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第4話『恋人未満と執着心』
「へぇ〜玲央、結構話しやすいな〜って思ってたんだよ」
「……そ、そっか……」
放課後の教室。隣のクラスの男子──明るくて社交的な亮が、玲央の机に肘をかけて話しかけていた。
「今度、参考書とか見せてもらってもいい?玲央、ノート綺麗だし」
「あ、うん。別にいいけど……」
その光景を、教室の後ろから蒼真が無言で見ていた。
(……なんだよ)
別に、玲央が誰と話そうが自由だ。
でも──なんで、あいつの前だと、あんな笑い方するんだよ。
ムカつく。
昨日は、俺の下であんな声出してたくせに。
***
帰り道。
玲央は気まずそうに、横を歩く蒼真の顔をチラチラと見ていた。
「……何か怒ってる?」
「別に」
「でも、さっきからずっと無口で……」
「……じゃあ聞くけど、あいつ誰?」
「……隣のクラスの人。たまたま話す機会があって……」
「へぇ、楽しそうだったじゃん。俺のときより、よっぽど」
「……え?」
その言葉に、玲央の目が大きく揺れる。
でも、蒼真は足を止めると、玲央の手首をぐっと引いた。
「……なに……っ?」
「ちょっと来い」
そのまま歩かされて、人気のない公園の裏。
木陰のベンチに押し倒されて、玲央は目を丸くした。
「っ、ここ外……」
「だから?」
蒼真は玲央の腰に腕を回し、無理やり抱き寄せる。
「あいつのこと……他のやつより、俺が」
「な……っ! ちがっ、あれはっ……」
「じゃあ、確かめてやるよ。誰のが好きか──はっきりさせろ」
***
唇を奪われる。舌が強引に入り込んできて、息を呑む暇もない。
「んっ♡ んあっ♡ ……やっ……こんなとこ……っ」
「声出すなよ。バレたら、困るのは玲央だから」
蒼真の指が、制服の下から入り込んでくる。
いつもより乱暴で、でもどこか必死で。
「んっあっあっ♡ んん゛っ……♡ ふっ、ぁっ♡」
「ここ……昨日触ったとこ、もうトロトロじゃん」
「や、だ……だって、きもちっ♡ きもちいの、っ……♡」
玲央の声は掠れて甘く、喉の奥で震えてる。
「誰がいちばん気持ちよくしてやれる?」
「……そ、うま……っ♡ 蒼真、の……が、いちばん……♡」
その答えに、蒼真の手が止まる。
「……もう一回、言って」
「……蒼真、が……いちばん、すきっだからぁ♡」
「っ……」
玲央の腰を抱えて、蒼真は自分の熱をそっと当てた。
「……挿れるぞ」
「んっ……ほしっ……♡ もっときてっ♡」
狭い中を押し広げながら、奥まで埋めていく。
「んっあっあ゛〜♡♡ あ゛〜♡ ……もっむりっ♡ とめてっ♡」
「止めねぇよ。こんなかわいい顔見たら、余計無理」
「やっみっないでぇ♡ ……はずかしっ……♡ いきそっ♡」
玲央は全身で蒼真にしがみついて、限界まで声を押し殺す。
「俺以外、見んな。……今度また他の男と仲良くしてたら、またこうするから」
「……やだ……けど、蒼真が……すき、だから……」
ベンチの奥、声にならない甘い音だけが、夜に溶けていった。