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しかし、安堵も束の間、残された最後のショタ、ヒロくんの状態が再び悪化し始めた。のあさんが元に戻ったことに喜びながらも、ヒロくんの体には、再び高熱の波が押し寄せていたのだ。
「ヒロくん、また熱が上がってきた…!」
るなちゃんの焦った声が響く。体温計は、またしても40度近い数字を示していた。
「この高熱が、元の姿に戻るための最後の試練なのかもしれない…!」
なお兄が険しい顔で言った。もふくんも「おそらく、体内のエネルギーが元の状態に戻ろうと、激しく変換されているのだろう」と続ける。
そして、その夜、ヒロくんの熱はピークに達した。小さな体は、これまでで一番激しく震え、うめき声が聞こえるほどだった。るなちゃんが必死に看病する中、メンバー全員が固唾をのんでその変化を見守っていた。
夜が明け始めた頃、ヒロくんの震えがぴたりと止まった。そして、ぐったりと横たわっていた体が、ゆっくりと、しかし確実に、高校生のヒロくんの体へと変化していった。
「ヒロくん…!」
るなちゃんが感動の声を上げた。目の前には、見慣れたヒロくんの姿があった。
しかし、安堵も束の間、ヒロくんの額には、大粒の汗がにじみ、顔は真っ赤に火照っている。
「うぅ…あつい…」
ヒロくんの声は、いつもの少しハスキーな、紛れもない高校生の声だ。しかし、その声は苦しげで、体は高熱にうなされているように見えた。
「え、マジかよ!?体は戻ったけど、熱はそのままかよ!?」
じゃっぴが思わず叫んだ。ショタ化は解除されたが、それに伴う高熱は、元の姿に戻った後も続いているという、まさかの展開。
からぴちメンバーの「試練の夏」は、ショタロリ化の謎を解き明かしたものの、最後の最後に、新たな難題を突きつけてきたのだった。彼らは、この高熱にうなされるヒロくんを、そしてこの異常な夏を、無事に乗り切ることができるのだろうか。