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wtとzmさんってリアルだったらあまり接点ある感じしないけど良いっすね。 暴害組が契約結ぶシーンはめっちゃ声が漏れそうだった。 ありがとうございましたm(_ _)m
『Goodboy』
満月が眩しく光り輝く夜に、俺を腕に抱き、俺の頬を撫でながらそう言った。
遠くから聞こえる無数の足音を消す様に、ハスキーボイスを響かせる彼は、月夜に照らされ、
緑色の光沢を放ち、全てを覆い隠せるような、巨大な漆黒の翼を持った悪魔だった。
『ーーーーー、、、』
俺が意識を失う前に見た彼らの顔は、緑色、水色、青色、紫色、黄色の瞳が人ならざる者と
証明するかのように輝いた。その瞳に飲み込まれそうになって、美しくも恐ろしかった。
そして、やっと手に入れた、とでも言うかのように、彼は、、、、彼らは、、、、、、、
笑っていた。
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「ふんふふーん」
俺はゾム。我々だ国の暗殺部隊隊長で特殊工作部隊隊長でもあるで!
俺の役割は潜入捜査や、他国の情報漏洩促進、暗殺とか色々あるで!
今日は珍しく休暇やから軍の中散歩してるんやぁ!暇やけどな!
ん?談話室がなんかうるさいわ。なにしてるんやろ?
「なんしてんの?」〈ガチャッ〉
談話室の扉を開けると、シャオロン、コネシマ、鬱先生、ショッピ、エーミール、チーノが居た。
「あ!ゾム!これ見てぇや!!」
「、、?、、、、、、なんやこれ」
コネシマに催促され、コネシマが指を指している、皆が向かい合ってる机を見ると、文字ひとつ書かれていない真っ黒な、図鑑のように大きい本が置いてあった。その真っ黒な本はゾムを一瞬にして不快にさせ、他一同の興味を煽った。実を言うと、ゾムは題名の分からない、部類が分からない本は嫌いなのだ。理由は単純明快。ゾムはホラーが苦手なのだ。
「不思議な本やろ!さっきエミさんが図書館から持ってきてん!」
「あ、ゾムさん。いらしてたのですね、すみません、気づくのが遅れてしまって、、、」
コネシマの言葉を聞き取ったエーミールがゾムに言った。
「んーん。大丈夫やで。今来たところやし。」
「ひゅ〜ゾムさんかっこい〜」
俺が言った事を聞き取った大先生がそう茶化して来たので笑顔で腹パンを決めてあげた。
「ゾム”さ”ん”、、、ごめ”ん”っ”て”、」
「「うわ自業自得。」」
「大先生乙〜wwww」
目の前の先輩を、ゴミを見るような目で見てそう言ったショッピとチーノ。
大先生が腹を抱えながら青白い顔をしてるのが面白かったのか大爆笑を決めるシャオロン。
「んで?なんなんそれ」
「それが、、、分からなくてですね、、、、」
エーミールの話によれば、今日お昼時に図書館に行くと子供でも取れる位置にこの本があったそうだ。古びていて、だけど誰かが触った形跡は無くて、年代物の汚れだと分からされた。初めは手にするつもりは無かったらしいのだが、いつの間にか手に取っていたらしい。エーミールは本棚に返そうとしたが少しの興味と読んでみたい、という欲が勝り、持って帰ってきてしまったそうだ。
「ゾムこれ中見てみてぇや。」
俺がその本を見ていると、不意にシャオロンに言われた。
「、、、、、あ”?」
「いや、古代文字知ってるお前なら読めるんちゃうかなぁって、、これ多分古代の本やし」
「、、、、、」
確かに、古代の書物かもしれない。これだけ年季が入っていればその説は十分に有り得る。だが、
「嫌や。部類が分からん本は読みたくない。」
「、、、お前そう言って実は怖いんちゃうん〜w」
「んならお前が読めばええやん。」
シャオロンに茶化されたので皆が思うような正論を返してあげた。
「俺はホラーとか無理やから。あと古代文字読めんし」
、、、、こいつ、、、、そうだった、、こいつはこういうやつだった。
「まぁ、開いてみるだけ開けばええか。」
そう言って俺はその本を手に取り、本を開いた。
そういえばこの本は表紙に何も書いてないのでは無く、真っ黒の字で大きくタイトルが書いてあった。本の題名は古代語で書いてあった。なになに、、?、、、、、、悪魔の召喚術、、?
「、、、、、、悪魔の召喚術、、?」
「「「「「悪魔の召喚術!?」」」」」
「あ、悪魔ってヤバいやつやん!!」
「ちょっ、、エミさんなんでそんなの持って帰ってきてんすか!!」
「えぇ!?私が悪いんですか!?、、申し訳ございませんでした!!!!」
「いや思ってないやん。、、、じゃないわ!!ヤバいやろ!?」
「エミさんはよ返して来てぇや!!!」
「え!?私ですか!?嫌ですよ!!!」
「ちょっ、、ヤバいって、、、流石に悪魔召喚はヤバいやろ、、、、」
「ゾムさん取り敢えずその本置いて!!!」
皆が口々にものを言った。中にはエーミールに対して1部、怒りを見せる者も居たが、エーミールは中途半端な謝罪をしてコネシマに突っ込まれた。チーノのゾムに対する制止が聞こえないのかゾムは本をめくる手を止めない。
なんや、、これ、、悪魔、、召喚、、、自分の、、、実、、力次第?
