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渡辺は目黒の家にいる。1人にさせない。精神的に参っている。余計なことを考えるかもしれない。
京セラドームコンサートを後数日に控え、こんな精神状態ではやっていけない。
岩本は、目黒のそばにいて、大事なんだと分からせてやれと言う。
メインボーカルの自信を持てと言う。
渡辺は泣かなくなった。代わりに食べない、寝れない。目黒のそばにいれない。いつもソファの隅に座って遠くを見ている。
後2日で、渡辺が唄えるか、コンサートが出来るか、皆んなが渡辺に会いに来て、大事なんだ。必要なんだと言う。
ポツリと話す。
渡辺ーもう嫌だろ?
目黒ー何が?
渡辺ーこんなやつ。
目黒ー好きで堪んないけど?
渡辺ー捨てて。
目黒ーすぐ拾うけど?
渡辺ー俺、唄えない。
目黒ー大丈夫、唄える。
渡辺ーもう、俺に触れないで。
目黒ー無理、愛してるから。
渡辺ーんっ〜んっ。
目黒ー俺は翔太なしじゃ、生きていけない。翔太に必要なんだと言ってもらわないと、生きる意味ない。
渡辺ー一緒にいられないかもしれないじゃないか。
目黒ーいつも、翔太くんが闘ってきたから、今回は俺が闘う。
朝起きると、ソファに渡辺はいない。毛布もきちんと畳んである。
消えてしまった。目黒の前から。
携帯にかけても電源を切っている。
仕事は?コンサート明けの分まで収録されている。明日には大阪に移動する。コンサートに出ないつもりなんだろうか?
目黒ー岩本くん?翔太くんがいなくなった。
岩本ーどういうこと?
目黒ー朝起きると、家のどこにもいないんだ。
岩本ーどうする?
目黒ー探す。
リッツ・カールトン。
きっと、そこにいる。もしかしたら梨花もいるかもしれない。
目黒は梨花に電話をかけた。
目黒ー梨花さん、今日本?
梨花ーええ。
目黒ーそこに翔太くんいる?
梨花ー全部話して、泣きながら眠ったわ。
目黒ー今から行く。
梨花ーしょっぴーはもう疲れすぎだわ。
ちょっと怒った様子で梨花は言う。
梨花ーしょっぴーはちょっと危ないわね。
目黒ーどういうこと?
梨花ーもう、全てを投げやりになってるわね。
目黒ーで?
梨花ー自分なんかいらないって、思ってる。
目黒が梨花の部屋に入って、渡辺を探す。ベッドにいない。
ゲストルームにもいない。
目黒ー梨花さん。
梨花ーしょっぴーが危ない!
全ての部屋を見て回る2人。
書斎の隅でペーパーナイフを手にしている渡辺を見つける。
ナイフは、渡辺自身に向いている。
目黒ー翔太、何するつもり?
渡辺ーもう消えたい。
目黒ー翔太の身体は俺のもの、勝手なことさせない。
渡辺ーもう、許して、もう疲れた。
目黒ーナイフ、ちょうだい。
渡辺ーん〜ん。
目黒ーそんなんで、死ねないよ?
渡辺ー喉が使えなくなればいい。
目黒は理事長に電話した。
渡辺が喉を潰そうとしている。グループをなくすつもりですか?
渡辺が唄えなくなると、グループは活動を停止する。煩わしいことがなくなれば、京セラドームをする。今の渡辺の状態なら、参加出来ない。メインボーカルがいない,コンサートになる。
理事長が1時間くれと言った。
梨花が言う。
梨花ー私は1時間以上、買い物に行ってくる。
仲直りして、明日、大阪に行けるようにしなさい。
目黒と渡辺の2人だけ。
久しぶりに渡辺が泣いている。
渡辺ー京セラには行かない。もうグループから抜ける。理事長はそれで満足だろ?
目黒ー俺、怒ってるから。翔太は俺のこと考えたことある?
渡辺ー・・。
目黒ー俺のことまで、嫌になった?
渡辺ーそれで、脅されてるじゃないか!
目黒ー離さない。
目黒が渡辺に近づいてナイフを取り上げ、ソファに押し倒す。
抵抗すらしない、渡辺を抱きしめる。
目黒ー岩本くんや皆んなが理事長に、会いに行ってる。俺と翔太くんはなくてはならないメンバーで、2人は離れては生きていけないって言ってる。
渡辺ーもういい、どうでもいい。
目黒ー翔太!しっかりして!
岩本から、電話が入る。
渡辺はグループにいること。目黒と一緒にいること。理事長が認めた。グループの人気と売り上げセールスを天秤にかけたら、今のままが1番いいと考えた。
目黒ーグループにいていいって。俺たちも一緒でいいって。
渡辺ー嘘だ。
目黒ー岩本くんに代わる。
渡辺ー照?んっ・・んっ・・そんなこと言ったの?んっ・・大丈夫。
渡辺の存在価値を疎かにするなら、グループは解散して、個々で仕事すると言ったらしい。それほど、グループには渡辺は必要だし、目黒と渡辺を応援している。
目黒ー丸く収まったね。
渡辺ーいいの?俺、いていいの?
目黒ー俺のためにも、いなくちゃいけない。俺のものだから。
渡辺ー頑張る、京セラドーム、頑張る。
梨花に置き手紙して帰ってきた。
練習スタジオに皆んないるらしい。
渡辺は会いたいと言う。