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都会の喧騒が響く、ここは夜の街東京。
そして俺、‘’青凪威風‘’(あおなぎいふ)はしがない会社員だ。
これまでの人生27年間、俺は青春と言う青春を味わった記憶がない。
中学の頃に家庭の事情…まあ、親が他殺されて、金に余裕が無くなった。
幸い頭が良かったので、高校は特待生待遇で破格の学費で入学する事が出来た。まあまあ上等な私立高校に通っていたので、それでも稼がないと足りなかった。
死に物狂いで努力して、努力して、努力して…未来に希望を抱いてた。
…けど結局、高2の頃に校則で禁止されていたバイトがバレて、退学処分を受けた。
教員だって俺の家庭の事情くらい知ってた筈。それくらい許してくれても良かったのに。
今思えば、教師も生徒も金持ちだらけのあの場所じゃ、貧乏な俺は毛嫌いされていたのかもしれない。
そこからはもうなんか全部どうでも良くなって来て、18になるまではバイトで食い繋いで、てきとーな会社に応募してなんとなくで受かって、適当に今日この日まで生きて来た。
特に好きな物も無い。
したい事だって無い。
いつも通り、何も変わらない日常
…‘‘アイツに出会うまでは’’
いつも通りの残業からの帰り道。空はすっかり暗いのに、街の明かりは絶えず光り続けている。
、てか、ここ(渋谷)ら辺いつもと比べて人少な過ぎないか、??
ビルの明かりこそあれど人影は全く見当たらない。
…それより、、、、
水色髪の少年「…」
今は信号待ち、丁度俺の前に居る鮮やかな髪色の少年に心奪われる。
なんっっっだこの二次元美少年。
造形美とは正にこの事を言うのだろうな…。
水色髪の少年「ねえ、そこのお兄さん。」
威風「…ぁ?、俺?ですか、?」
水色髪の少年「そう。青髪の、如何にも社畜なオニーサン。」
不意に話し掛けられてドキリとする。
てかコイツすっげぇ失礼だな。事実だし、顔は綺麗だけど。
威風「何か御用が…??」
水色髪の少年「いや、別に大した事でも無いんだけど、そぉだなぁ…」
耳触りの良い、透明感のある声だった。
声まで可愛いのか、
用はなんなんだと耳を傾けると
「なんて言えば良いかなぁ…」と首を傾げて彼はこう言った。
水色髪の少年『そこに居ると、死んじゃうかも?』
パチンッ
彼が指を鳴らす。
…は、????
プゥウウウウウウウウ!!!
モブ「危ないッ゛!!!」
くるま、、、…!?は、こっち来て…
キィィイイイイイイイイイイ、ドンッッッッ!!!
衝撃に身構えて目を瞑った…のだが、、、
威風「は、ぇ、、??」
目を開ければさっきと同じ風景。何も変わらない。
水色髪の少年「…視えたかな、??ああなっちゃうからさ、ちょっと遠回りだけど、あっちの道使ってね!」
そう言って向かいの信号を指差す少年に脳が混乱する。
みえた、??いや、確かにさっき事故が…
水色髪の少年「あれ?聞こえてない?ぅーん…、、」
それより…
威風「君、何者なん、??」
水色髪の少年「ん?何者って言われても…、、」
考える素振りをしている彼の指先から何やらパキパキとした音が聞こえ、そちらに目を向けるとゾッとした。
こおり、、??
指先から音を立てて氷を生み出し、それを道路全体へと徐々に広げていたのだ。
威風「いや、え、??何しとるん、??」
思わず彼の肩に手を置いて距離を積めようとした時、足が動かない事に気づく。
威風「ぁえ…」
凍っとる…
水色髪の少年「ごめんなさい、もう固定しちゃった方が楽かなって、」
威風「は…??」
プゥウウウウウウウウ!!!
モブ「危ないッ゛!!!」
これ、さっきの、!?!
混乱している間にも、車は物凄い速度で少年に近付いていく。
待ってや、このままやとアイツ、
ブゥウウウウウウウウウウウウウン!!!!!
死ぬんちゃう…???
水色髪の少年「?、、…嗚呼、安心して?僕は死なないから。」
威風「ぃや、、待て、待ってや、」
シャンッ!!