掠れてて読みにくいけど、確かにそう書いてある。これは、、、、、、、いや、、、
本物とは限らんよな、、、流石に本物やったら禁書やから図書館に置いてあるわけないし、
そもそもこんな本、、、本物なわけ無いけど、、、でももし本物やったら、、、、
ゾムが呼んでいるページは魔法陣のような形で、周りに、危険、取り扱い注意の
文字も書いてあった。それほど危険な召喚術のようだ。
「ーーさん!!ー厶さん!!ゾムさん!!」
「、、?なんや?ショッピ君、、、?」
呼ばれていたことにようやく気がついたのかゾムはショッピに返事を返した。
「大きい声出してすみません、ずっと呼んでいたのに返事が無かったので、、、、」
「いや、ええんや。無視してもうてすまんな。」
「なぁゾム。」
「?なんや?シャオロン」
「お前これやってみてぇや。」
「、、、、、は?」
シャオロンの唐突な言葉により、ゾムは固まった。
「何言ってんすかシャオロンさん。殺しますよ?」
真顔でそう話すショッピはいつもの事だが今日は自身の目にシャオロンに向けて明確な殺意を宿していた。
「シッマと一緒は嫌やなぁ。」
「おぉい!!!シャオロン!!!」
「うっさいわ!狂犬チワワ!!!」
「お前はポメラニアンやろ!!!」
「なんやとぉ!?やんのか!?」
「やったるわ!!!!」
「こらこら、、あんまり喧嘩しないの、、、」
「「大先生は黙っとけ!!!」」
「あぁん、、、、」
「「「「汚い。」」」」
「ひどぉい!!!」
「やからまぁ!ゾム今夜やってみてぇな!!俺たち今日の夕方から任務やから帰ってきたら報告貰うで!!あ!言っとくけど嘘ついたら分かるからな!ちゃんとやれよ!!」
と半ば強制でやらされるらしい悪魔召喚だが、シャオロン、コネシマ以外の4人も意外と気になっては居るらしい。やめておいた方がいいと口々に言っておきながらその目には少し期待の色が見えた。
「、、、、わかったわ。」
「ゾムさんなんかあったら絶対に呼んで下さいね。」
「ゾムさん気を付けて!!」
「怪我だけはしないようにな、、、」
「気を付けて下さいね、、、、」
「「頑張れよ!!ゾム!」」
「、、、はいはい。」
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深夜2時
真っ暗な部屋で月明かりを頼りに悪魔召喚の陣を見様見真似で描いていく。
円の中の文字と絵が描くのが難しく、少し変な形になってしまったがまぁ良いだろう。
そして描いたのはいいが、問題は召喚呪文。掠れすぎていて全く読めないのだ。
「さて、、、こっからどうするかなぁ、、、、」
と彼は一息ついて出来上がった魔法陣の上に座った。そして腕と首を回し、音を立てながら”凝ってんなぁ”など思いつつため息をついていた。だが、それがいけなかった。彼は肩や腕を先日の任務で怪我をして、治癒の真っ最中だったのだ。何が悪いと言えば彼は結構の重症で、怪我をした当時は大量出血で死にかけたのだ。怪我を負ったのは5日前、ゾムの体でも完治は2週間後、つまり怪我はまだ治っていない。、、、、、、血が、召喚陣に垂れてしまったのだ。血が召喚陣に垂れた瞬間、眩い光が発され、召喚陣は光り輝く柱が立った。その柱は高い天井と同じ高さまで立ち、彼の目を細めさせた。いち早く反応したゾムは直ぐに物陰に隠れ、光り輝く柱を見つめた。すると、光の柱が徐々低くなっていったかと思うと、中から中に浮いた気だるげそうな顔をした人が現れた。、、、、、、、その姿はこの世界には異質だった。真っ黒の大きな翼を背中に持ち、肩から肘にかけて明るい緑色でその他の部分は黒色に限りなく近い緑色のパーカーを体に纏い、パーカーがたるまない様に黒色の胴体のラインが出る銀色のチャックが着いたスーツ?を上に纏い、黒の伸縮性が優れてそうなスラックス、明るい緑が特徴的な1部黒色のシューズと履いている。手には黒色のグローブをはめていて、髪色は黒。月の光に照らされて髪が1部白くなっている。髪が綺麗な証拠だな、、、じゃなくて、、その頭には赤く光るヘッドセットをつけている。そして1番目がいくのは彼の瞳。美しく光り輝く緑色の瞳をしていた。登場した場所もあり、とても神秘的で、背中に大きな悪魔の翼や、ギラリと白く光るギザギザした歯さえなければ、天国から舞い降りた天使だと言われても納得がいっただろう。ゾムも彼と同じような歯を持っているが、根本的に何かが違った。そしてその彼はゾムから見て左側を正面としてキョロキョロしていたので、幸い、こちらにはまだ気付いていない。
しかし、突然出てきた彼にゾムは驚きが隠しきれず、思わず声を上げてしまった。
「、、、、ぁ、、、、」
それに気づいたゾムはすぐさま口を手で隠したが意味は無い。こちらに気づいたであろう人?はこちらを向き、ゾムを見た。そうすると次の瞬間、少し目を開いた。人が居ると思っていなかったのか、少し狼狽える行動が見えたため、ゾムは急いで扉まで行き、乱暴に扉を開けて廊下を出て自室へと全速力で帰った。
「な、、、なんやあれ!!ゆ、、夢や、、、きっと、、、、起きたら居らへんやろ、、、」
ベットに思い切り飛び乗り布団にいち早く入ったゾムは落ちるように眠りに入った。
召喚された彼の口元が、三日月のようにつり上がったことには気が付かずに、、、、、。
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午前5時
いつも通りに目が覚め、顔を洗い、いつものパーカーに袖を通して服に武器を仕込んでいると少し寒気がした。振り向いても誰も居ない。殺風景な部屋があるだけだった。
「、、、、?」
少し不安に駆られながらも彼は自室のソファに座りナイフの手入れを始めた。手入れを初めてから少しした時、突然「ゾムさん」と聞こえた。
「、、、、?」
振り向いても、部屋を見渡しても、誰も居ない。ゾムは得体の知れない恐怖に再び駆られ、身震いをした。彼は生粋のホラー恐怖者であるため、そういうのは大の苦手要素なのだ。すると、突然後ろから首に手を回され抱き着かれるような感覚がゾムを襲った。、、、、抱きつかれる?誰も居ないのに?誰に?
「、、、ひっ、、、」
小さな声でそう呟いたゾムに、いつもの強さは見えなかった。すると
「ねぇ、ゾムさん。どうして昨日俺を置いていったんすか?」
昨日、、、?もしかして、、、昨日の悪魔、、、?そう考えると同時に、ゾムは恐怖を横目に後ろを振り向いた。
「、、、、、、ぁ、、、」
