元貴 side …
優しい朝の日差しが頬を撫でる。鳥たちの鳴き声がとても心地よかった。暖かい毛布の感覚は、どこか若井に抱きしめられている感覚に似ていて、気持ちよくて苦しかった。
「んぅ」
重たい体を起こして、伸びをする。ダブルベッドには俺1人。俺、昨日若井に何されたんだっけ。若井はもうどこかへ行ったのかな。若井の枕は丁寧に整えられていた。若井が居ないのは安心するようで、少しだけ寂しい。
「…おはよ」
誰もいない寝室に1人寂しく呟いた。俺の声に覆い被さるように、時計のチクタクという秒針の音が重なる。時計を見てみると、時針は既に朝の8時を指していた。
俺は軽くベッドメイキングをして、洗面台へと向かおうとしたその時、足の指先に何かが軽く触れた。足元を見てみると、そこには紫色に輝く宝石のような物が落ちていた。
拾い上げて、メガネがなくよく見えない視界でそれをまじまじと見てみると、それはイヤリングのようだった。
「…ぁ」
無意識に指先が自身の耳たぶに触れた。やっぱり無い。これ、俺のイヤリングだ。イヤリングを付けようと、部屋に置かれた鏡の前に立ったその時。自身の顔を見て、昨日の事を全て思い出した。
真っ赤に晴れた右頬。左頬は酷く、少しだけ青ずみっていた。恐る恐る触れてみると、ピリっと痛みを感じた。これって昨日若井に殴られたやつか。昨日、俺は若井に暴行を受けた。しかもその後、若井に無理やり体を重ねられたのだ。このようなことは以前にも起こっていた事だ。いつからかは覚えていないが、ある日突然、若井が別人のようになった。それからというもの、度々殴られたり蹴られたり、酷い時は体を重ねられの繰り返し。
「…今回は酷かったな」
真っ赤に腫れた頬を見て呟く。これ、再来週には治るかな?そんなことを考えながら、俺は手に持ったイヤリングを右耳に付ける。
このイヤリングは俺と若井の恋人記念日に、俺が若井にプレゼントしたものだった。本当は外れにくいピアスとかにしたかったけど、俺はピアスを開けていないため、渋々イヤリングにしたのだ。普段の生活でもつけていたいなと考えたため、あまり派手すぎない落ち着いたデザインのものにした。紫色に輝く小さなアメジストは、俺と若井のメンバーからの赤と青を混ぜた色、紫から取ったものだった。今思うと、お互いのメンバーカラーでも良かったかも。
右耳に付けたイヤリングは、俺の髪の毛ですぐに隠れてしまった。少し髪を耳にかけると、小さなアメジストが顔を出す。大きさの割にたくさんの光を集め、美しく輝くアメジストはまるで朝の太陽のようだった。
第5話からかなり間が空いてしまいました…
待っていてくれた方々、
本当にすみません😢
実は少し体調を崩してしまいまして…
今も本調子ではないんですよね〜…
このお話中々上手く書けません!!
かなりのボツ作品…
ゆっくり更新していこうと思いますので、
どうかお付き合い下さい😢
あとリクエスト募集してますので、
気軽にコメントくださいね〜🙌🏻
あ、もちろん🔞も可ですよ ((
ではまた次のお話で^^
コメント
3件
これめっちゃ好きです!!! 続き待ってます!