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「今日は誰とも会わないで」
俺は水の首筋にぴったりと張りついて、体温を奪うように絡みつく。
外の空気が水の肌に触れるのも許せない。
誰かが水の匂いを嗅ぐのだって、絶対に許さない。
水は俺の冷たさに小さく震えて、それでも笑った。
「またそんなこと言って….ちょっとコンビ二行くだけだよ」
「ダメ」
俺は即答して、水の耳たぶを甘く噛む。
「水は俺がいないと寂しいでしょ?俺にしか甘えられないでしょ?俺が側にいてあげるから外に出ないで」
水の瞳が、ふっと暗くなった。
「…..桃ちゃんってほんと可愛い」
次の瞬間、水の腕が俺の腰を掴んで、ベッドに押し倒された。
「僕の方こそ、桃ちゃんを誰にも見せたくないんだよ」
熱い吐息が俺の喉に降りかかる。
「桃ちゃんがちょっとでも僕から目を離したら、僕、全部壊れて、桃ちゃんをこの部屋に閉じ込めるから」
「水……?」
「僕の腕の中で溺れ死ねばいいでしょ?そうしたら永遠に僕だけの桃ちゃんだよ」
指を首に回して、優しく、でも絶対に逃がさない力で締めつけてくる
俺は震えながら、水の胸にしがみついた。
「怖い…..」
「怖がらせてごめんね?でも桃ちゃんが悪いんだよ。僕から離れようとするから」
水は俺の髪を撫でながら、耳元で囁く。
「俺も、お前がいないと生きていけないんだ」
俺は涙を零しながら、水の首に腕を回した。
「だったら、もう離れないで」
「うん…..離れない」
「約束だよ?破ったら、僕、本当にこの部屋の鍵全部壊して、桃ちゃんを永遠にここに沈めるから」
「…..約束する」
震えていると水が唇に重ねた。
お互い強く抱きしめて、もう二度と離さないと誓うようにキスを深くする。
もう外の世界なんて見えない。
窓のカーテンは閉じたまま。
鍵は二重、三重にかけた。
俺たちは、完全に一つになった。
「大好きだよ」
「俺も…..水が、世界で一番大好き」
これでいい。
これしか、許されない。
俺たちは、もう誰にも邪魔されない。
永遠に、二人だけなのだから。