一気に血の気が引いていくのを感じた。俺に抱きついて居るやつは、確かに昨日、ゾムが召喚した悪魔だったのだ。見間違えるはずが無い。だって、大きな黒色の翼、黒色の光沢がある髪、色白の肌、三日月のようにつり上がったギザギザとした白い歯、ぱっちり二重を隠すように細めた目が際立たせる長いまつ毛、首から上しか見えないが、限りなく黒に近い緑色のパーカー、手には黒色のグローブをつけている。そして最も特徴的な緑色の宝石のように光る瞳。、、、、あぁ、、、あれは、、、夢じゃなかったんだな、、、、、
「思い出しました?」
イタズラが成功したように笑う悪魔は驚いて見上げたまま固まっているゾムの頬を撫でた。
「あぁ、そういえば自己紹介がまだでしたね。俺はシャークんです。好きに呼んで下さい。」
「ご主人様?」
「え、、、あ、、、ぅ、、、」
笑う彼を見あげて言葉として成り立たない1文字を声に出しながら狼狽えるゾムは未だに信じられて居ないようだ。
「あぁ、そういえばゾムさんは願い事とか無いんですか?」
「、、、、願い事?」
やっと意識が戻って落ち着いてきたゾムは願い事について反応した。
「はい。俺は悪魔なんで大抵の事は叶えられますよ!」
そう言ってニコニコと笑うシャークんは本当に悪魔なのかと言うほど感情が豊かだった。
ゾムの悪魔のイメージはいつだって冷静沈着で、笑顔など無いと思っていたから。
「、、、え?じゃあ帰って?」
ゾムはすぐさまそう答えた。悪魔はそれは予想していなかったのか目を少し開いた。
「、、、、嫌ですね。」
そう言ってにっこりと笑いゾムをさっきより強い力で抱きしめた。
「え〜、、、なんでも叶えてくれるんちゃうん?」
「ゾムさんが気持ちよく寝ていた俺を呼び起こして何も知らないこの世界に召喚したのに、、、、」
シャークんは悲しいとでも言うように表情を変え涙を流し、口元を抑えてゾムの同情心と罪悪感を煽った。
「、、ご、、ごめんって!嘘やって!!泣かんとってぇや!!!」
シャークんの思い通りに慰めようとして動くゾム。シャークんはどうやら人を操るのが上手いらしい。、、、、、ゾム限定かも知れないが。
「じゃあゾムさん俺の事捨てない?ずっと一緒に居てくれる?」
「捨てない!一緒に居る!やから泣かんとってぇや!」
シャークんの言うこと全て詠唱するゾムはシャークんの思い通り過ぎて笑ってしまう。
「、、、でも言葉だけだったらなぁ、、、、信じれないんすよねぇ、、、、、」
「な、、何すれば信じてくれるん?」
「、、、うーーん、、、、じゃあゾムさんから俺の事抱きしめて下さいよ」
「あと契約もしてくれないと、、、、、」
「えぇ、、、これでええ?」
そう言うと同時にゾムは半立ちで居たソファから降り、フローリングから少し浮いてあぐらをかいているシャークんを抱きしめた。ゾムの身長は160後半でシャークんの身長は180後半。シャークんは座っているから身長はそこまで関係無いが傍からしたら凄い絵面だろう。
「、、、、、はい。これで良いです。」
ゾムに抱きしめられて嬉しかったのか満足したのか、ゾムの腰に手を回し胸あたりに顔を埋めて口角を上げていた。、、、、悪魔でなければ犯罪だなこれは。
「契約って、、なんするん?」
「、、、、あぁ、契約は、、、俺の血を飲んでくれれば」
「、、、、、血ぃ?」
「はい。、、、、、、ダメなんですか、、、?さっきは契約してくれるって約束してくれたのに、、、、嘘だったんですか、、、?俺の事騙したんですか、、?」
ゾムが躊躇うと瞬時にそう言い、顔色と声色を変えて話すシャークん。自身の体と手を震えさせ、目に再び涙を浮かべてゾムの瞳を見る。この悪魔は本当に策士だなと思わされるくらい彼の演技はプロそのものだった。
「ご、、ごめんって!嘘やない!!飲む!!契約する!!するから、、泣かんとってぇや、」
ゾムは再び焦り、慰めようとそう言いながらシャークんの頬を撫でたり頭を撫でたりしている。されるがままのシャークんはゾムに抱きついたまま少し嬉しそうに口角を上げている。、、、犯罪、、、
「、、、でも、、血飲むのってどうやって?」
「それは俺がこうやって、、、」
「!?」
ゾムは目を見開いた。シャークんは自身の腕をゾムの前に出すと自身のグローブを片手だけ取り、長く白い指をより美しく見せる整えられた爪で自身の腕を裂いた。そこからは血が大量に溢れ床にもぴちゃぴちゃと音を立て血が流れ落ちた。ゾムは焦りと恐怖で固まり、シャークんは固まってしまったゾムを眺めている。
「ゾムさん?」
シャークんがゾムの名前を呼んだ。
「、、、、なに?」
「飲んでくれないんですか?」
「、、、、の、、、のむ、、、」
「じゃあ、どうぞ!」
飲むと言ったゾムににこにこと笑顔を見せながら腕を少し上げるシャークん。
「、、、、、、、ん」
ゾムは少し屈むとシャークんの腕を持ち裂かれた中心部に口をつけた。溢れ出る血は止まることなく流れ続け、こくこくと音を立てながらゾムの喉を通り胃に入っていく。その瞬間、シャークんが何かを唱え、ゾムの首元に光る魔法陣?がうかんだ。思ったより眩しくゾムはその光に目を細めた。
「、、、はい。契約完了ですね!」
「、、、、出来た?」
「はい!出来ましたよ、、、って、ゾムさん血が、、」
ゾムの口元と頬に着いた自身の血を持っていたハンカチで拭き、少し困ったように笑うシャークん。
「、、、ん、、ありがと、、、」
シャークんにお礼を言い、戸棚に向かった。
「、、?何するんすか?」
「シャークんの治療、、、」
「?必要無いっすよ?」
「、、、でも血が、、」
「、、、あぁ、これは放っておけば治りますよ」
「、、、ダメや」
シャークんの全く気にしていない声色に少し不機嫌になるゾム。
「でも俺悪魔なんで痛覚とか無いですし、貧血になることも無いですし、、」
「だめ。治療はする」
そう言って手際よくシャークんの腕に着いた血を軽く拭き、包帯を巻いて床を掃除しだした。
「、、、、、」
シャークんは物珍しそうに自身の腕に巻かれた包帯を見ながら口元を緩めた。
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午前7時
皆が続々と起きてくる時間帯にゾムは幹部専用の食堂に向かった。シャークんには頼み込んで透明になってもらった。部屋にいてくれは丁重にお断りされたため、、、、と言うか捨てられるんだ!って騒いだため、ゾムが折れて、皆に見えんように出来んの?と聞いたらそうなり、今に至る。
「おー!ゾム!早いな!」
扉を力強く開けて挨拶?してきたのはコネシマ。手をこちらに軽く振りながら入ってきた。
「あ!ゾム!昨日のどうやった!」
コネシマの少し後にシャオロンが入って来て結果を聞いてきた。
