〜注意事項〜
・この作品は第1次wrwrd様の二次創作です。
・本人様とは関係ありません。
・検索避けに協力してください。
・軍パロ、病み表現等が含まれます。
*
「ciは何処や。応えろ。」
「ひ、ひぃ”ッ…!」
「応えろ。聞こえへんのかァ?」
「ッ、3階のっ、監禁部屋ですッ…!!い、命だけは!!」
ザシュッ。
飛び散る血を無視して、tnは足を進める。
階段を登りながら、囚われた彼を思う。
彼は休暇中に攫われ、3週間も、この薄汚い建物に囚われていた。
ようやく場所を特定できたので、tn、shp、zmの3人で突撃をしていた。
tn以外の2人は、敵を倒している。
その間にtnがciを救うという作戦だ。
監禁部屋、と思われる硬い扉の部屋を見つける。
tnは思い切りその扉を開けた。
すると、真ん中のベットに、目隠しをつけられ、両手両足を縛られたciを見るけることが出来た。
刺激しないように近寄り、目隠しを取る。
ciは寝ているようで、目を開けなかった。
呼吸音は聞こえる。
tnは一安心して、ciを抱き上げた。
背の高い彼だが、何故か小さく感じられた。
「ん…ん"?」
「ci、起きたか?今車に向かっとるからな。」
「…あッ、tn!!tnやぁ…!」
外を走っていると、ciが目を覚ました。
ciはtnに気がつくと、ぎゅうと首に腕を回した。
その腕は拘束された故、赤く腫れている。
tnはムカつきながらもそれを抑え、車へと向かった。
車には既にzmとshpがいた。
後部座席に座り、隣にciを座らせた。
運転はzmだ。荒々しくならないと良いけれど。
「ci、寝てもええから。寝るんやったら、俺の膝枕にしてな。」
「…大丈夫、ぁ、でもtn、その…。」
「手ェ?」
「…ぅ、うん。」
昔から不安な時は手を握りたがっていた。
嗚呼懐かしいな、なんて思いながら、tnはciの手を取る。
「emさん達がご飯作ってくれてるらしいっす。帰ったら食べような、ci。」
「shp…く、ん。」
「オレ早く遊びたい!だから早く元気なろうな!!」
「zmさん…。」
車の窓から入り込む日差しは暖かかった。
ciの冷たい手も、次第に暖かくなっていくのをtnは優しく見守った。
*
「ciくんおかえり!!!ささ食堂に…って、その前に医務室やね!!」
バタバタと走り回るemにzmが嬉しそうに笑う。
ciはtnの肩を借りながら歩いていた。
何日も寝かされていたためか、筋肉が固まってしまったらしい。
「俺とciは医務室に行く。shpはどうする?」
「俺はいいっす。報告書やっときますわ。」
「嗚呼、助かる。あ、じゃあsho、談話室からブランケット持ってきてくれるか?」
「ええよー!食堂に持ってけばええ?それとも、医務室?」
「食堂。ciの体温が低そうやから頼むわ。」
「りょーかい!rb着いてきて〜。」
反対方向に歩くsho、rbを見送り、tnとciは歩き出した。
廊下は冷えているので、早めに行きたいところだ。
途中で、tnはハッとしてciを見た。
「…今更やけど、怪我ないよな。」
「うん、腕とか足が痺れてるくらい、?」
「切られたり殴られたりは?」
「されてないと思うけど…。」
医務室の扉を開けると、待ってましたと言わんばかりにsnが立っていた。
snはciをベットに寝かせ、怪我がないかを確認する。
tnは壁にもたれかかり、それを眺めていた。
「……うん、大きな怪我はないね。でも拘束の痣が残ってるから湿布貼ろうか。」
「わかりました、」
「あと、痩せてるからご飯を食べること。メンタルケアはみんながいるから大丈夫かな。なんか不安なことがあったら、言いやすい人に相談すること。」
「はい、」
snはciを起こして、tnの方を向いた。
「夜はどうする?ここで寝かせた方がええか?」
「せやな。なんかあったら嫌やし。」
「了解。じゃ、ci。tnと食堂行っといで。」
「はい、!」
*
「はー!!食った食った。ciは?」
「俺も食べましたー。やっぱりut先生たちが作る飯は美味しいわあ、」
「褒めてもなんも出ねえぞっ!!」
晩御飯後、utはciを医務室まで送っていた。
tnはshpたちと共に報告書を片付けている。
夜になり、薄暗くなった廊下はutにとって慣れているものだった。
もちろんそれは、ciにとってもだった。
否、そのはずだった。
食堂から離れるにつれ、減る光。
次第に暗くなり、階段は踊り場にある一つだけのライト。
そこでutはようやく気がつく。
掴んでいたciの手が微かに震えていた。
「…ci?寒い?」
「ぁッ…どうやろ、ちょっと、だけ?」
「俺のカーディガン着やぁ。」
「ええんすか…?じゃあ、借ります、」
「あと、階段降りてくだけやからな。医務室はあったかいやろ。」
「そうっすね…。」
utはciの手を引いて、足早に階段を降りた。
医務室に着くと、予想通り暖かく、更にまだオレンジ色のライトが着いていて明るかった。
