───────────サァァァァ…
心地の良い風が頭をなでてはまた、向こうへ去っていく。
気づけば私は一面に広がる草っぱらの
ど真ん中にいた。
「あれ…UNKNOWN…?」
私が眠る前まではすぐ近くにいたUNKNOWNが居なくなっていたので思わず口にする。
無意識のうちに足が動き、立ち上がる。
そのまま、まるでブリキの人形のように
まっすぐ、彼を探すべく歩き始める
_______________ザクッザクッ
草を踏みしめる音が辺り一面に広がる
まるでこの空間には私一人しかいないと
知らしめるみたいに
「UNKNOWN…どこいっちゃったんだろ」
だんだん不安になってくる私をよそに、
足は勝手に前へ前へと進んでいく
「なにこれ…日記…?」
目の前の草に埋もれている物を見て
思わず足を止める。ただただ何も無い草原
でも、歩き続ければ物の1つや2つ、落ちているものか、と思いたいところだが…
表紙を見てみると、名前が書かれてあった。多分、この日記の持ち主のものだろう
『柊鳴 ヒナ』
柊鳴 ヒナ…?なぜか聞き覚えのある名前で
少し動揺する。
私の名前はルナじゃないの…?と自分に
問いただす。だけど、その答えはいつまで経っても帰ってはこない。
少し震えている手で、その日記を開く
本能がダメだと言っているような気がするが、私の手は言うことを聞いてくれない。
そのまま日記の1ページ目を開く──────
コメント
6件
日記の内容まで描いてくれよぉ~
おっとっと!????最高じゃねぇかよ!次楽しみだぜ…