「あー、あれなぁ失敗したわ。あの本偽物なんちゃう?」
「、、、そうか、、、、、なぁんだ、、」
シャオロンは寝起きだったからか思考が鈍っていたのかあっさりと信じてくれた。助かった。が、安心したのはつかの間
「ゾムさんどうしてそんな酷い嘘をつくんですか?」
「「「え?」」」
その声と共に背中と首周りに何かが触れる感触があった。目の前のシャオロンとコネシマは顔が青ざめている。
「ぞ、、ゾム、、、なん、、それ」
「な、なんで宙に浮いてんの、、?」
「、、、、シャークん、透明になってくれとるんちゃうん」
「だってゾムさんが召喚失敗したって言うから、、、、」
「いや、、、あれは、、、」
「ゾムから今すぐ離れぇや!!!」
「お前!!ゾムに何する気や!!!」
「、、、、狂犬みたいだな。」
「「なんやと!?こいつと一緒にすんなや!!!」」
「、、、、シャオロン、シッマ。俺は大丈夫や、こいつはなんもしてこぉへんよ。」
「、、、、ほんまなん、、?」
「ほんまか?ゾム。」
「おん。さっきからずっと一緒に居るけどなんもされてないもん。なぁ?シャークん」
「はい。何もしてないっすね」
「てかお前敬語抜くんか抜かへんのかどっちかにせぇや」
「、、、じゃあ無しで話す」
「ん。」
「、、、、いやなんで親しくなってんの?」
「せやぞ。それ悪魔やで?」
「うーん、、そう言われてもなぁ、、、、」
「おはよう!諸君、、、、、ん?なんだそれは!!」
ゾムが考え込んでいると食堂に入ってきたグルッぺンがそう叫んだ。
「おー、はよ。グルッぺン」
「グルッぺン朝から五月蝿いで、、、、、え!?何それ!?」
グルッぺンの後に入ってきたトントンが叫ぶ。ロボロや鬱先生その他の幹部全員が同じ反応をした。
「ゾム先生!!なんなんだぞそれは!!!」
「、、、それ、、?あぁ、シャークん?」
「ほう、その悪魔はシャークんという名前なのか。」
興味津々の興奮した目でこちらを見るグルッぺンと、明らかに顔色が悪い他幹部。カオスだなぁ。
「おん。シャークん、皆に挨拶できる?」
「、、、シャークんです。よろしく?ゾムさんに危害を加えるつもりは一切無いので無視してもらっても良いですよ。」
ゾムに抱きつくのをやめ、足を地面に付き一礼をするシャークん。常識はあるらしい。その後の言葉は少々引っかかるが。
「よーし!よく出来たな!偉いで!」
そう言ってにこにこしながらシャークんの両頬を撫でるゾムと、撫でてもらうために少し膝を折っているシャークんは傍から見たら犯罪臭漂う絵面だった。
「ところでゾム、、悪魔召喚して、なんか体調不良とか無いん?」
「、、ん?体調不良?無いで。」
「ほんとですか?あったら直ぐに言ってくださいね?」
「わかった分かった。言う言う。」
この後皆で話し合った結果ゾムは国に、軍に他からの被害を被らせないために1人で行動する事となった。シャークんはゾムから離れる気は無いらしいし、ゾムには聞こえていなかったらしいが、シャークんが、離れさせるのだったらこの国全体にとゾムに悪影響を与えるとボソッと呟いた為、総統がゾムに頼んだのだ。この判断が、後に膨大な被害を呼ぶとは知らずに、、、、、
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1週間後
ゾムはいつも通りの時間に起き、服を着替え顔を洗い、フードを被る。ゾムが一人でいるようになってはや1週間、特にこれといったことは無い。一人で居るのは少々辛いらしいが、シャークんが居るからマシらしい、だがそもそもとしてその状況を作ったのはシャークんで、ゾムが1人になったのもシャークんがゾムのそばに居るからなのだ。だが、ゾムはシャークんに何も言わない。それどころか前よりも親しく話すようになったし、距離も一段と近くなった。
フードを被った瞬間、誰かに取られた。シャークんかと思ったが、シャークんは取る前に必ず許可を取る。だからシャークんでは無い。だとしたら幹部か?いや、ココ最近見てすらないから違う。なら刺客?いやそれだったらもっと前に気づいているはずだしそもそもとしてフードを取るはずがない。身長は190前半。ここでは幹部のチーノぐらいしか居ないがチーノは絶対にありえない。、、、、、、では一体誰?
ゾムはいち早くそれに反応してナイフを後ろにいる相手の首目掛けて振るった。当たる感触があった為、ナイフを振り切ったが相手が倒れる音はない。後ろを振り返ると同時に
「わぁ〜ほんとに強いんだぁ〜!」
という軽々しい声が聞こえ、目の前には赤と黒のダボッとしたジャージと、黒のTシャツが見えた。顔を見るとにこにこしていて顔の近くで両手をパーにしている。瞳は綺麗な青色で髪はふわふわくせっ毛の茶髪だ。首から血が出ているにも関わらずなぜ笑っている?、、、、シャークんとお揃いなのか赤いラインが入った白いヘッドセットを付けている。シャークんのは白いラインが入ったヘッドセットだ。
「あ、Broooock。」
「あ〜!シャークん〜!もー!皆心配してたんだよー?急に消えたから!」
「いやー召喚されたからな。」
「シャークんが召喚されるとか初めての自体過ぎてほんとに焦ったんだから!」
「それだけゾムさんが強いってことでしょ。」
「、、、、、、、」
「ゾムさん?大丈夫か?」
「、、、、それ、痛くないん?」
「、、、?どれのこと言ってるんだろう。」
「Broooockの首じゃね?」
「あぁ〜!全然痛くないよ!すぐ治るし!」
「、、、、シャークんの仲間やったんか、、、すまん、攻撃してもうた。」
申し訳なさそうにしているゾムは一段と背が低く見える。まぁほか2人の背が高すぎるせいでもあると思うが。
「大丈夫だってぇ!それよりさぁ!」
とBroooockは続け、ゾムは質問攻めされた。シャークんが止めてくれなければ質問の嵐に息も出来なかっただろう。ゾムはシャークんに抱きつきながらしんど、、、と声をもらし、Broooockはシャークんに叱られた。
「ごめんって!!ゾムさんもごめんね!!!」
そう一言言ってBroooockは宙に浮いたまま翼をはためかせた。バサバサと音を立てこちら側に吹いてくる風は心地よい。ゾムが瞼を下ろそうとした瞬間、
「シャークん!!!」
と高く響く声が聞こえた。驚いて声の方を見るとパンダのフードを被った全体的に白い悪魔が居た。半袖半パンで、外でめっちゃ遊んでそうな雰囲気を醸し出しつつも肌の色は白く健康的な色ではあるがそれでも外にあまり出ないショッピ君よりは白い。髪色は茶髪で片目が髪によって隠されている。瞳の色は水色でとても綺麗だった。そして子供感満載の彼は身長は高かった。なんで?
