桃葉side
ー1日目ー 体育館
目が覚めるとそこは体育館
…そして昨日は無かった毛布が2つのマットに掛けられていた
薄々分かってたけど…信じたくなかった
…でもこれで強制的に信じなければいけなくなってしまった
瀬梨「…あ、桃葉ちゃん…おはよう」
瀬梨がおっとりとした声色で言った
…待っててくれた…というのは考えすぎだろうか
彼女はステージから飛び降りてこちらに近寄ってきた
…昨日はあまり眠れなかったのだろうか…彼女の目には薄黒いクマができていた
…私もあまり眠れなかったけど…
桃葉「おはようございます」
桃葉「…見たとこ…全員起きてるみたいですね」
私は蛻の殻となったマットを見ながら言った
…気のせいだろうか
瀬梨「とりあえずみんなのとこ行こう!」
彼女は私より先に体育館を出て行った
桃葉「ま、待ってください…!」
2F 2―1教室
クロネ「…桃葉、瀬梨さん。おはよう」
クロネさんは教室のイスに腰掛けながら言った
…くつろいでるなぁ…
桃葉「おはようございます」
霊「シュパパさんおはよう」
教室の壁の死角から霊さんの声が聞こえた
…シュパパさん…?
…昨日のことかな
未だにシュパパの意味がよく分からない…
楓「はよ~」
薫「おはようございます…!」
楓さん、薫さんと梓さんが前側の出入り口から入ってきた
梓「全員集合…ではないですよね」
…確かに…知愛さんがいない…
瀬梨「お手洗いにでも行ってるんじゃないかな?」
クロネ「…どうする?探しに…」
ピンポーンパーンポーン↑
…フウリンの声だ
ピーンポーンパーンポーン↓
梓「…行きましょうか。知愛さんも体育館に行くはずですよ」
楓「確かにな…じゃあ行こうぜ」
私達は教室を後にした
1F 体育館
体育館に着くと予想通りフウリンがいた
フウリン「来ましたか。あと少しで遅刻でしたよ」
楓「これでも急いでたし…お前何様だよ?」
フウリン「…そんなにピストルを撃ってほしいなら言ってくださいよ」
フウリンはポケットからピストルを出そうとしたが…
楓「嘘だよ!!しまえってそれ!!」
フウリン「…分かりましたよ」
フウリンは特に表情を変えずにピストルをしまった
薫「…それで…今日から始まるんでしょ…?」
フウリン「えぇ。楽しみでしたか?」
フウリンが薫さんに微笑を浮かべた…この人が笑うと不気味だ
薫「たっ楽しみなわけ…!!」
フウリン「冗談ですよ。教師と生徒の間にもこういうことが必要でしょう」
フウリンは笑ってみせたがすぐに無表情に戻り、こう言った
フウリン「…今から授業の説明を開始します…と言いたかったのですが…」
フウリン「どうやら遅刻者がいるようですね」
…知愛さんのことだろうか
梓「…知愛さん…いませんね。一体どこに…」
フウリン「?…何を言っているんですか?いますよ。ここに」
フウリンは私達の間を抜けマットを指差した
…さっきは見えなかったが…
…赤黒い染みがある
…嫌な予感がする
そんな中クロネさんがマットに駆け寄り少しだけ毛布を上げた
…この嫌な予感が的中するようなことがあった時のために全部毛布を上げなかったんだろうけど…
…私は見えてしまった
続く
コメント
9件
( '-' )ッスゥゥゥゥゥゥ 、、、ヤグルマギクをお供えしてあげよう、うん、、そしてフウリンにはクロユリを叩きつけよう
知愛さぁぁぁぁん!! ナンデダヨォォォォ!!!!
ちっ……知愛さぁぁぁぁぁぁん!!!! イヤァァァァァアァァ(絶叫)