テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
シクフォニ・ハウスの朝は、静かなキッチンの音から始まる。
一番に起きてきたすちが、眠そうな目をこすりながら手際よくみんなの朝食の準備を進めていた。
コーヒーメーカーがコトコトと音を立て、トースターからパンの焼けるいい香りが漂い始める。
「すちくん、おはよう……。今日も朝早くから準備してくれてありがとう」
パタパタと静かなスリッパの音と共に、2番目にリビングに姿を現したのはみことだった。
金髪の髪を少しハネさせ、眠そうに目をこする姿は、いつも以上にピュアで儚げだ。
「みこちゃん、おはよ。ちょうど今、パンが焼き上がったところだよ」
「わぁ、すごくいい匂い! 卵焼きとか、僕も何か手伝えることはある?」
「じゃあ、サラダをお皿に盛り付けてもらおうかな」
すちは優しく微笑み、みことの頭をポンポンとなでる。
みことは嬉しそうに頷くと、すちの隣でエプロンを締め、楽しそうに朝食の仕上げを手伝い始めた。
二人が並んでキッチンに立っていると、階段からバタバタと騒がしい足音が響いてくる。
「みんなおはよーっ! わ、すっちーとみこちゃんがもう朝ごはん作ってくれてる!」
水色の髪をポニーテールに結んだこさめが、元気いっぱいにリビングに飛び込んできた。
「こさめちゃん、おはよう! 今ちょうど出来上がるところだよ」
みことが笑顔で迎えると、こさめの後ろから「うう……こさめ待って……」と、寝癖を爆発させたらんがゾンビのように現れる。
「らんくん遅いー! ほら、早く顔洗ってきて!」
「はーい……。あ、すち、みこと、おはよう……。二人とも朝から尊いね……」
寝ぼけ眼で2人の並びを拝むリーダーのLANを、こさめが「早く早くー!」と洗面所へ押し流していく。
キッチンカウンターを挟んで、早くもいつもの賑やかさが始まっていた。
リビングのソファには、まだ限界まで丸まって動かない影がひとつ。
「おい、いつまで寝てんだよ。起きろ」
「……あと5分……」
メンズパーカーのフードを深く被ったままのなつを、いるまが容赦なく揺さぶる。
そこへ、サラダの皿を抱えたみことがトテトテと近づいてきた。
「なっちゃん、ご飯冷めちゃうよ? ほら、僕がジャム塗ってあげたから食べよ?」
みことがイチゴジャムの乗ったトーストを目の前に差し出すと、その甘い匂いに釣られるように、なつはようやく「……ん」と体を起こした。
「ほら、お前の分」
いるまがすちの手伝いをして運んできた目玉焼きの皿を、なつの前に置く。
「いただきまーす!」
こさめの掛け声で、6人の朝食がスタートした。
「ちょっとらん、俺のベーコン取るなよ!」
「えー! いいじゃんいるまのケチー!」「みこちゃん、口元にジャムついてるよ」「あ、すちくん、ありがとう」
あちこちで会話と視線が交差する、これがシクフォニ・ハウスのお決まりの朝の風景だ。
お腹がいっぱいになった午前中。
リビングでは、それぞれが自由な時間を過ごし始める。
ソファでは、いるまがノートPCで動画の構成をチェックしていた。
そのいるまの膝の間にすっぽりと収まり、彼の胸を背もたれにしてなつがスマホをいじっている。
いるまは仕事をしつつも、なつが動くたびに自然にその細い腰を腕でホールドして支えていた。
カーペットの上では、こさめがらんの膝を枕にしてゴロゴロしている。
「らんくん、午後からの買い出し、こさめも一緒に行っていい?」
「もちろん! こさめが行きたい場所ならどこへでもお供するよ!」
らんはこさめの髪を優しくなでながら、嬉しそうにスマホで近くのショップを調べ始める。
ダイニングテーブルでは、すちがタブレットでデザインの仕事中。
そのすぐ隣、ぴったりと体を寄せ合って座っているみことが、すちの袖をツンツンと引っ張った。
「あの……すちくん この資料なんやけどさ、ちょっと見てくれる?」
「んー? なに?」
すちは画面から目を離さないまま、空いている左手で自然にみことの手を握り、指を絡ませる。
みことは耳まで真っ赤にしながらも、嬉しそうにすちの胸元に寄り添った。
グループという強い絆で結ばれた6人。
しかし、同じ空間で見せるその距離感は、どれも呆れるほど甘くて、特別な愛に満ち溢れている。
ーーーーーーーーーーーー
次回!!午後のシクフォニハウスの風景を書きます‼️
ここでは更新するのが、大変なので
❤️の数でいつこうしんするか決めます!!
あ、あと前作に100❤️ありがとうございます!
NEXT…120❤️
#ご本人様には関係ありません
コメント
1件
おはよう、みちょさん。第2話読みました。 朝の賑やかなキッチンの空気感がすごく伝わってきましたね。すちくんがみんなの朝食を準備してるところ、みこちゃんが「手伝う」って自然に入っていく流れが微笑ましい。二人の指を絡める仕草とか、いるま君がなっちゃんの腰を支えるクセみたいな距離感、キャラごとに違う「甘やかし方」がちゃんとあって構成が丁寧だなって思いました。 次回の午後編も楽しみにしてます!