「、、、、だれ、、、?」
「nakamu。どした?こんなところまで来て」
「シャークん召喚されたんだったらひと言ぐらい言いに来てよ!!!羨ましい!!!」
「えー、ゾムさんの側離れたくないし、面倒いからやだよ。」
「へぇ、その人ゾムさんって言うんだ。」
シャークんがnakamuという悪魔と口喧嘩?をしていると黒と青色のジャージを来た人が入って来た。高身長で爽やか系イケメンのいかにも優男という面影で優しそうな顔をしていた。瞳は青色な為、Broooockと同じだ。
「きんときも来たのか?」
「やっほ〜」
青い人はきんときと言うらしい。
「、、、、なんでこんな居るんここ、、、、」
「ごめんなゾムさんこいつらが、、、、」
「ううんええよ、あ、そう言えば買ったばっかのお菓子あるんやったわ食べよ」
「シャークんもいる?」
「じゃあ貰おうかな。何買ったの?」
「、、、、なんやったっけ」
「wwww忘れたのかw?」
「、、、俺ら置いとかれてない?」
「ほっとかれてるよね」
「ひどーい」
ゾムとシャークんが会話をしている中置いていかれた3人は不満を述べていた。
「お菓子って事しか覚えてないんやもん適当に買ったし、、、ほら、俺いつも買うより作る派やん」
「あー、たしかに。それにあんまり外でないからな」
「シャークんが居るからな。」
「え!俺のせいってこと!?、、、、悲しい、、、、」
「いや、、ち、違うやん!!そんな事ない!!てか言うてないし!!!」
泣く演技をしたシャークんに焦りわたわたして否定するゾム。
「nakamu。、、、なんでシャークん泣く演技してんの?」
「あ、スマイル」
今度は紫色の悪魔が来た。この悪魔も色白で高身長イケメンだ。深紫のスーツを着ていて細身のこの悪魔は猫目で紫色の瞳だった。髪はBroooockよりは整っている?がくせっ毛の茶髪だ。
「、、、演技って言った?」
「、、、、ばれた?」
「も〜!!なんやねん!!焦って損した!!」
「はははっww」
スマイルの言葉を聞き取ったゾムはシャークんそう言った。するとシャークんはあっさり認め、ゾムに怒られても笑っていた。
「ねぇゾムさん」
「?なんや?、、、えーと、、、nakamuさん?」
「あ、名前覚えてくれてる!嬉しい!、、、じゃなくて」
「この世界のお菓子ってどんな感じなんですか?」
「、、、どんな感じ、、、と言われてもなぁ、、、あ、食べる?あげよか?」
「え!くれるんですか!?」
「ええよ?ちょっとまっててな!」
nakamuににぱっと効果音が着きそうな顔で笑いかけ奥の戸棚へ手を伸ばした。カップなどの小物が綺麗に整頓されている所の下の白い箱状の家具を開け、ゴソゴソと何かを取り出した。
「あ、これやこれ」
何かを持ち上げたかと思うとこちらに持ってきた。
「はいあげる。」
「どういうお菓子なんですか?これ」
「これはプリンやな。甘くて美味しいで、したの黒いやつはちょっと苦いけど。」
「へぇ〜これどうやって食べるんですか?」
「あ、スプーンいるわな、ちょっと待ってな」
と言い、戸棚の方へ再度歩いた。
「あ、俺スプーン造るよ」
「え?」
シャークんはその言葉と共に自身の手に緑色に光る炎を出した。炎の勢いが弱まったかと思うと、炎の中から金属光沢のある銀色のスプーンが出てきた。
「はいnakamu。」
「おっ、ありがとシャークん!」
シャークんはさも当たり前のようにnakamuに投げ渡し、nakamuは当然のように受け取ってにこにこしながらシャークんに礼を言った。
「、、、、どうゆうこと、、?」
「あぁ、あれシャークんの能力のひとつなんだよ」
シャークん達が話している中、俺の疑問の声が聞こえたのかきんときさんが教えに来てくれた。
「シャークんの能力?」
「そーそー。悪魔はそれぞれ能力があるんだ。」
「シャークんは創造と破壊の能力を持ってるんだよね。それで、あの緑色の炎はシャークんが能力を使う時によく出るよ。あの炎が出ない時は気を張ってる時だね」
「へぇ、、、き、きんときさんはどうなん?」
「、、おれ?俺はねぇ、束縛と治癒だね」
「、、、束縛?」
「そうそう。束縛って言うのは対象を想像したらどれだけ離れていても捕まえられるし、俺の所に直ぐに連れてこられるんだよ。治癒はみんなを治療したり自分を治療する時に使えるよ」
「へぇ、、、便利そうやなぁ」
我々だ国隠密捜査、暗殺担当であるゾムはきんときの能力に興味を持っていた。
「あ、俺と契約する?」
きんときはにこにことゾムに笑いかけそう言った。その言葉に冗談身は無い。
「、、、どうしようかなぁ」
ゾムもにこにこときんときに笑いかけた。
「ダメだよ。」
ゾムの躊躇うような言葉に反応したのかnakamu達と話していたシャークんがこちらに来てゾムとシャークんの間に出た。
「きんとき、流石のお前でもそれは許さないからな?ゾムさんは俺の。」
殺気に人一倍強いゾムは瞬時に反応してBroooockの後ろへ下がった。
「わぁゾムさん。ゾムさんもシャークんのあれ苦手なんだ。」
「なんか、、、やだった。」
「やだったwwゾムさんかわい〜!」
「改めて見るとゾムさん小さいな。」
「誰が小さいや。この人がでかいだけやろ。」
「確かに、それはそうだな」
「なんか仲間意識持っちゃったなぁ〜。あ、ゾムさんこれ美味しいね!これ俺好きだわ!」
「、、、あぁ、プリン?悪魔の口にも合うんやなぁ。良かったわ」
「これどこで買える?」
「買わんくてもシャークんに造ってもらえば良くないか?」
「え〜、、シャークん気分が乗らないと造ってくれないんだもーん。」
シャークんときんときが言い合いをしている最中、ゾム達は楽しく?話していた。
「だからゾムさんは俺のだって言ってるだろ?」
「でもゾムさん俺と契約結びたそうだったよ?暗殺界はこの能力めっちゃ使えるんじゃないかなぁ?暗殺効率めっちゃ上がるよ?」
「、、、、もう契約したし。」
「でも他の悪魔が契約を上書き出来るよね。」
「、、、、やだよ。ゾムさんは俺のだから。」
「それしか言わないじゃん。」
「シャークん。」
「なに?ゾムさん。」
ヒートアップしそうだったシャークんきんときの喧嘩はゾムがシャークんの名前を呼んだことによって収まった。
「喧嘩しないでくれる?喧嘩見るの好きやないねん。」
「、、、ごめん。止める。」
「ん!シャークんええ子やなぁ!」
素直にシャークんは謝り、持っていた短剣を収めた。それを見たゾムはシャークんに笑いかけシャークんの両頬を撫でた。頬を撫でるのは背伸びをしても頬までしか手が届かないからだ。
「、、、ふふっ」
ゾムに撫でられて嬉しかったのかシャークんは口角を上げて笑い声を漏らした。
「あのシャークんが、、、笑ってる、、、」
「怒ったら気が済むまで暴れないと落ち着かないのに、、、、」
「ゾムさんの影響力半端じゃないな、、、、」
「おい!!お前らいつまでこっちに居るんだよ!!!すぐ帰ってくるって言ってたじゃん!!!」
nakamu達がシャークんの様子を見て色々言っていると怒りながら金髪くせっ毛の声が大きい悪魔が来た。眼鏡をかけていて真面目そうだが如何せん声が大きいのでそれは無いだろう。瞳の色は髪色と似ていて黄金色で、こちらもイケメン高身長の男だ。服装は和服のような洋服のような分からない和と洋が入り交じった服装で首元にチョーカーを付けている。、、、、ずっと思っていたのだが皆が着けているあのしっぽの様なわたわたは何なのだろうか?グラデーションが綺麗で白と個人の瞳の色で構成されているそのモコモコは肌触りが良さそうだ。nakamu達の関係性的に仲間は全員あれを付けて居るのだろか?
