相討ち覚悟で葛城陸に戦いを挑んだが、僕が始めた戦争は横から乱入してきた彼女の父親と弟に乗っ取られ、僕が知らないあいだに終結していた。
僕は二段構えで陸を追い詰めるつもりだった。まずは警察を動かして妹との不同意性交の罪で陸を逮捕させること。
警察が動かなかった場合は? その場合は陸たちがかつて毎日のように校内で彼女とセックスしていたと学校に通報するつもりだった。間違いなく退学にはできるだろう。
ただ、問題は彼女も処分を免れないことだ。陸たちに脅されたわけじゃない。彼女は自分の意思で校内での乱れた4Pプレイに溺れてしまった。陸たちだけを処分させて彼女の罪を免責にする方法は浮かばなかった。
彼女によれば性交の舞台は生徒会室。やつらは生徒会室を無料のヤリ部屋として確保するために、やる気もないのに生徒会役員として居座り続けたのだ。
腹立たしいことこの上ないが、夏休み中に三人とも退学したので僕がやつらにできることは何もなくなった。
なんでも三人とも突然世界の森林破壊に心を痛めるようになり、居ても立っても居られなくなって地球の裏側のブラジルへ九月にも旅立つそうだ。これからの生涯をブラジル奥地の熱帯雨林の保護活動に捧げるつもりだ――
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