テラーノベル
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今、僕達の目の前にあるホテル。
そのホテルの中にあるレストランはコーヒー好きなら、誰でも知っているであろう、有名なホテルレストランだ。
僕はここではないだろうと思い、目を背けた。
でも、僕達を乗せた車はそのホテルに入っていく。
「唯月さん!ここって、」
「分かった?」
唯月さんは余裕そうな笑みを浮かべ、そう答える。
「じゃあ、行こっか」
車は止まり、僕達はホテルの中に向かおうとしている。
「唯月さん、」
「大丈夫だよ」
唯月さんはそう言い、僕の手を引きながらホテルの中に入っていった。
「こんばんは」
コンシェルジュが挨拶をする。
「「こんばんは」」
「予約の水面です」
え、予約?
本当にこのレストランで、
僕の気持ちは段々と嬉しさに変わる。
「唯月さん、本当に?」
「ああ、本当だよ」
夢みたい、
信じられない、
「こちらにどうぞ」
「ありがとうございます」
僕達はコンシェルジュに案内された席に座る。
憧れの場所ということでなんだか落ち着かない、
「唯月さん、ありがとうございます!」
「喜んでくれたなら嬉しいよ」
「僕、ずっとここに来たくて、」
「そうだったんだね」
唯月さんは、僕の手をそっと握る。
握られたことで僕の心臓はもうはち切れそうだ。
「あの、予約ってどうしたんですか?まさか、3年前から予約してたとか?」
ここのレストランは人気なことで予約が3年以上掛かると言われている。
きっと、あまり聞かない方がいいのだろうけど、気になってしまうので聞くことにした。
「ははっ、さすがに3年前からは予約してないな」
「じゃあ、どうやって?」
「たまたまだよ」
僕がどういうことか聞こうとした時、食事が運ばれてきた。
僕は聞きたかったことなんて忘れて、運ばれた食事に夢中だ。
「うわぁ〜」
「良い香りがするね」
「はい!」
ここのレストランは元々コーヒーを提供していたお店だ。
だから、良い香りがするコーヒーやコーヒーに合う食事が提供されている。
「じゃあ、食べよっか」
「はい!」
「「いただきます」」
「「ご馳走様でした」」
僕達は食べ終わった。
「唯月さん、美味しかったです!」
「そうだな、また来ような」
「いいんですか?」
「ああ」
唯月さんはまた来ると言ってくれた。
それが嘘でも、僕は嬉しい
僕はこのレストランに唯月さんと二人で来れたことが何より嬉しいから。
「陽向」
「なんですか?」
唯月さんはポケットの中から何か出した。
それを僕に向ける。
「陽向、番になってくれてありがとう」
唯月さんはその箱を開ける。
その箱にはカップの形をした首輪のチャームが入っていた。
「ぇ、いいんですか?」
「陽向のだよ」
「ぅそ、」
ついに、僕の涙腺は崩壊する。
レストランに来れて美味しい食事を食べた。
それがとても幸せだった。
でも、それだけじゃない、
唯月さんは僕のために首輪のチャームを、
「陽向、泣かないで、ごめん、嫌だった?」
唯月さんは僕のことを不安そうな顔で見つめる。
「ぃ、嫌じゃない、嬉しすぎて、」
「そっか、嬉しいな」
唯月さんはさっきの顔とは想像もしないくらいに嬉しそうな顔をしている。
僕は自分の涙を拭い、チャームが入った箱を受け取る。
「唯月さん、」
「陽向、」
「大好きです」
「愛しているよ」
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