「あ、きりやん。」
「おまえら!!すぐ帰ってくるって言ってたから待ってたのに!!!全然帰ってくる気配無かったじゃないか!!!!騙したな!?狡いぞ!!」
「きりやん五月蝿いよゾムさんの前だよ?静かにしよ?」
「、、、ゾムさん?、、、、あぁ、シャークんを召喚したって言うこの世界最強の人か。」
「、、、この世界最強?」
「あれ?知らないの?シャークんは悪魔界の中で最も強い悪魔で、人が召喚できるのは実力が同等の悪魔だけなんだよ。だからシャークんを召喚出来たゾムさんはシャークんと強さが同等だから実質ゾムさんはこの世界最強の人なんだよ。」
「へぇ〜、、、知らんかったわ。なんで教えてくれんかったんシャークん」
「いや、、、言う必要ないかなぁって、、、、」
「知る権利はあったよな?」
「、、、、うん。あった。」
「シャークん酷いわぁ、、、傷付いたわ、、、、」
「!?ご、ごめんって!!ゾムさん!!!」
いつもとは形勢逆転。今回は俺が泣く演技をしてシャークんが焦っている。、、、、、あれ、?いつもって、、、なに?、、、、いつもは、、、、我々だの、、、、みんなと、、、あぁ、そうだ。俺は我々だ国暗殺部隊兼特殊工作部隊隊長のゾムや。忘れるな、俺が守るべきはグルッぺン。俺の仲間はトントン達や。いつも騒がしくて楽しい奴ら。こいつらも楽しいけど、仲間じゃない。勘違いするな。こいつらは悪魔で、俺は人間なんや。騙されたらあかん。正気を保て。
「、、、、ばぁ!びっくりした?」
「、、、、めちゃくちゃびっくりした。」
「んははっw引っかかったぁ!お返しやわ!」
「ごめんってぇ!!ゾムさん!!!」
「wwww」
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「、、、、まさか、、、失敗するなんて、、、」
「流石、世界最強の男は違うな、、、というかまさかきんときが失敗するなんてね」
「きんときの隠し能力発動させても無理なんだ。ゾムさんあんな無防備に見えて全然隙ないね」
「あーあ、きんときシャークんに怒られるわこれ。失敗するとかありえないでしょ」
「俺らは庇わないからな。」
「みんな酷くない?俺頑張ったのに」
「失敗は要らないんだよ。要るのはいつだって成功だけでしょ?」
「まぁきんとき頑張ってねぇ〜」
「こいつら、、、俺に任せてきたくせに、、、、、薄情な、、、、」
「「「「だって悪魔だもん」」」」
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シャークんとゾムが笑う影で悪魔たちが怪しい動きを見せていた事はゾムには分かっていなかった。この時、悪魔達にもっと警戒していたら、結果は変わったのだろうか、、、
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1ヶ月後
ちょくちょく生存確認に来ていたショッピ君達が来なくなった。少し寂しく感じたけれどシャークん達が構ってくれるしまぁええかなぁ。最近は自主トレに付き合ってくれるし、任務とかも着いてきてくれるし手伝ってくれるからすっごい助かってるんやぁ!きんときの能力はめっちゃ役立つし、他のみんなの能力も便利でなぁ、よく使わせてもらうんやで!シャークんと契約したからシャークんの仲間であるnakamu達も帰らんで良いみたいやし楽しそうやから良かったわ!、、、でも、前はショッピ君とか他のみんなとのツーマンセルだったから、スリル感じて楽しかったんやけどな、それにシャークん達とおるとみんなを忘れそうで怖いなぁ、、、
「ねぇゾムさん。」
「、、、、ん?なぁに?シャークん」
「ゾムさんは我々だの人達をどう思ってる?」
「どうって、、、、そりゃあ仲間やろ」
「でも仲間にしてはゾムさんに冷たくない?」
「、、、、まぁ、、忙しいんやろ。ここはそもそもとして軍で保育園やないし」
「それに俺に構う時間が勿体ないわ。そんな非効率な行動は僕やったら絶対せぇへんな。」
「でもゾムさんは寂しくないの?」
「、、、、、寂しくない言うたら嘘になるけど俺のわがままでみんなを困らせる訳にはいかないんや。それに俺はこの軍の、国の最高戦力やで?こんなんで心が弱っとったらみんなからバカにされるわ。暇やったらシャークんらに構ってもらうしそこまで気にすることでもないと思うけどな。」
「ふーん、、そっかぁ、、ゾムさんって大変なんだね」
「うーん、、、大変なんか?」
「だって任務成功して帰還しても褒めてもらってないじゃん。生存確認もされてないってことはあちらからしたらゾムさんが生きてるかどうかもわかんないってことでしょ?それって、」
「、、、Broooock。」
この言葉の後に続く言葉を理解したのかBroooockが言わないように静止する為の名前を呼ぶ。
「それってさぁ、、、」
「Broooockやめて」
「結局」
「Broooock」
「いいように使われて使い捨ての駒にされてるだけじゃない?」
だがBroooockが口から出る言葉を止めることはなくゾムの静止は虚しく消え、聞きたくなかった言葉がゾムの部屋に響く。
「、、、、、、、、なんで、、、」
震える声でゾムは言葉を零した。
「、、、、分かってるよ、、、そんなこと、、、分かってたよ、、、利用されてる事ぐらい、、でも、、利用されてもいいから、少しぐらい、みんなの役に立ちたかったんやもん、、、」
涙を零し震える声で言葉を紡ぐ彼は見ていて心苦しかった。そりゃあそうだ。だって彼は12という若さでこの軍に入って13で最高戦力の名を受けた。そこからは誰にも抜かされないよう一人で戦い続け、努力の結果3年間、まだ誰にも抜かれることなくこの軍にあり続けているのだ。この軍の誰よりも幼く、誰よりもかまってちゃんで、誰よりも洞察力、観察眼が優れている彼は、直ぐに己の置かれている状況を、理解し、そして心の中で悲しんだ。結局はどの軍も一緒で、結局自分は使い捨ての駒だったのだと思い知った。だが、それを忘れ、見ないようにしていたのに、Broooockの思い出させるような言葉により、再度認識してしまった。思い出してしまったことにより、ゾムの涙腺は一気に緩み、止まることを知らない機械のように開き、熱い水が流れ続けた。
「ゾムさん、、大丈夫だよ。俺達が居るから、泣かないで、」
