青白
僕の先輩はとてつもなく冷酷だ。
愛想がなさすぎる。冷たい。もう馬鹿みたいにそっけない。
そんな先輩の元についている僕は結構愛想良くて絡みやすいタイプだと思う。
にこにこしていて敬語もしっかり使える礼儀正しいタイプなのに冗談はしっかり聞けるタイプでいじりやすいタイプだと思う。
…だからこそ僕と先輩はあまり相性が良くないのかもしれない。
冷たい態度を取られるのはあまり得意ではないし、嫌われてんのかなぁ…なんて考えたりもしてしまうからやっぱり相性が良くないのはわかる。
「初兎ー、これよろしく」
「…わか…りました〜っ!」
頼み方に態度っちゅーもんもないから引き受ける時怖い。っていうか話すこと自体が怖い。
…そしてこの世には第二の性というものが存在する。
DomとSub…Switchの3つ。
この世の多くはDomとSubに分けられる。Switchは極稀って感じかも。言うて僕の知り合いにSwitchの知り合い居るんだけど。
まぁ…とにかくそのDomとSubで分けられるこの世の中。
僕はSub。だがまぁ、Subというのをさらけ出すのは本当に危ない。だからこそ外ではDomって名乗っている。
先輩も本当かどうかはわからないけどDomらしい。
「……ん〜”っ?」
「コーヒー、飲んで頑張れ」
先輩が僕の机の上に置いてくれる。
こういうところがあるせいで嫌いになれない。結局は同じ社畜仲間やし同じ関西弁使いとして結構馬が合うところもあった。
ただ本当に無愛想なだけなんだとはわかっている。こうやって不器用ながらも優しくしてくれるから。
でもやっぱり好きにもなれない…笑
そんな事を考えつつもミスは許されないこの社会に抗うように文字を叩き打つ。
「終わったぁぁぁッ…!泣」
午前1時を回った辺りだろう。
あと5時間後には出勤をしなくてはならないのに結局残業三昧で帰るのがこんなにも遅くなってしまった。
…ほんま、いつか訴えてやるからな…!!
なんて考えつつも誰も居なくなった…はずの会社で荷物をリュックサックに詰め込んでいる時、1つの部屋から物音が聞こえる。
…まさか2時近いし…幽霊…とか…!?
あぁぁぁぁぁあ、あかん、怖い妄想してしもうて尚更怖なってしもうた。
「……っ、でも戸締まりしなきゃいけないしな…」
そう思い物音のなっている部屋、資料室の扉を開ける。
そこの先に居たのは紛れもなく―――。
「先輩…!?!?!?」
「…っ!? は、お前なんでいてッ…つかみんな!!////」
真っ裸になった先輩でした。
続く…
コメント
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おぉぉぉぉいッ!!!会社で何やってんねんッ!!!( (正論ですよね??? 🤪くんの厳しい上司感めっちゃ分かる🫵( ( 一人称、僕なのほんとに可愛いんだよなぁ、.....🫶💕