白鳥沢学園恋愛日誌

バレー部練習中、体育館にて。

ｻﾄﾘ「けんじろ〜〜」

ｼﾗﾌﾞ「なんですか、天童さん」

ｻﾄﾘ「けんじろーは、何をしたら笑ウノ〜？」

そんなの知らねぇよ。

そんな会話があったと思えば

天童さんはやたらと

ｻﾄﾘ「けんじろ〜聞いて！

けんじろーの歌！！」

♪しらぶんぶんぶん〜けんじろーが飛ぶ〜

コートの中ぁで、けんじろーが飛んだよ

しらぶんぶんぶん〜けんじろーが飛ぶ〜♪

ぶんぶんぶん、蜂が飛ぶ、の童謡のメロディの

替え歌だ。

だせぇ、うぜぇ。

口に出さず眉間にシワを寄せてると

ｴｲﾀ「天童！困ってるからやめたれ！」

瀬見さんがフォローに入ってくれた。

えええ〜いい歌じゃンかぁ〜

どこがだよ！！

って

瀬見さんと天童さんは話してるが…

いや困るというか。

鬱陶しいだけなんですが。

その後も天童さんは何回かその歌を歌いながら

練習をしてて牛島さんに

「天童、それはなんの歌だ？」なんて聞かれて

「これは、けんじろーのテーマソングだよｫ」

だなんて答えるから

「テーマソングがあるのか？白布、初耳だ」

って言われた！！

やめろ！！牛島さんに勘違いされるだろが！

「違います！そんなのありませんよ！！

天童さんが勝手に…！！」

必死で否定していると天童さんが

「作詞、作曲俺だヨ〜」って牛島さんの後ろから

ニュっと出てきて言った。

「そうだったのか

天童、あんまり後輩をからかうのはやめろ」

牛島さんが天童さんに言ってくれた。

牛島さん！！！

ありがとうございます！！

今日も牛島さんはかっこいい。

白鳥沢メンバーで練習試合中。

俺はまだレギュラーメンバーでは無いので

点数係。

牛島さんが点を取る度、心の中で

かっこいい！！と思いながら点数をめくる。

すると天童さんが話しかけてきた。

ｻﾄﾘ「けんじろーは美樹ちゃんと仲良いの？」

は？ああ。

あいつか、なんか自分で言ってたな

『 白布くんもバレー部なんだよね！

私のお兄ちゃんもバレー部なんだ！』

美樹、って名前なのか。知らなかったわ

まあ別に知ったところでだけど。

ｼﾗﾌﾞ「別に、仲良くないですよ」

と答えると

天童さんは俺をじっと見つめて

ｻﾄﾘ「ふ〜〜ん？」

だなんてニヤニヤしながら見てくるから

鬱陶しくて

ｼﾗﾌﾞ「何が言いたいんですか。」

と強め口調で言ってやった

ｻﾄﾘ「美樹ちゃんから、けんじろーが

笑ったって嬉しそうに話されたんだけド〜。

けんじろーも笑うんだねｪ?」

は？あいつに俺笑いかけた記憶ねぇんだけど、

というか、ただの嫌味言いたかっただけかよ。

ムッとしながら

「俺だって笑う時は笑いますよ」と言うと

天童さんは

「美樹ちゃんといる時は笑うんだネ〜？」

は？俺があいつといる時だけ笑うとでも？

「美樹ちゃんと仲良くネ〜けんじろ〜」

天童さんはそう言って去ってった。

なんなんだよ、

笑ったって。

あいつ、バカだからからかってやっただけなんだけどほんと。

あいつ、覚えとけよ

だなんて眉間にしわをよせながら残りの

練習試合の点数係をこなす。

途中で瀬見さんから

「天童になんか言われなかったか？気にすんなよ！」と励まされた。

いや、気にしてねえし。

あいつの事なんて知らねぇし。

「瀬見さんと、あいつ全然似てないですね」

嫌味を込めて瀬見さんに言った。