必死に伸ばした私の手は、アッシュを掴むことなく空を切った。
遠ざかっていく背中を追いかけたいのに、これ以上進むことが出来なくて、左手を掴んで引き止める人物を振り返る。
「……ッ」
「今は……耐えてくれ」
リオネルの言葉に溢れそうになるものを、唇を噛んで必死に堪える。
分かっている。アッシュを引き止めたとしても自分の気持ちなんて何ひとつ言えずに、ただ彼を困らせてしまうだけだということは。
だけど、リオネルの言う“今”を耐えたとしても、“結婚”が“条件”である以上、この先に待っているのは、この胸の痛みに耐え続ける毎日だ。
そうなってしまったら私は今の私のままでいられるのだろうか。今でも、目に焼き付いている2人の姿を思い出すたびに嫉妬でおかしくなりそうだ。
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