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「走って!!」
三上姉(みかみあね)を掴んでいた男がこちらを振り返った。
その奥で彼女も驚いた顔をしている。
「あなた……」
「なんだぁ? ガキは引っ込んでろ! いや……もしかして、お前も遊んでほしいとか?」
三人いる男のうち、一番手前の男が薄笑いを浮かべた。
その表情にぞっとしつつも、私はスマホを耳にあて、大声で叫んだ。
「も……もしもし、警察ですか!! 今、駅の路地で女の人が絡まれているんです! 助けて下さい!! 」
「ちょっ……お前なにを……! 」
焦った男が三上姉から手を離した瞬間、私は声を張りあげた。
「三上さん、走って!! 」
三上姉は弾かれたようにこちらに駆け出した。
「おい、待てよっ 」
男たちの声を背に、私たちは人の波を 縫(ぬ)うようにして走る。
こんな真似は一か八かだったし、大通りは人が多いとはいえ、追ってこないと*********
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