そっと自分の方に寄せ優しく抱きしめたシャークんの温かさがゾムにとっては少しこそばゆかったが、心が温かくなり、少し嬉しかった。
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1時間後
「ゾムさん大丈夫?」
「、、、おん、大丈夫や。」
「Broooockはとりあえず〆といたから」
「、、、別にええんに」
「いや、ゾムさんを泣かした張本人と言っても過言じゃないから。」
「えーん、、ごめんってぇ、、、、わざとじゃなかったんだよ〜、、、」
「わざとにしか聞こえなかったけど?」
「違うんだよnakamu〜、、、ごめんねゾムさん、、、」
「ええよ。再度認識出来たから」
「、、、、、ねぇゾムさん、」
「、、なに?」
「ゾムさんさ、俺たちの方に来ない?」
「シャークん達の方って?」
「魔界」
「、、、、、人間は無理やろ生きている環境的に」
「俺と契約してるからゾムさんも暮らせるよ。」
「、、、、、でもなぁ、、、」
「ねぇ、ゾムさん、ダメ?」
「、、、、それは、、、狡いやろ、、、、」
シャークんのお得意のぬいぐるみ化でうるうるした瞳でゾムをみる。小さいため必然的に上目遣いになる。ゾムは可愛いものも好きなのだ。魔界に行く不安とシャークんの可愛さでゾムは判断が出せずにいる。これは余談なのだが、悪魔は全員何かしらの物に変化出来るらしく、シャークんはサメの小さくてモコモコした可愛いぬいぐるみ、nakamuはパンダのモコモコした小さな可愛いぬいぐるみ、きんときはマイク、きりやんは拡声器、Broooockは白色の大きめの抱き枕、スマイルはニコニコした顔のクッションに化けられるらしい。便利だなぁ、、、
「、、、、、、わかったわ、、行く、行くよ。」
「、、、、、ほんとに!?」
「おん、、ここにおっても良いように使われて終わりやもん。シャークんらのところに行けば多少暮らしにくくてもお前らが居るから大丈夫やろ。」
「「「「「「ゾムさん、、、、、」」」」」」
「もちろん!僕たちがゾムさんを守ってあげる!!」
「俺らに任せてよ!絶対守るから!」
「当たり前だよなぁ。守るし世話もするよ。」
「任せて!これでも俺達が魔界で1番強いんだから!」
「そうそう。俺達が絶対守るからゾムさんは安心して俺たちに着いてきてよ。」
「みんなの言う通りだな!ゾムさん!絶対守るから!」
「、、、、ははっw期待してるわw」
「じゃあ俺達はゾムさんを迎える準備して来るから先に帰るね!」
「おう。頑張れよ」
「シャークん絶対にゾムさん守っててよ!」
「当たり前だろ?」
「頼もしいなぁシャークんは。」
「当たり前だろ?絶対にゾムさんは守ってみせるから。」
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1週間後
静けさが身に染みる満月の夜、俺は月が良く見える窓枠に座り、今までの事を考えていた。
グルッペンに執拗い勧誘をされ、断り続けたが遂には折れて入隊が決まった5年前、トントン達からも勧誘を受け、初めはそこに繋がりは無いと思っていたけれど警戒は怠っていなかったが彼らの優しさに触れて少し絆されていた。あの時の俺はただの殺戮兵器で、ただの殺人鬼だった。普通の人間では無かったけど、それでも、あいつらが『お前は立派な人間だ』と言ってくれたのが嬉しくて、でも悲しくて、変な顔をしたのをよく覚えている。入隊してから皆が共犯だったって事を知って、騙したな!!って思っていたけれど、絆されてしまったのだから仕方が無い。それと、少しだけ、ほんの少しだけ、皆が同じ軍で良かったと思ってしまった。それからみんなといっぱい話して、もっと仲良くなって、沢山協力して、同じ敵を討って、勝利を掴んで喜びあって、、、、、楽しかったなぁ、、、、でも、僕な、本当は、、、ほんとは知ってたんやぁ、、グルッペン達が、僕を勧誘したのは、、、、、昔失った大切な人が、僕と似ていたからだってこと。僕が欲しかったんじゃなくて、僕の実力を見てくれたんじゃなくて、僕の雰囲気と僕の顔、名前を見ていただけだってこと。僕の出身は偶然にも我々だ国の近くの森で、その森にはその人の慰霊碑が建てられていたんだ。その慰霊碑を初めて見た時はなんとも思っていなかった。同じ名前の凄い人も居るんだなって思っただけだった。でも、軍に入隊して、我々だ国という名前だと知って、休みの日にその森に帰った。慰霊碑には、『我々だ国の最高戦力ここに眠る』という文字と、確かに、『ゾム』と書いてあった。辛かった、実力が認められた訳では無いと知って、元々居た人の代わりを務めるためだけに自分がいたのだという事を知って。我々だ国に来た日、大広場の噴水の上に人の像が建っていて、これは誰なのかなと思っていたが、それを知ってようやく気づいた。1週間に1回必ず行われる黙祷も、それを知って直ぐに理解した。自身の実力が認められた訳ではなかったと分かっていても、それでも自分に与えられた役割をこなし、自分に出来ることは最大限活かして国に貢献した。少しでもその人との差が埋まるようにでも、無理みたい。その人のことを軍にあった文献で見たのだが、到底追いつけるようなものじゃなかった。その人の貢献度は凄まじく、今では最強国と謳われるこの国をできた頃から守り、敵国を自身の判断で減らし、無傷で生還した事や、任務成功率は必ず100%を維持していたらしい事、沢山の貢献内容の中、1番驚いたのは、戦争で自分の命を呈してまで我々だ国を、幹部、総統の皆を護ったのだ。その時の今は無き戦争相手のその国はA国という国で、その国は人口が多く、兵も多かったらしい。こちら側の一般兵が次々にやられ、幹部も手負いで終わりかと思っていた最中、その人が動き、1人で全てを受け持って、A国の総統の首を1人で取りに行ったらしい。跡形もなく爆破されたA国の城の柱には起爆跡があり、その人が爆破されたと考えられている。彼が実際1番手負いだったにも関わらず、仲間の前ではずっと笑顔を浮かべて大丈夫だと言っていたらしい。、、、、、あれ?どうしてそんなことまで知っているのだろう、、、?彼奴らには聞いていないからそんなこと知らないはずだし、、、、僕は、、、この軍に来たのは1回目で、、、この軍は教えられてから知ったはずで、、、あれ、、?では、、、どうして俺はそんなことを知っている?