キキ、、、、…
一瞬にして大型トラックが氷に包まれる。
水色髪の少年「…ね?」
少年は得意気に笑った。
水色髪の少年「重ねて言うけど、あのトラック誰も乗ってないから、安心してね~」
それって…本当に殺人目的で…
…いや、そうやなくて、!!本当に、お前、このままじゃ、
その姿は幻想的で、見とれてしまうくらいに綺麗だったのだけど、
でも、…
威風「逃げろッ゛!!!」
水色髪の少年「はぁ、?オニーサン。もしかして目悪い??この通りトラックは止まって…」
威風「違うッ!!!‘‘うし’’っ!!!!」
グサッ
威風「イ゛ッ、!?!!」
不意に横腹を刺される。丁度氷で隠れて、彼には見えない位置。
ドクドクと流れる血の暖かみに嫌悪感が凄い。
白服「動かなければ死にはしない、ここで見た事は大人しく忘れろ。」
威風「クソッ…、」
誰がトラックのせいだと言った?
余裕綽々と言う風な彼の死角、いつの間にか後方右斜めに、‘’白服で顔を隠した‘’怪しげな人物がダガーナイフを彼目掛けて大きく振りかぶっていた。
水色髪の少年「へ、、牛、、??。、、!?…あ、゛ッ」
腕で少年の首を固定し、ハアハアと荒い呼吸をしながらもう片方の手で首にナイフを突きつけている。
『大人しく忘れろ。』
このまま黙ってれば逃がしてくれるのだろうか。
身動きを取れない様にしたのはコイツだ。
俺とは何の関わりも無いし、ここで見殺しにした所でこれからの俺になんら影響は無いだろう。
…でも、
威風「動けッ動け動け動け動け!!!!!!何してんねん俺の脚!!!!」
見捨てられるかよッッッッッッ!!!!!
ガキッッ!!
氷ごと片足が宙に舞う。
威風「ッ!!」
いける!!!!
ダッ!!!
解かれた足を前に踏み出し精一杯進もうと足に力を込める。
水色髪の少年「おにーさん!?へ、お腹…てか、、…何してッ、、、ヒッ!」
プツッ、、
俺がこうしてもたついている間に、とうとう少年の首の薄皮に刃が入り、血を流しながら動脈を断ち切ろうと動いている。
早く、…早く、速く速く速く!!!!!このままじゃ、このままじゃ間に合わんくなる…!!!!
極度の緊迫感に鼻血がプツッと吹き出す。
…てか俺、なんでこんな必死んなってんだ、、、???
母「きゃー!!笑笑たすけてー!笑」
父「グオオオオオオ!!クッチマウゾー!!」
…そうだ。
父「やーらーれーたー!」
母「わあ!ありがとう!」
父「全く、威風には敵わないな笑笑」
『小さなヒーローさん!』
威風「えへへ!笑/////」
俺、ヒーローになりたかったんだ。
ピキ、ピキピキピキ……
水色髪の少年「!?、ぉにっ、さ、??!」
無理な体制に骨が軋む。刺された腹は当然痛むし、内側だけ変な方向に割れた氷の破片が脚に刺さってめちゃくちゃ痛い。
痛いし、恐い。
、けど、
パキンッ!!!
威風「‘’んなもん知るかァア゛アア゛アア゛アッッ!!!!‘’」
ドスッ!!
白服「!?」
考え無しのバカタックル。当たるかどうかも怪しい物やったけど、
水色髪の少年「ッ!!!来いっ!!!‘‘氷鬼’’!!」
威風「ハハ…」
案外、あたるもん、、、、や、な、、、、、…
そこで俺は意識を落とした。多分、死んだんやろな。
水色髪の少年「…さっ、!!ぉに、、さんっ!!!」
なに?なきそーな顔してぇ…せっかくの美人が勿体無い。笑笑
…まあでも、こんな子に看取って貰えんなら、幸せかな、、、、
待ってて母さん。今…行く、から、、、、、…。
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??「あっ、起きたー??笑」
~~~…
??「あー…うん!死んでたよ?お墓もバッチリ!」
~~~!!!
??「あ、本題?意外とせっかちだね笑笑。ン゛ッウ゛ン!!あー、あー、、、よし…」
??『ようこそ!!能力者団体!‘‘イレギュラーダイス’’へ!!』
??「今日から君はヒーローだ!!…なんてね♪笑」