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「絶対妹喜ぶ」
「ならよかったです」
「写真撮っていい?」
「花ですか?」
「まさこさん込みで」
「ダメです」
「即答」
「当然です」
勇斗は声を上げて笑った。
その笑い方が子どもみたいで、まさこまで笑ってしまう。
「じゃあ花だけ」
「それなら」
勇斗はスマホを向けながら言った。
「また来てもいい?」
まさこは少し瞬く。
「……花、好きなんですか?」
「今日好きになったかも」
「単純」
「でも、ここ居心地いい」
勇斗は店内を見回した。
「なんか落ち着くし」
それから。
「まさこさんいるし」
さらっと言う。
まさこは思わず吹き出した。
「口説いてます?」
「バレた?」
「全然ダメです」
「厳しいなぁ」
「常連になったら考えます」
「よし、通う」
「軽い」
「でも本気」
その時、店長が奥から顔を出した。
「まさこちゃーん、鉢植えお願い〜」
「はーい」
返事をしてから、まさこは勇斗を見る。
「すみません、お仕事戻りますね」
「あ、うん」
勇斗は少し名残惜しそうに笑った。
「また来る」
「お待ちしてます」
「次は名前ちゃんと呼んでね」
「え?」
「勇斗さんって」
まさこは少しだけ笑う。
「……はいはい」
「適当」
「ふふ、またね。勇斗さん」
その瞬間。
勇斗が少しだけ固まった。
「……やば」
「?」
「今の」
「何がですか」
「その言い方」
まさこは意味が分からず首を傾げる。
勇斗は花束を抱えたまま、小さく笑った。
「また来るね、まさこさん」
春の風が、店先のミモザを揺らしていた。
𝓉ℴ 𝒷ℯ 𝒸ℴ𝓃𝓉𝒾𝓃𝓊ℯ𝒹
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