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救われろ……
Oh No…
「ねーねー、藍那は知ってる?」
クラスの仲の良い友達と過ごす放課後。
今日は部活がないということもあり、いつもより教室に残る人が多い。
『知ってるって、何が?』
私がそう返すと、話しかけてきた志木乃が食い気味に
「近くに、小さい山があるでしょ?」
「あそこに、不思議な祭壇があるらしくてね!」
『祭壇って、最近噂の?』
「そうそう、どんな病気や怪我でも治るって祭壇!」
「…でさ、」
「一緒に、祭壇行かない…?」
『…え?』
「ほ、ほら、藍那って今は治療法がない病気にかかってるでしょ?」
「だから、治してあげたいな、って…」
確かに、祭壇に祈りを捧げればどんな病気も怪我も治る。
だがもちろん、タダで治るわけではない。
祈りを捧げている者は激痛に襲われ、やがてタヒに至る…。
そう、言い伝えられている。
実際、祭壇で祈りを捧げた者が亡くなった事件だってある。
『志木乃、本気で言ってる…?』
『私、まだ余命3年もあるんだよ…ッ?』
「うるさいッッ__」
「私はッ、私は今すぐ藍那を救いたいのッ…」
「藍那が元気になるのが、私の幸せだから、さ、?」
『志木乃…、』
『そっか、ありがとう。』