テラーノベル
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注意書___。
・初心者の為、誤字脱字がある場合が御座います。
・この物語はフィクションです。
・所々あやふやな所が御座います。
・今回の内容困惑する可能性が御座います。
・久し振りに書くので読みにくい場合が御座います。
↓其れでも良い方はどうぞ。
私はただの高校生だった。
周りが優しそうで、面白そうな子がいて、皆と仲良くなりたくて私は一生懸命話題を作った。
「ねぇ!貴方は何が好き?」
「あ、私は…」
「貴方は何が好き?」
「え?嗚呼、俺は……」
趣味の話を振ったり、好きな物や食べ物の話を振ったり、ゲームの話を振ったりした。
相手が好きそうな物を探って話して合わせていくと、皆は優しいから私と話してくれた。
友達になっていつの間にかグループを作って通話したりしてとても楽しかった。
「____~!」笑
「___」笑
「____⁉」笑
「____!」笑
皆、心優しく皆違う才があった。
笑いを作るエンターテイナー。
ノリに乗る心優しき男の子。
行動力のあるポジティブな子。
絵が上手く面白い女の子。
守護霊みたいに強そうな子。
猫好きでツッコミ役な子。
多種多様な子がいて、明るく、他愛ない話をし、笑い、遊び、楽しみ、友人を作り、授業に出て…時には体調を崩したけれど、それでも楽しい日々があった。
そんな毎日が本当に楽しくて楽しくて、時間は淡々と過ぎて行った。
「…なぁ白石、大丈夫か?無理してんじゃない?」
「えっ」
夕刻のショッピングモールで中学の親友の谷津と遊んでいる際に言われた。
「お前、本心から笑えてないだろ」
私は笑えている、だってここまで楽しいのだから。
本心から笑えている筈なのに…どうしてそう言うんだろうか。
夏の虫の音が煩くて頭に響く。
街灯の灯りが着き始めた頃、彼が口を開いた。
「…白石、お前はまた壊れるぞ」
その瞬間、私は谷津を置いて走り始めた。
だって私は壊れてなんか無い、壊れるつもりもない、幸せなんだから壊れる筈がない。
その日、私は眠れぬまま朝を迎えた。
「おー!みんなおはよ!」
“又”返事は返ってこなかった。
「あ、ねぇねぇここってさ~」
また返事は返ってこなかった。
「ねぇお昼食べよ~」
また、返事は返ってこなかった。
何度も何度も何度も何度も何度も話を振るけれど返事は返ってこなかった。
「……あの子無視されてるの気付かないのかな」
「そしたら相当馬鹿でしょ…」笑
みんな優しいよ、友達だから。
でも無視されてるのも嫌われるのも慣れてるから気にしてない。
優しいから、私が離れたら気にしないでくれる。
幸せで、嬉しくて、哀しくて、辛かった。
谷津と話したから、良く分かった。
もっと前から分かってたけど、現実を理解したくなかったんだ。
笑って無視されて日が終わりを告げて。
毎日毎日毎日毎日、ループしてループしてループして………ずっと同じ事が繰り返されていた。
私はちゃんと笑えていただろうか、どうにも私は笑うのに疲れたみたいだ。
谷津の言っていた事は忠告ではなく、分かって敢えて忠告のように言ってくれたのだろう。
もう既に私は壊れてしまっていたようだ。
暑くて、壊れて、何も考える気力はない。
「…嗚呼、綺麗だな………」
夕刻の海はどうにも私の心に染みた____。
俺の中学の親友が亡くなった。
彼奴は顔色を伺いながら生きていった。
彼奴はただ友人と共に楽しく暮らしたかっただけだった筈なのに。
もう少し早く伝えて、助けられたら良かったのに。
心優しく、俺にも話し掛けてくれた。
そんな御人好しで、優しくて、大馬鹿な彼奴は亡くなって良い存在ではなかったのだ。
白石の親戚が俺の家を訪ね、一枚の紙を渡してきた。
その時は白石の消えた夕刻の黄昏時だった。
渡してきた一枚の紙は白石が生前の最後に書いた手紙だという。
開くと其処には一言だけ書いてあった。
拙い字と水が滴っている様な跡が残って、一寸下手で可愛らしい絵と断片的な事しか書いてはいなかった。
彼奴らしく最初で最後の手紙。
「…白石、ごめん」
ごめんと言う声が一方通行をして、彼奴からの何の?と言う笑いは返っては来ない。
決して彼奴の本心から笑っている所も、笑っている声も見る事はできない。
見れたとしてもその資格は俺には無い。
今更俺が後悔して、語りかけたって白石は戻ってこない。
俺達…俺が彼奴を失くしてしまったのだから。
水が滴った跡の上に涙が重力に従って落ちた。
暑く、虫の音が煩く脳に刻み込まれ、夕刻と共に消えたと告げられたあの日を鮮明に思い出させる。
二度と忘れる事が無いあの日を。
紙がくしゃりと音を立てる。
日の明かりと、家の灯りが妙に眩しかった。
コメント
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雫ってほんまに小説書くのうまいよね😍😍😍😍😍😍 タメ語いい❗️❓😍😍😍😍