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(ちなみになんですが一人称バラバラなのは俺の方が偽りで僕が本当のもふくん的なやつです)
ガチャッ、と音が聞こえて、なおきりさんがここを出ていったんだと分かった。
しばらく、呆然と立ち尽くしていた。
頭にクエスチョンマークしか浮かんでこない。
そっちが一緒にいてくれって言ったのに、どうして出ていくのか。
なんで、どこで泣くようなところがあったのか。
俺はそれを追いかけるべきなのか。
そもそも急展開すぎる。
今までの話を小説にしたら、話の辻褄が微妙にあってなくて人気は出ないだろう。
あぁ、もう、俺は、僕は、どうしたらいいんだ。
ふと、じゃぱぱの存在を思い出す。
めっちゃ突き放しちゃったけど、ちゃんと話してくれるかな。そもそもブロックされてないかな。でも、今はとにかく、誰かにどうすればいいか聞かないと、頭から湯気が出そうだ。
スマホに手を伸ばし、電源をつけ… ると、お母さんからの電話やメッセージが大量に入っていた。間違ってタップして既読がつかないように、慎重に画面を叩く。
そしてじゃぱぱにDMを送る。
[俺、どうしたらいいですか。]
すると、すぐに返信がきた。
[ん、?なにがあったの?あ、さっきはごめん、Mさんの気持ち全然考えてなかった]
謝るんだ。それに意外と優しい返事が返ってきて、少し驚く。
[いや、どうすればいいのか分かんなくて。]
[うん、なにがあった?]
◇◆◇
[そっか。俺は、Mさんの好きにすれば良いと思うよ]
え、?僕の好きに?だったらここにずっといたい。
でも、そんなことしたら。
[あの人に、迷惑かかるし、何もしないでここに留まってても性格悪いやつになるだけじゃないですか。]
[そんなことないと思うけどなー。確かに周りから見たら性格悪いやつになるかもしれないけど、Mさんとかその人がほんとのMさんを知っておけば良いんじゃない?]
[それに、その人は隣にいてくれるだけで良いと思うよ。追いかけて肩を叩かれたりしなくても、帰りを待つだけでも。]
…やっぱり、じゃぱぱは俺の推しだ。そうだったな。俺はこうやってどんなことでも迷いなくまっすぐに答えられるところが好きなんだ。
手のひら返してすみません。そう打ち込んで そのまま、送信はせずに左胸のポケットにスマホを入れる。 それなら、ここで待つ、いや、待ちたい。
…帰ってこない
あれ、もしかして選択間違った、?追いかけるべきだったのかな…
あの人には、あまり無理はしてほしくない。けど、追いかけたくは、ない。
こんな自分が嫌になることなんて、今まで何回もあった。でも、もう諦めた。
とりあえず、もう学校に行くこともないし、帰らなくちゃいけないこともないから、ゆっくり、待ってみようかな。
あれから何日経ったかな。3日くらいかな。もう、帰ってこないのだろうか。
まあ、いつかは帰ってくるだろう。僕は、それまで待つだけだ。
その時、ガチャっとゆっくり扉を開ける音が聞こえ、リビングのドアが開いた。
え…ッ と声が聞こえた気がするけど、気のせいだろう。
mf.「おかえりなさい、なおきりさん」
と目を見開いて立ち尽くすなおきりさんに言うと、急になおきりさんが僕の胸の中に飛び込んできた。
のわぁッ!?と意味不な声を出してしまった。
mf.「ど、どうしたんですか、笑」
嗚咽が聞こえてくる。この人は多分、泣いている。でもやっぱり、なぜ泣くのかは分からないけど。
とりあえず背中をさすりながら、いつからこんな関係になったのかを考えていた。普通はこういうの、親友とか、親とかにするものじゃないのか。…まあ、いいか。別に嫌な訳じゃないし。
no.「ごめんなさいッ…僕は最低ですね…ッ」
なんでこの人が最低にならないといけないんだろう。一番最低なのは僕なのに。
優しい人だなぁ。
泣かないでください、と声をかけるけど、結局子どもみたいに泣きじゃくってしまった。
ど、どうしよ。
…まあ、もう少しだけ、この時間を過ごしても良いかも。