


「私は、所有物ではありません」


全員が息を呑む。


「好意を向けていただくことは、光栄です。

ですが――」


彼女は、はっきりと言った。


「私の意思を無視するなら、

それは“優しさ”ではなく、支配ですわ」


沈黙。


誰も反論できなかった。


「私は逃げません」


だが。


「選ぶ時間も、選ばない自由も、

私にはあります」


しん、と風が吹く。


アレクシスが、静かに頭を下げた。


「……失礼した」


ルークも、眼鏡を外す。


「感情の計算を誤りました」


カインは、短く頷いた。


「……理解した」


エマは、涙目で微笑む。


「リリアーナ様、かっこいいです……」


(やめてください、惚れ直さないで)



その夜。


リリアーナは一人、日記に書き記す。


――断罪は回避できました。

――好感度も、制御不能です。

――ですが。


(私は、私でいることを選びますわ)


悪役令嬢は、

誰かの物語の脇役ではない。


自分の人生の、主人公なのだから。



一旦第5話までいけました!!

続きはこちらも明日でございます!!

フォロー,いいね,コメントお願いします!!🙏

『悪役令嬢のはずが、攻略対象全員から溺愛されています』

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

3

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