タッタッタッタッタッ
バコォッ
br 「いっだぁ、、!何するんだよ!」
nk 「は、なんでお前がここにいる、、、」
…………………………………………………*
〈nakamu side〉
? 「何勝手なことしてくれてるわけぇ?」
? 「僕そんなこと思ってないんだけど。
ていうかなかむの背中ダメね?僕専用だから」
nk 「どこから入ってきた!」
nk 「ぶるーくっ!」
Br 「それは僕が聞きたいんだよー、なんで僕ここにいるの?てかほんとにこいつ誰だし。」
Br 「ここじゃ僕、魔法使えないみたいだから拳で失礼します!」
ドコッ、バコッ
何が起きてるのかさっぱりわからない。
ぶるーくがふたり?
事が複雑すぎて脳の処理が追いついていないが、おそらく先ほどの母親とぶるーくは幻影だったのだろう
悪魔の合図でふたりは灰になって消えてしまった。 くそ、まんまと騙されてしまった。
灰にはならなかった彼の大きな背中に声をかける。
Nk 「ぶるーく!」
俺が傷つけてしまった体を強引に触りながら、彼が実在していることを確認する。
彼は俺の手を取り微笑みかけた、
ああ、なんて暖かい手なのだろう。
その手を、その姿をもっと目で確かめたいのに涙で揺らいでうまく見えない
Nk 「痛かったよなぁ、、ごめんっね、」
大粒の雫が彼の手までも濡らしてしまう
すると彼は黙って、それでも力強く俺を全身で包み込んだ。
Br 「ねぇ、なかむ」
彼は俺の溢れんばかりの涙を拭いながら 春の木漏れ日のような優しい表情で、俺の顔を覗く。
Br 「僕、伝え方がどうであれ愛してくれてるって知って嬉しかったよ」
Nk 「うん」ズビッ
Br 「僕も、みんなも。なかむのこと大好きだよ。なかむが頑張ってるから僕らも頑張ろうって思えるし」
Br 「僕らにはなかむがいないとだめなんだ」
Nk 「っ、うん」
その言葉が嬉しくて、傷んだ胸に広がるこの感情は愛情である気がした。
〈broooock side〉
Br 「それで、どうしてこんなことしてくれちゃったわけ?」
Br 「そこの悪魔君」
nk 「っ、、なかむから離れて」
Br 「え、こっちのセリフなんですけど。」
nk 「彼も、僕も、なかむだ」
何言ってるんだこいつ。話通じない的な?
無理だって、厳しいって
え、これ僕の日本語能力たりてないってこと?
いや、なおさら厳しいって。
そんなことを考えていると、その悪魔はなかむの裾を軽く引っ張る。まるで人見知りをする幼子のように
nk 「僕のなかむだよ」
バチッ
Br 「っいたぁ!」
油断した、、痛みに反応してなかむを手放してしまった。
悪魔がなかむを抱きしめて何かを耳打ちする
すると僕を見てニヤニヤと汚い笑みを浮かべてきた。
え。きもちわるっ、
なかむはというと拒んでいたが、何かを聞いた瞬間固まってしまった。 悪魔はまた何かを囁いて、なかむに唇を重ねた
いやいやいや、え、は?なにしてんの
今までなかむが不安がらないように顔は強張らせないようにしてたのに、流石の僕も許さない
不機嫌丸出しの状態でふたりのもとへ歩く
僕を挑発しているのだろうか、悪魔は逃げることはなかった。
するとなかむが僕の胸に飛び込んできた
Br 「っ、どうしたの?」
突然の行動すぎて思わず体勢を崩してしまう
Nk 「ぶるーく」
Br 「ん、僕はここにいるよ?」
Nk 「愛してる」
…………………………………………………*
〈kiriyan side〉
作戦でなかむの自我を呼び戻すとは言ったものの、多分正直に俺たちの気持ちを伝えようってことだよな
えぇー、結構面と向かってとか恥ずかしいんだけどなぁ。
そんなにのんびりと考えてる暇もないこの状況で、なぜだか羞恥心が抜けずに困り果てていた
