テストも終わり、夏休みまで午前授業。
けどその分、部活も忙しい。
「サービスオーバー17-19」
「どんまいどんまい、次取ろう」
「うん、ごめん」
ペアの空は私の背中を軽く叩いた。
「「はいストップー!!」」
体育館にシャトルが打たれる音が鳴り響く。
「サービスオーバー20-17、マッチポイントです」
「「はい一本!!」」
あと一点。
「空お願い」
「…っごめん上げた!」
取れる。シャトルをよく見て。
「オッケーナイス!」
相手からのスマッシュを取った勢いで前に出た。
空の勢いのあるクリア。きっと奥に打ち返せず前に落とす。前衛がいない、ネットで返して後ろに下がる。
━━━━━ッ゛゛
「ナイスショー!!」
「ゲームセットです」
「ナイスクリア、空」
「あはは、点決めたのは紫乃だよ〜ナイススマッシュ!」
空とハイタッチして、風に当たるため外に出た。
「お、幡中」
「上岡」
給水機で水を入れていると上岡と会った。
「あっついなマジで」
「うん、夏って感じする」
私は上岡と給水機を交替した。
「あ、幡中テストどうだった?」
「テスト?まあ、いつも通り、かな」
「ってことは今回も高得点ね」
「、、上岡の方が頭良いでしょ、意外と」
言う途中で少し笑ってしまった。
「おーい意外とってなんだよ意外とって」
上岡はタオルで顔を覆いながら笑った。
「あ」
上岡の視線の先を見ると少し離れたところで佐倉くんがこっちを向いていた。
「じゃあ俺戻るわ、頑張ってな」
上岡は笑顔でそう言い戻って行った。
「給水機空いてるよ」
私がそう言うと佐倉くんはこっちにやって来た。
「ごめん、邪魔して」
「あ、ううん全然」
「、、試合もうすぐだね、どう?調子」
「うん、いい感じ」
「そっか、よかった」
「、、そこどうしたの?」
佐倉くんのクラTに青い汚れがあった。
「ん?ああ、さっき美術室の前通る時友達いるの見えたからさ、絵見せてもらったら絵の具付いちゃって」
「あ、そうなんだ。宇治?」
「あそうそう、そっか同じクラスだよね」
「紫乃〜!ちょっと来て!」
体育館の入り口近くにいた空から名前を呼ばれた。
「ごめん、行ってくるね」
「うん、いってらっしゃい」
そういえばお祭り誘うって妃奈乃に言ったんだっけ。
玲花今日オフで私一人だし帰り寄ろうかな。
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