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おれの学校は今絶賛文化祭である
おれの学校の文化祭は、1~3年が各クラスで出し物を出し合う、。
……とごくごく普通の文化祭。
その中でも人気があるのは、体育館で行われるバンドなどの歌唱系。
誰でも何時でも出入り自由で、とても人気がある。
…、まあおれも来てるわけですけど。
「……まだなのお、」
たぶん体育館にいる人のほぼ全員に目当てのバンド、というのがあるだろう。
…まあおれもあるんですけど、。
おれの目当てのバンドは「MAZIYABA」という謎のバンドだ。
…名前だけ見たら「なんだこいつら」と思うのも無理はない。
……というかほんとに意味の分かんない奴らばかりが集まってできたバンドである
メンバーは しゃおろん、ぞむ、うつ、ちーの、とんとん らしい。
おれが知ってる人はしゃおろんのみ。
…しゃおろんにも誘われた、…が、
こういう舞台に立つのはおれじゃなくて、もっと他の人がいい、から
断った。
案の定、The・陽キャ、って感じの人が集められている。
「~~~……続いては“MAZIYABA”でーすっ!!」
「お、」
ついに始まるようだ。
…バンド自体に興味はないけれど、そこそこ楽しみではある、。
ステージのカーテンが開かれ、楽器を持った人たちが露になる。
「…え、」
その中に一人、きらきら輝いている人がいた。
「…よー!ろぼろ!!」
「んーおっすー」
「バンド見てたねお前w」
「そら行くよwお前の勇姿を見るべく…w」
「は!?おま、…馬鹿にしてるだろ、w」
「…んふっw」
文化祭一日目が終了し、しゃおろんと下校していた。
…、
「…ねー?」
「なにー」
「……バンドでエレキギター弾いてた人いるやん?」
「…あーいるねーw」
「……名前、何て言うん、?」
「ぞむ、だね、2-3の奴」
「……あーぞむ、か。」
「そいつがどしたん?w」
「…気になっただけですけど」
……実際は、きらきら輝きながら演奏する…ぞむが好き、になった。
…俗にゆう〝一目惚れ〟ってやつ。
「明日話してみる?ぞむと」
「……おん、……え」
「…ぞむに!?!」
「えおんw」
「…心臓もつ気がしない、」
「やっぱすきやんw」
「はあッ!?!」
「…、もうめんどい」
「諦めてて草」
……ぞむ、についての話を聞いていると、余計に心が躍った。
よくふざける、とかゲームが上手い、とか。
ふざける割には頭良くて腹立つ、とも言ってた。
…ぞむさんはとても好奇心旺盛らしい。
……いろいろと知ってから、会いたいと思い始めてきた。
家に帰り、スマホを眺める。
……でも、眺めてるだけで、何もする気になれなかった。
「…ばかみたい、」
こんなにあっさり恋をするとは思わなかった。
しかも初恋、。
今まで一回もすき、という気持ちが芽生えなかった。
……しかも、おれ自身、一目惚れというのは信じていなかったし、信じられなかった。
なのにそのおれが一目惚れをするとは。
、なんてばからしいのか、つくづく実感させられる。
でも、ぞむさんのことを考えられずにはいられなかったのだ。
「……はよ話したい、」
今はその気持ちだけ、考えることにした。
文化祭二日目、午後にぞむさんと会うらしく、午前は一人でいろいろなところを回っていた。
しゃおろんはバンドのメンバーとまわるらしい。
……一緒に行きたかったなああ、
、なんてw
一通り回った後、自分のクラスに戻った。
…おれらは喫茶店を出し物として出している。
おれは買い出し係だったので、仕事がほぼない、
というか終わった。
これから買い出しをしてほしい、と言われるかもしれんがな。
「……ぁ!!」
「ろぼろちょうどいい所に!!」
クラスの男子が話しかけてきた。
確か……喫茶店の運営の人、かな、
「…んーどしたんー?」
「ちょっと買い出し行ってほしくて、……」
「あー何買いに行けばいいん」
「えーっと、--と~~、……」
その男子によれば、案外喫茶店に人が来たらしく、食材が足りないそうで、
食材を買ってほしいそうだ。
でも買い出し班がいまバンドやらやることやらがあるらしく、おれしかいないらしい。
……、
「…そろそろ待ち合わせの時間なんよなあ、」
待ち合わせは13 : 00 。
今の時刻は12 : 30 。
……30分で間に合う気がしない、けど??