ciの手の震えも、無くなる。
utはそっと手を離し、ソファに座った。
「ci!遅かったね、たくさん食べれた?」
「はい、久しぶりで、うれしくって…。」
「よかったよかった。歯ブラシはあっちにあるから。磨いておいで。」
「はーい。」
ciの姿を眺めていたutの隣にsnが座る。
「ciはどう?吐きそうだったとか…そういうの無い?」
「うん。腹減ってて爆食いしとった。毒とかも心配無いと思うで。」
「そっかよかった。」
「ただ、廊下で震えとったから。そこは心配やね。」
「なるほどね。寒かったんかな?」
「うーん…そうやね。」
*
「じゃあ、ciおやすみ。俺はあっちの部屋におるからね。なんかあったら呼んで。」
「…はい、」
「寒い?顔色も少し悪いな、」
「…、」
「念の為、毛布ここにあるからな。」
snはパタパタとスリッパの音を立てて部屋を出ていった。
枕元の電気が静かに消える。
部屋は真っ暗になる。
視界に入るのは黒。黒。黒。
黒。
あの頃、囚われていた頃。
ずっと見ていた黒。返事を返さない黒。
嗚呼。ああ…。
ciの頭に”あの頃”の記憶が浮かび上がる。
それも、次第に鮮明になる。
四肢を縛られ、ずっと愚問されていた。
目隠しはciの視界を、意識を奪い取る。
精神的にも、おかしくなっていたのだと思う。
ciはあの3週間が、数年間に感じていた。
ちっぽけな3週間なんかよりも、長く長く、感じていた。
手をどれだけ動かしても黒。
完全にあの頃と同じ色だ。
嗚呼…。あ"ぁ…。
*
手元にランプを持ちながら、tnはのんびり歩いていた。
報告書は案外手のかかる物で、少しコーヒーでも飲もうと思ったのだ。
手伝っていたshpも寝てしまったわけだし。
tnは一つ欠伸をした。
自身の欠伸が廊下に響く。
「…ふう。」
静かだな、なんて思った時だった。
ガシャン!!!!という音と共に、ciの悲鳴が響き渡った。
医務室か。
tnはランプをその場に投げ飛ばし階段を駆け降りる。
降りる、よりかは、飛び降る、の方が表現的に合っていただろうか。
暗い廊下に明かりが灯る。
ciの異変は管理室のrbにも感じたらしい。
rbが瞬時に明かりをつけてくれたのだ。
医務室に向かって走っていると、医務室からciが飛び出してきた。
snが目をまん丸にしているのが遠目に見える。
tnは息を飲み、手を広げた。
すれば、すんなりとその手の中にciは入った。
正しくは、前を見てなくてぶつかった、だが。
ciを抱いたまま、尻もちを着く。
腕の中で暴れるのをtnは必死に抑えた。
sn、それから起きた皆が駆け寄ってくる。
「ci!!ci落ち着け!!」
「ぁ"…あぁ、ッ、…、、、っ、ぁ、?」
「ci!!分かるか、俺や、tn!!」
「…はッ、はぁッ、tn、!!!!」
ようやく顔を見てくれた。
ciはぎゅうう、と子供のようにtnにしがみついた。
「ci…」
「tnッ、ぉ、おれ!!ぁ、う…。あ、の!」
「分かった、分かったわ。落ち着いたら話してくれ。sn、ciは預かってもええか?」
「う、うん…。頼りになれんくてすまん、」
「ううん。snは頼りになっとるやろがい。」
tnはciを抱えて立ち上がった。
背が高いせいで、足が着いてしまいそうだ。
ciはtnの赤いマフラーに顔を埋めた。
「よし、行こか。」
「tn…、」
「ん?」
耳を済まさなければ聞こえないような、小さな声でciが言った。
“暗かった”
皆は聞こえなかっただろう、ぽかんと首を傾げている。
「…。rb、明かり付けたままにしてもらってもええか。」
『あ…うん!別にええけど、?』
「ありがとう。皆もすまんかったな。おやすみ。」
皆が不思議そうにしながら、去っていく。
ciの震える背中をぽん、と撫でてやればこちらを不安そうに見てくる。
「助けに来たからな。俺に任せろ。」
「…うん、」
だからこの話は始まるのだ。
…橙が暗闇に囚われた話…
新連載書き始めました✌️
でも、スランプすぎて完結できるか分かんないです (ほかの連載も)
機種変するので、もしかしたら私が馬鹿して今週の土日にアカウント消えてるかもです🙇🏻♀️
そしたら、どうしても投稿したい小説がない限り、復活しません
ちな受験合格しました寝ますおやすみ
コメント
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受験合格おめでとうございます🎉 私も来年度受験なので少し怖さもあるのですが、しっかり向き合って行きたいと思います!✌️ 新連載頑張って下さい!🔥
受験合格おめでとうございます!!何故か自分ごとのように嬉しいです!好きな作品ばっかだから、アカウント消えないでほしい…
ここちゃん合格おめでとー!!! 新連載めっちゃ続き気になる、、🫣 tnさんとciくんがやっぱり最強の組み合わせすぎる🫶🫶🫶 アカウント消えちゃったらやだな😢 消えちゃわないことを願う!おやすみ!