2人並んで校門をくぐる。
〇〇『じゃぁね!照史くんっ!』
照史『おんっ!帰り待ってるな!』
〇〇『うんっ!』
俺に手を振ってニコニコスマイルで去っていく〇〇。
それさえで俺の胸は高鳴るんや。
しかし…
小瀧『✋(◉ ω ◉`)よお!〇〇っ!』
〇〇『おっ!小瀧くんっ!』
ハイタッチをする2人。
照史(てか、『小瀧くん』って誰なん?)
小瀧『あのさ、さっきの男の子誰なん?』
〇〇『えっ?あー照史くんっ!私の幼馴染!』
小瀧『へ、へぇー』
“幼馴染”ね〜
俺の様子を見て心配した〇〇が声を掛けてきた。
〇〇『ん?それがどうしたの?』
小瀧『いやっ!〇〇に幼馴染いるんやなーって思ってん!』
〇〇『あっそう?てか、早く行かないと遅刻しちゃうよ!!』
小瀧『えっ?!まじか?! はよ行くで!!』
〇〇『えっ…』
自分の手を見ると…
小瀧くんにギュッと握られていた。
そのまま小瀧くんと一緒にクラスに向かって走った。
(照史side)
照史『どういう事やねん…』
〇〇に仲のええ男子なんておらんかった。ましてや彼氏なんておらんかった。
いや…言うことやないよな…
〇〇にとっては俺はただの“幼馴染”と“年下”なんやから…
そう思いながら靴を履いていると…
風花『あっ!照史っ!!』
照史『は?!なんで?!』
(中二の頃)
風花(ふうか)とは俺の元カノ。
浮気されて別れた。
風花と付き合った理由は1つしかあらへん。
〇〇への“好き”を消すため…
でも消えへんかった。
多分『好きでいたい』と『好きを消したい』だと『好きでいたい』が勝ってしまったから。
でも、〇〇とはすれ違っていた。
〇〇はいつも人に囲まれていた。いっつも沢山の人にな。
やから、なかなか〇〇のクラスに行って会うことができひんかった。
やって〇〇は先輩やし…そして圧倒的美人と可愛さで男女問わず沢山のファンがおった。それにファンクラブなんてあったっけ?w
まあ、モテモテやってこと。
今でもそう。
優しくてちょっと抜けてて。
あと、俺にしか見せないこともある。
それは…
お互い頼り頼られる関係。
風花に浮気されて
照史『やっぱり風花じゃ無理やったか…風花のこと利用してたもんやし。
浮気されて当然やんか…』
公園で一人泣いとったら…
〇〇『えっ?!照史くん、どうしたん?』
ランニングをしている格好。
髪をポニーテールで結んでいて可愛い❤
傷なんてすぐに埋まってしまいそう。
照史『風花と…別れた。』
〇〇『なんで…なんで別れちゃうの…』
〇〇は、悲しい顔をしていた。
なんで…悲しい顔するん?
そんなに風花と別れてほしくなかったん?…
照史『風花に…浮気された。』
〇〇『辛かったよね…私のこと、もっと頼って。』
照史『おおきにっ。ポロッ』
〇〇の優しさに触れて頬をつたって涙が溢れでてくる。
〇〇『はいっ。ハンカチ。』
照史『グスッ おおきに。っグスッ』
〇〇『大丈夫。隣におるからっ。』
なんで、風花ちゃんと別れたんやろ…
仲良かった、はず…
照史『なぁ?〇〇?』
〇〇『ん?なんでも言ってええよ。』
照史『俺な…風花のこと好きやないねん。』
〇〇『えっ?好きだから付き合うでしょ?笑』
笑っている〇〇。
〇〇のためのことやったんに…
照史『俺っ…〇〇のことがす、すすす』
〇〇『えっ?なに?す?』
照史『ハァ━(-д-;)━ァ…なんでもあらへんっ!』
〇〇『えっ?でも…』
照史『もう遅いやろ?送ってく。』
〇〇『あ、ありがと。』
『好き』って言えばどれだけ楽なんやろか?
〇〇から、借りたハンカチは未だに返してへん。
やって、あの時返してしまえば…ずっとすれ違ったままになってまうから。
それが功を奏した。
やから…
これからも“恋の病”と戦うことになるんや。
——–キリトリ線——–
次回、元カノの風花ちゃんと照史くんの関係が明らかに?!
小瀧くんと〇〇の関係はいかに?!
今日の写真はこちら!