コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
👾side
俺は元々体が弱い 。
大切に 、 大事に育てられた 。
だから 、 世界なんてものを知らずに 。
今日もベットの上で過ごすのかな 、 と窓の外を眺めて 。
きらきらと光る雪が降っていて 。
たまには外に出たいな 、 なんて思いからゆっくり立ち上がって 。
ゆっくり車椅子を押しながら外に出て 。
綺麗な景色を見つつも白い息を吐き出して 。
少し息苦しくなっては車椅子を押す手を止め 、 少し前屈みにして 。
少し咳込みつつも方向を病院の方に向けて 。
その時 、 世界が一気に止まって 。
俺の視界に入ったのは 、 白い息を吐きながら少し空を見つめ微笑む彼で 。
五感が失われ 、 とにかく彼を見つめて 。
視線に気づいたのかこっちに気づき微笑んでくる彼 。
一目惚れとはこのことを言うんだろうな 、 と実感して 。
👑side
余命宣告された 。 体は元気なのにな 、 笑
今日も病院で過ごす 。
あと一年 、 遊びまくりたいのになぁ 、
ほんとは安静に 、 だけど外に出てみて 。
俺なんかより綺麗に輝く雪を見つつも頬を緩めて 。
少しの視線を感じ横へと向けて 。
そこには 、 綺麗な顔立ちのした雪のように綺麗で儚い人がいて 。
一瞬で恋に落ち 、 一目惚れして 。
NO side
そこから連絡先を交換し 、 院内で会ったり 。
お互い病気のことはタブーで触れないでいて 。
そこから半年 、 早かったのか短かったのかわからない月日が経って 。
👾
お互い検査をしたり 、 簡易的な手術をしたりの日々 。
それでも貴方と笑えることが嬉しくて 。
でも 、 少しの違和感を感じて 。
歩き方がぎこちなかったり 、 腕に力が入っていなかったり 。
なんて違和感を抱えつつも1ヶ月経って 。
ぱたり、と彼奴は会いに来なくなった 。
待ち合わせ場所に行ってもいない 、 院内を探し回ったり 。
そんな生活を続けて 。
もう会えないのかな、なんて泣きそうになりつつもその場に向かって 。
白い園庭 、 ホワイトリリーの道を通りながら彼のことを思い出す 。
彼の香水 、 ホワイトリリーの高貴な香りに包まれて 。
寂しいなぁ 、 なんて考えつつも戻ろうと後ろを向いて 。
そこには 、 車椅子に乗ってる大好きな彼がいて 。
なんにも変わらない彼と 、 車椅子 。
少しの変化に驚きつつも微笑み 、 一言 。
『 遅いぞ 、 笑 』
👑
持っている病気のせいで 体が動かなくなった 。
あいつに会いに行きたい 、 でも動けない 。
そんな思いを抱えつつも 看護師さんに駄々をこねる 。
そうすると車椅子が出てきて 、 ゆっくり向かう 。
急いで 、 でもゆっくり 。
いつもの所に行っては何も変わらない彼がいて 。
貴方の声に 、 頬が緩む 。
👾
きっともうそろそろなんだろう。
車椅子に乗った彼に近づいて。
優しく頭を撫でつつも微笑みかける。
『 ニキ、好きだよ。 』
『 … 俺も 笑 』
そう笑ってくれる、この時間が幸せで。
今幸せな俺らからあなた方に渡す
くそみたいな世界に祝福を 。