ここはレーベン王国。魔王に支配されそうなこの世界を守るための組織、「勇者協会」があるところです。勇者になる人は、ここへ行き、勇者になる試験と手続きをします。そんなこの国で暮らしている、魔女帽子を被った長い髪の少女、「真央」(まお)と、こちらも同じく長い髪の少女、「凛」(りん)がいました。二人は毎日一緒に遊び、一緒に学びました。「私達は、魔王を滅ぼす!」と誓ったあの日いらい、真央にはつらい日々が待っていました。
勇者には階級があり、見習い(新米)・中級・上級・レジェンドとありましたが、二年たった今まで、真央は昇給していないかったのです。一方、凛は順調に上級まで進みました。そんなことを考えていると、上級生に、「よそ見すんな!ちゃんとやれ!」と言われてしまいました。そして、練習が終わったあと、上級生に屋上へと呼び出されました。上級生の言葉は絶対です。
屋上へいくと、数人の上級生がいました。
「お前、二年もたったのに昇給してないんだってな!ww」と上級生は言いました。
「うるさい!剣だって魔法だってもっともっと練習すればうまくなるかもしれないだろ!」と真央は言い返しました。その刹那、バチンッと音がしました。真央が殴られたのです。「なんで、いじめるんだよ!」と真央は言い返したけれど、上級生は「そのまま落ちちまえばいいのに」といった瞬間、つるり、そんな音が聞こえました。「キャーーーー!」そんな声が響いて、ドンッっと音がしました。なんと、真央は落ちてしまったのです。
ドンッと音がしたすぐ、校舎から誰かが出てきました。凛です。出てくるなり、キョロキョロとあたりを見回しながら、
「何!?すごい落としたけど!?」右の方から「うう・・」とうめき声がしました。凛が見ると、なんと真央が倒れています!血もたくさん出ていて、とても痛そうでした。それを見るなり凛は、
「真央・・・・・。」そういうと、キッと上を見て、屋上を見上げました。そこには、あの上級生たちが!!勘のいい凛はなんとなく勘づきました。そして、「あなたたち!何してるの!!」「ちっちげーし・・」「な、なんか音がしたから来てみただけだし!」
そういうものの、凛はあまり相手を信用せず、真央の怪我をみました。「ひどい・・・」そこからぐっと顔を上げて、
「あいつらにかまってる時間はない!早く救急車呼ばなきゃ!!」そんな凛の言葉が耳の奥で響く中、真央の意識はぷつんと音をたたて途切れた・・・・・。
コメント
1件
ファンタジー系に救急車ってあるの?