コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
オレには彼女が居た
初めて会ったのはライブの時、観客席に立ちながら応援する姿に一目惚れして、これ以上好きになる人など居ないと思うほどだった
『すいません、そこのお嬢さん』
『は、はい..どうしたんですか?東雲彰人さん…』
思いを伝えたのは一目惚れしたその日だった
我ながら早いと思いつつも、次はいつ来てくれるのか不安だったし、何よりも
“思いを長く続かせて結局彼氏が居た時に立ち直れそうになかったから”だった
『あの、オレ、今日君の応援する姿に一目惚れしました!つ、付き合ってください!』
『….?! 』
彼氏が居ることも何も確認せずに告白してしまった これじゃ相手に困惑されるのも当然だ
けれども返事は
『は、はい!』
返事はOKだった
『こんなのはどうだろうか、彰人』
『おっいいな!それ、彼女に送っとくわ!』
冬弥も彼女の事を知っていて、彼女ならオレの恋人でも安心のようだ
全く、世話焼きなヤツだな、と思いつつもほぼ毎日アドバイスを貰っていた
意外と冬弥って、女心とか分かんだな
それからはとても幸せで、これ程幸せなことは無いと思っていた
なのに…
数ヶ月後
彼女とは順風満帆、特に何も変な事はなく、彼女に尽くしながら、歌も全力で歌ったし、練習もした
彼女にできる限り尽くした
ハズだったのに
「ごめんね…東雲君、実は…」
この先の台詞なんて聞きたくもなかった