あ、これなかむには聞こえるだろうか
Kr 「なかむ、今魔法でなかむにだけ話しかけてる。聞こえたら俺の名前呼べる?」
Nk 「っ、、く、きりやっん」
どうやら聞こえるらしい、これをうまく使ってなかむの自我を保つサポートに入ろう
とは言っても攻撃を止めることもできないため
なかむからしたらかなりな負担になるのではないだろうか
一刻も早く奴をなかむから引き離さなくては。
Kr 「ねぇ、なかむ
無理して喋らなくても平気だから聞いてて欲しい」
Kr 「なかむが勝手にいなくなって驚いたし、正直ちょっとむかついた」
Nk 「ごめっ、」
Kr 「でも、俺が浅はかだった」
Kr 「ごめん。今まで気づかなくて」
今は攻撃の手を止めてなかむと話をしよう
今ならちゃんと伝えられる。
フッ
気がつくとそこはとても静かで心地よい風がさらさらとふき、 背の高い草が生い茂った場所だった
Kr 「どこだここ」
Nk 「きりやん、ありがとう」
Kr 「なかむ!ここは?」
なかむがいうにここは自我の空間というらしい
悪魔にはバレないように息を潜めながら静かに抗っているこの空間はとても寂しく、それでも優しく暖かかった
ごめんと謝る彼に俺の想いのうちを伝える
Kr 「なかむの俺たちを思ってくれる愛
けっこう嬉しかった。だから俺も、、」
Nk 「無理しなくてもいいよ、あれは俺の勝手な感情だから」
Kr 「違う俺が伝えたいんだよ。
確かに、なかむのいうものとはまた違うけど」
Kr 「俺はなかむと面と向かってぶつかり合いたいんだよね」
Kr 「迷惑かかるからそばから離れるとかじゃなくて、その不安も俺にぶつけて欲しいんだ」
Nk 「っ、!」
彼は少し戸惑っていて、なかなか言葉が出てこないみたい。いつからか彼は俺らと言い争うことを避けるようになっていた
きっと俺らはもっと我儘になるべきだったんだ
Kr 「てか普通に、魔法使えんのずるいとか言ってくれて良くね?」
Nk 「それはっ!みんなが俺に気遣う気がして、」
Kr 「悩んでたらもちろん相談乗るけど、
だだこねたりすんの全然嫌じゃねぇし」
Nk 「そんなんだったら言わせてもらうけど!お前いつもスマイルに頼って治癒魔法使ってないよな」
Nk 「使わねぇなら俺にくれよ!」
Kr 「あれは!魔力の消費が多くて疲れるからだしっ、」
Nk 「つまり君は体力がないってことかなぁ!?」
Kr 「あぁん!?なんだと!」
クスッ
気がついたらお互い溜めてたものが栓が抜けてしまったみたいに溢れ出てきていた
そんな状況におかしくなってつい笑みをこぼしたのは彼から。
豪快な彼の笑い声を聞くとなぜだかこっちまで可笑しくなってきた。
Kr 「なんだよ、言えんじゃん笑」
Nk 「うるせぇよ笑」
Kr 「、だからさぁ」
俺は深呼吸をして、彼の目をまっすぐ見て伝える
Kr 「俺はなかむと本音でぶつかりあいたいんだ。ちゃんと向き合いたいんだ」
Kr 「俺の愛はこんな感じ?」
なんて若干の照れを隠そうと頭を掻くふりをして顔を背ける
Nk 「っ、ありがとう」
そろそろ時間らしい。あまり長くいても他のみんなも待ってるから、、 俺はなかむを壊れそうなくらいに強く抱きしめた。
Kr 「絶対になかむを連れ戻すから。」
Kr 「一緒に戦おう、あと少しの辛抱だから」
Nk 「きりやんっ、くるしい、、」
つい想いのあまり力が強くなってしまった
ごめんっと焦る俺に彼は優しい笑みをこぼした
そして 俺の胸をトンッと押して「もう戻りな」とだけ。
そこで俺は意識がぼやけ、現実へとおくられた
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