「…せっかくのチャンスが……、。」
しょうがなく、買い出しに向かった。
「…、やばくね、?」
買い出しにてこずってしまい、気づけば時刻は 13 : 45 に。
……しゃおろんにらいんすればよかったものの、
完全にその考えを失念していた。
「…すまん!!買い出し遅れた!」
「あーいや全然!助かった!ありがとー!」
頼まれていた男子に買い出ししたものを渡しに行った。
「…へッ、?」
そう、その喫茶店にバンドメンバー全員がいたのだ。
全員。
そう全員。
ぞむさんもいるということだ。
「あー!!ろぼろお前どこ行ってたんだよっ!」
「えすまんすまんw買い出し頼まれたw」
「らいんしろや!!」
「ずっと待ってたんやぞっ!!w」
「…すまんってw」
しゃおろんが席を立っておれのもとへ来る。
他のバンドメンバーもこちらを見ている。
……その中に一つ。
デマントイドガーネットの瞳がフードの中から見えた。
…とてもきれいで、見入ってしまった。
「…wお前、わかりやすすぎだろw」
しゃおろんが小声で言ってくる。
「…わかりやすくて何が悪いんだよ!」
「…まあ、よかったなw」
そういい、肩を軽くたたかれる。
「……いやなにが??」
言ってる意味が分からず、聞き返すが、しゃおろんはそれを無視して席へ戻る。
「ろぼろも来いよー!!」
「え、…ぁおん、!」
椅子が6つあるというちょうど良すぎるので、残ってる椅子に腰を下ろす。
……それはぞむの隣だった。
…おれの心臓が止まりそうですけど。あの。
「…初めまして!!ちーのと申します!!」
「、とんとんですうー」
「…あ僕でーす」
「俺ぞむ!!」
「はじめましてーろぼろでーす」
少し自己紹介した後、雑談をし始める。
どういう経緯で出会ったとか、愚痴とかいろいろ話した。
……さすがに長居は迷惑なので、喫茶店を出ることにした。
そこでしゃおろんが提案したのが、〝二人一組で回る〟ということだ。
…くじ引きで決めた結果、なぜかおれはぞむさんと行くらしい。
さすがにしぼう案件
「…ろぼろ、さんって普段どんなことするんですか、?」
「んー、なんやろな、……ゲームはよくしますね、w」
「え!!どんなゲームするんすか!!」
「まいくら とか ヴァロ とか、かなあ、?」
「え!!今度一緒にどうですか!?」
「もちろんですよ!」
回りながら雑談をする時間、。
とても楽しかった、
……、でも思うことはたくさんあった。
ひとつめはずっと敬語なのだ。
…つられておれも敬語だけど、距離感を感じて嫌や。
ふたつめはテンションが妙におかしい。
わざとテンションをあげてる、みたいな、
気を使われてるようで嫌な気分になる。
……、
「…あの、ぞむさん、」
「え、?なんですk_ 」
「、敬語、やめません?」
「距離感感じて嫌なんですけど。」
「ぇ、あ、はい…、」
「……、あとちょっと話したいんですけど、。」
「、なるべく二人の場所で、」
「……え、?!」
「……行くで、w」
「wええ、……w」
ぞむさんを無理やりひっぱり、屋上へ来た。
屋上は文化祭時立ち入り禁止となっているので、人はいるはずもない。
……、
「、なんで、ここ…来たの、」
「なんでって、…気付いてるだろぞむさん、w」
「……え、ぃや、…まあ、w」
若干顔が赤面する。
……、やっぱ気付いてるらしい。
「……もし合ってるなら、俺から言わせてほしい、」
「……、へ?」
いきなり口を開いたかと思えばおれの想像してたことと全く違い、
まぬけな声が外へ出る。
「……しゃおろんの横にいた、ろぼろのこと、」
「…初めて見た時からすきでした。」
「、まだ性格とか、よくわかんないけど、」
「……絶対幸せにする、からッ、!!」
「…俺と、付き合ってくださいっ!!」
……、言葉を並べて、……並べられて言葉が出なかった。
…顔が熱くなる、爆発しそうなぐらい熱い。
「……ッ、もちろん、っ!!」
「…、w」
それからおれらは一緒に登下校をしたり、一緒に遊んだり、。
“付き合い始めた”という感覚はない、
けど、それなりに愛してくれてるとわかると、心が暴れだす。
「……ぁ、w」
「、ぞむうーっ!!」
「…ぇ、おい、!!w」
「急に抱き着くなよ、w」
そうは言いつつも背中へ手をまわしてくれている、
そんなぞむが大好きでたまらない。
「…んふ、w」
「……かわよすぎかよお前」
「はあっ!?、真顔で言うなよ……ッ」
「……かわいくないし、」
「いやろぼろは可愛い」
「大好き」
「……んもうッ、!!」
「、ふざけんなよ、」
さすがにこの顔を見られるわけにはいかないので、
おれの顔をぞむの体に埋める。
「……w」
「ほんま、かわいい、w」
「…ッ、もう言うなああッッ、!!」
「んふっw」
参考資料 ↷
デマントイドガーネット