「これは、、、どういう、、、」
「ゾムさん。」
「、、、、シャークん?」
誰かに名前を呼ばれ、声の出処を探すと窓の外から月明かりに照らされてキラキラと光って見えるシャークんが居た。真っ黒な悪魔の翼さえなければ、本当に天使に見えたのに。
「迎えに来たよ。準備、出来たから。」
「、、、、おん。」
、、、、まぁ、いっか、どうせ俺はもうここにはいる必要ないし、利用させただけって再度認識しちゃったから、ここには居たくない。魔界に行ったらシャークん達が守ってくれるらしいし、良いだろう。
「あ、そういえばゾムさん。」
「、、、?なに?シャークん」
「俺、ここに来る途中綺麗な湖を見つけたんだよ。魔界に行く前に1回見に行かないか?」
「、、、、シャークんが綺麗って言うなら相当やろ。行かないわけにはいけないわ。」
「ふふっじゃあ見に行きましょ!こっちだよ」
「、、、え?」
シャークんに手を引かれ、体が乗り出したのは足場がない空中。命の危機を感じ、シャークんの手を振りほどいて落ちる体の体制を整え地面に着地した。
「、、、、ゾムさん、、?」
落ちて着地した地面の先には何も変わっていないショッピ君がいて、驚きの表情はあったがいつもの彼だった。
「あ、ショッ」
「ゾムさん。どこいってるんだよそっちじゃないでしょ?」
「、、、やってシャークんがいきなり引っ張るから、、、」
固まるショッピ君を放置して、シャークんと話をする。
「ほら、もう行こ?その人なんか固まってるし」
「、、、せやな。」
「、、、ちょっ、、、ま、、待ってください!!!!」
宙に浮いているシャークんに手を再度握られ足が地面から少し離れた瞬間、ショッピ君がそう叫んだ。
「ゾムさん!!!行かないでください!!!!俺を置いていかないで!!!!」
「、、、、」
初めて聞いた、ショッピ君のそんな大声は。そんな大きい声出せたんやな。
「、、、、ショッピく、、」
「ゾムさんもういいでしょ?相手するだけ無駄だよ。」
「、、、、、おん、、、分かってるんやけど、、、」
「ゾムさん、、、」
「、、、、、ごめんなショッピ君。俺はもう行くわ。じゃあな」
「ゾムさん!!!嫌だ!!もう居なくならないでくださいよ!!俺たちの前から消えないで!!」
涙を流しながら叫ぶショッピ君の声が、顔が、ゾムの目に映ることは無かった。シャークんの隠し能力により、ゾムが耳と目を使用することが制限されたのだ。これはシャークんが皆と会った時、1度ゾムに使った能力だ。
見事に捨てられたショッピ君にシャークんは内心笑いつつ、ゾムを連れて湖に向かった。
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《、、、ゾムさんが攫われました、、、至急、月が向いている方向に捜索の援護を、、、》
「二度と、、、失ってなるものか、、、、」
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「どう?ゾムさん!綺麗だろ?」
「おぉ〜めっちゃ綺麗やんええなここ。なんで今まで知らんかったんやろ」
「こっち側来なかったんじゃない?」
「、、、、ああ〜なるほどな」
確かにそうだ。ここは彼の慰霊碑がある森の近くだからアイツらが意図的にこちら側には行かせなかったんだ。
「あ!ゾムさん来たんだ!」
「シャークん連れてくる事に成功したんだな」
「お!ゾムさん待ってたよ!」
「来たってことは魔界に行く心の準備が出来たって事?」
「じゃあこれからはこっちに来なくてもゾムさんと遊べるんだ!やったぁ〜」
湖の上に突然現れ出した彼らは口々にそう言った。
「、、、ん?」
「あ、ごめんゾムさん。ちょっと嘘ついた。」
「、、、、、なるほどな。まぁ、、、ええよ、行こうとは思ってたし、、、うん。」
「じゃあそろそろ行こうか?」
「満月の夜じゃないとこれはダメだからこれを過ぎると1週間後になっちゃうんだよね、」
「、、、、、うーん。よく分からん。」
「まぁ良いよ!さぁ行こう!俺達の魔界へ!」
「じゃあゾムさんちょっと眠っててね」
「、、、え?」
「魔界って意識があるまま人が入ったら大変なことになるらしいんだよねだから、、、」
「、、、、分かったわ。まぁシャークんらに全部任せるわ。守ってくれや。」
「「「「「「もちろん。死んでも守る。」」」」」」
「、、、、ははっw頼もしいなぁお前らは、、、」
シャークんに支えられながら、Broooockに能力を掛けてもらう。Broooockの能力は意識強制シャットダウンと、精神崩壊らしい。意識強制シャットダウンは便利だが、自分より強い相手には1回しか効かず、2回目以降は効きが悪いらしい。自分より弱い相手には何回でも効果があるらしいが。精神崩壊は対象を捉えれば自由自在に出来るらしい。便利だなぁ。なんて事を考えながら視界が眩む。あ、効いたなぁ、、、瞼が重くなってきた、、、、
「ゾムさん。」
「、、、、ん、、」
「絶対に守るから、安心していいよ。」
「、、、、ん。しんようしてるから、、」
「ふふっありがとう。」
「Goodboy」
「嬉しいなぁ、、、」
ハスキーボイスが静かな夜に響く。シャークんにお礼を言われて、褒め言葉を言われて心が温かくなった。倒れる体をシャークんに支えられ、腕に抱かれる感触を感じ、頬を撫でられる感触も感じた。月夜に照らされて白く輪を描くように光る艶やかな髪と、影の筈なのに光り輝く緑色の瞳と、4色の光り輝く瞳を視界に入れながら瞼が落ちる。次、起きた時には、きっとこの世界はもう見えないのだろうな、そう考えると少し寂しく感じたけれど、きっとこの先シャークん達が忘れさせてくれるだろう。そんな事を考えながら、彼の意識は完全にここから遠のいた。
「、、、、さて、ゾムさんが意識を飛ばした事だし、俺達は、、」
「ゾムをどこに連れていくつもりだ。」
nakamuが何かを言いかけた瞬間、シャークんより低いバリトンボイスが森に響いた。声の方を見ると我々だ国の総統と、幹部が勢ぞろいしており、こちらに明らかな敵意と殺意を向けて立っていた。
「どこって、魔界だよ」
平然とした顔で答えるシャークんは少しも怯む行動はなかった。
「、、、魔界だと?そんなところにゾムを連れていかせてなるものか。」
「ゾムさんを利用してたくせにゾムさんを大切に思ってるフリすんなよ。」
似て非なるハスキーボイスとバリトンボイスが響く。
「フリなどしてな、、」
総統が何かを言いかけた時、シャークんが間髪入れずに言葉を返した。
「フリはしてない?ははっw馬鹿げてんなぁw」
「ゾムさんを死んだ仲間の代わりにしてたくせによくそんなことが言えるよな。」
「!!」
総統や幹部はなぜわかったのかと言う様に驚きの色を隠せず、感情と顔に思い切り出していた。
「死んだ仲間と重ねるような奴らに、ゾムさんを放っておく奴らなんかにゾムさんは渡せない。」
「それはっ、、、」
幹部の1人が何かを返そうとしたが、返す言葉が見つからなかったのか、口を噤んでしまった。
「ゾムさんは俺らが守るから。二度と顔が見れると思うなよ」
シャークんが捨て台詞的なものを投げ掛けると空中に浮いてシャークん達は消えていった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ゾムを失ったダメージがあまりにも大きすぎた彼らは、次第に弱っていった。それを他国に知られた彼らは、どうにか隠そうとしたが、その判断は虚しく戦争をかけられて敗北し、この世界から、地図から消えたらしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『あれ彼奴ら死んだんか、意外と弱かったんやなぁ』
『思ったよりあっさり消えたね』
『ゾムさんに頼りすぎたんでしょ』
『自業自得〜w』
『あらまぁ大変ねぇ戦争だなんて怖いわぁ、、』
『何マダムしてんだよきりやん』
『あらヤダきりやんさんお上手じゃ無い』
『誰だよお前は!!』
『『『『『『wwwwwww』』』』』』
今日もこの魔界では楽しそうな話と共に笑い声が響く。魔界は禍々しい名前だが、実際の名前はワイテルズ国と言う国名で、世界は違えど国の所属だ。国民であるワイテル民達は、今日も楽しそうな総統と幹部が見れて嬉しそうにしている。幹部、総統のファンアートを描いたり、総統、幹部に寄せるリスナーとしての想いを仲間に伝えたりと今日もワイテルズの教訓である自由を最大限に活かしている。
この幸せはいつまで続くだろうか。永遠か、それとも一瞬か、この先の未来は誰にも予想出来ない。ある種の能力を持ち、使用している者達以外は、、、、、、、、