テラーノベル
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これはDom/Subユニバースを元に書いている作品です。仏英平気な人はどうぞ。
抑制剤というものがこの世界にはある。
俺たちバース性別を持つものと言うのはかなり生活面でまともな日常を歩むのが難しいと思ってしまっている。
勿論それは俺とてそうだ。
「はぁ…っ、畜生。」
俺は七つの海の覇者だった。
それと相反する様に俺はSubバース持ちである。
認められたい、服従したいなんて気持ちが本能だなんて納得いく訳がなく、何十年、何百年とこのサブドロップ繰り返し苦しみながらも耐えてきたはずだった。
「ねぇ坊ちゃん、バース持ちの奴らが出会いを求める空間があるんだって?お前知ってた?」ニヤニヤしながらそんな話題が出る。
1度足を踏み入れてみるか、良い機会なのかもしれない。
小さな期待はあった。だが、それと同時に、自分の本能を知られたくなかった。
隣のコイツは腐れ縁だからか俺がバースを待ってることもとっくに気付いているが、俺が何の位置にいるかなんて流石に分からないだろう、必死に隠した、当たり前だ知られるわけにはいかない。しかもコイツは因縁の存在だ、絶対言う訳にもいかなければ来たら俺がねじ伏せるつもりで居なければ…。
心が警戒心に支配される、こいつの話半分でバースを抱える同士の元へ向かった。
「へ?」
会議室に集まる姿に呆気を取られてしまった。
当たり前だ、此処はいつも仕事で集まる会議室だ、メンバーもそうだ。
俺たちは化身だというのにめんどくさい性別を等しく抱えてるのかと思う反面自分以外にも隠していたやつがいたのかと少し安堵を覚えた。
「お、おいお前もいるのかよアメリカ」
「へ?あれ、イギリスじゃないか!君もパートナー探しかい?」
ヘラヘラと笑いながら気さくに対応するアメリ力に少しホッとした。
「いやぁ、俺Domに見えがちだろ?こう見えてSubなんだ、だからパートナー探すのに手こずっててさ、開催してくれたのはマカロニ兄弟なんだよ。ハハっ、彼らも苦労してるってことだね」
自分の性を隠すことなく話す目の前の陽の様な存在に思わず心が苦しくなる。
何がSubだ、舐められてたまるか。俺はそんな軟弱なバースを持ちたくなんか無かった。
「うぐ…っ、クソっ!」
「え、大丈夫かい!?抑制剤は?」
「要らねぇよ、そんなもん、効かねぇから」
身体を引き摺りながら廊下へと出て座り込んでしまった、カラダが拒否反応を起こす。
認めたくない認められない。アリエナイ。
この言葉を繰り返せば繰り返すほど息が詰まり意識が落ちそうになる。
「くそっっ!!」
「…やぁねえ、ホント、無理ばっかしちゃってさ?ほらこっち見ろ(look)てイギリス」
「っっ!!?」
遠く落ちかけた意識に命令が下る。
抗え、抗うんだ!俺がSubであってたまるか!
「あーぁ、ンな苦しいのに受け止めないって?もっと苦しくなるってのは坊ちゃんほら、ちゃんとどうしたいか言え(say)って、お前のバースなんてとっくの昔から知ってんだからね」
「は、ぁ!?……てめ、……っち」
「素直じゃねぇなあホント…抗うなって、サブドロップ助けてるんだからちゃんと受け止めろって。」
「くそ、絶対てめぇなんか、てめぇなんかに………っ、畜生。」
縋りつけるなら手を伸ばしてしまいたい。(だめだ)
助けてくれるなら本能に従うのも悪くない(そんなのこれから先も馬鹿にされるだろ)
なぁ、助けろ。助けろよ(違う!違う違う違う!!)
「はっ、ぁ……フランス、助けろ。これっきり、これっきりだからな」
「ハイハイ、素直じゃないお前を匿う身にもなってよね。ほら、こっちおいで(Come)」
フラフラとしたら足取りで近寄っていく。未だに睨み付けるし信用出来ない、抗う気持ちに反発してる。
本能は従いたくて甘えたくてたまらないのに。
「偉いね坊ちゃん(Goodboy)」
サラっと手が頭に伸びる、アフターケアなんだろう。
心無しか呼吸が安定してることに不満があっても落ち着いてる自分が納得いかなくて相変わらず眉間が寄る。
「ちょっと落ち着いたみたいだな。」
「嗚呼…そうだな。」
悔しくてぶすくれてると隣からくすくす笑うフランスが見える「お前がSubはのは前から知ってたけど、隠そうとしてるから言わなかったんだから感謝しなよね」
デコピンされて少々満足気なそいつに、自分の弱みを握られてしまった気がして落ち着かない。
「ほーんと、素直じゃねぇなあ、お前。」
鼻歌交じりに「俺パートナーでも見つけてくるかなぁ」とそそくさと会議室に戻って行く姿を見た時に。
どこかその言葉に納得いかなかった事に気がつくにはまだまだ先のようだ。
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