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俺は今絶賛嫉妬中です
何故かって?それはこいつのせいだ
『勇斗ー見て見て』
「なに?」
『この人めっちゃかっこよくない?』
は?今かっこいいって言いました?ねぇ?言いました?俺にも滅多に言ってくれないのに?
それをこんな奴に?
「あぁ、そうだな」
『えー興味無さそ』
当たり前だろ、恋人が他のやつかっこいいって言って気分良い奴どこにいんだよ
『俺、推しにしようかなこの人 』
推し?いや、推すなら俺だろ。俺一択だろ
こんなイケメンで優しいやつ独り占めできんだぞ。いい物件じゃんよ
要らんのか。おい、要らんのか
「やめとけば」
『あ、もしかして。嫉妬してんすか?嫉妬してるんですか佐野さん』
「あーそうですよ 」
『ふーん』
なんだよふーんってもっと興味示せよ
ふーんってちょっと可愛いとか思ってんじゃねぇよ俺
『まぁ、俺もう推しいるからいいかな』
「は?誰だよ」
仁人に推しがいるなんて聞いたこと無かったんですけど
マジで誰?
『佐野勇斗って人。知ってる?』
え?俺じゃん
「えー、誰だろう。知らないかな」
『そうなんだー。おすすめだよ』
「へー、どんな所が?」
『まずかっこいいよね。めっちゃ俺のタイプ』
いつもはそんな事言ってくれないのに
「へー、じゃあ俺とその勇斗って人、どっちが好き?」
『お前』
俺と勇斗って人は同じ人なんだろうけど、多分仁人が言ってる勇斗はアイドルをしている勇斗のことだ
でも、俺はOFFの状態の勇斗
簡単に言うなら一般人の勇斗みたいな感じ
だからアイドルの俺より、今の俺を選んでくれた事が何処と無く嬉しかった
「ふふっ、そっか」
『あと、いつもM!LKのために頑張ってるとこ。勇斗のお陰でM!LKっていう存在を知ってくれる人は多いと思う。でもその努力を人に見せなくていっつも無理すんの。ちゃんと言ってくれればいいのに。心配になる。だからそこは嫌い』
それは、ごめん
心配かけたくなかったんだよ
「嫌い?」
『うん、嫌い。でも、それ以外は好きだよ』
「、その勇斗って人の事随分好きなんだね」
『そーかもな。案外自分が思ってるより好きなのかも』
耳を赤くしながらそういう仁人はすごく可愛かった
「羨ましいな」
『お前のことなのに?』
「それでも羨ましい。自分に嫉妬してるって変かな?」
『いや、いーんじゃない。勇斗は、推し居ないの?』
「俺もいるよ。吉田仁人って人」
『へー』
「歌も上手くて、ダンスも上手くて、メンバーが調子悪かったすぐ気づいてくれて後輩にも先輩にも愛されててかわいくてかっこいい俺の恋人」
『…これ照れる』
「そういうとこも好き♡」
『今好きになる要素なかっただろ』
「いや仁人は生きてるだけでもうファンサみたいなもんだから」
『なんだそれ笑』
ずっとその変わりのない無邪気な笑顔を俺の手で守り続けたい
世界で一番大好きで愛してる俺の恋人兼推し
コメント
1件
うわー、これめっちゃいいですね。自分に嫉妬するっていう構造が面白いし、アイドルとしての「勇斗」と恋人としての「勇斗」をちゃんと区別して考えてるところにグッときました。最後の「生きてるだけでファンサ」って台詞、完全に恋人の特権みたいなニュアンスがあって、甘酸っぱい気持ちになりました。仁人くんが普段は素直じゃないのに、勇斗のことはちゃんと見てるんだなって伝わってくるのが好きです。お互いがお互いの推しって、最高の関係性ですね。