「な、なんだお前ら!!どっから来た!!」
「ドアから」
そう答える。それに男は狼狽えながらも、メスを手にし、突っ込んでくる。が、
「遅い」
と、銀髪剣士が刀剣の反対部分である背で男を殴打した。
男はあっさり口から泡を吹き出し、気絶した。あまりの呆気なさに、剣士はポカンとした。
そんな剣士をほっといて、ヤマタノオロチとトキはその台に駆け寄った。
「・・・ッ・・・おぇっ」
思わずトキは口を抑えた。
その台の上には、真っ赤に染まっており、鉄臭い匂いが立ち込める。
その台の上には、ズタズタに切られた“黒い右腕”が。その腕がすまない先生の腕だと分かった。
「・・・酷いな」
銀髪剣士は、その男を縛り上げ、トキ達の元に駆け寄る。顔色を悪くするトキの背を擦りながら、そうこぼした。すると、
「・・・これくらいなら、俺でも直せる」
と、指を鳴らした。すると、傷口がみるみる塞がり、男が傷つけた傷は綺麗さっぱり無くなった。
「ともかく、この腕を早く英雄に持ってかねぇとな」
と、ヤマタノオロチはこぼす。それにトキは疑問に首を傾げる。
「でも、もう切られてるから、腕治すことなんて出来ないんじゃないの?蓬莱ちゃんだって、死者を復活する魔法を調べようとしてナイトメアに怒られてたよ?」
すると、ヤマタノオロチはキョトンとした。
「いるだろ?こういう怪我を治すことが出来る奴」
「奴???」
すると、バタバタと走ってくる音が。
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