テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「嘘つきな春、君を好きになるまで」
〜冗談のはずだった、その一言から〜
春の陽光が眩しい4月。クイズノック株式会社のオフィスは、新年度の始まりで活気に満ちていた。新入社員の研修を終え、各自持ち場に戻っていく中、一際目を引く二人の男がいた。
🌏(ああ、また始まった。新入社員に囲まれて、社長も大変だ)
🌏『…って、あれ?』
kwmrは、騒がしい輪の中心にいる人物に目を奪われた。社長のizwだ。いつも冷静沈着な彼にしては珍しく、満面の笑みを浮かべて新入社員と談笑している。
🌏(..もしかして、新入社員に手を出そうとしてるんじゃないだろうな?)
🌏『..まさか。』
🌏『いや、でも……』
心配性なkwmrは、いてもたってもいられず、izwに近づいて声をかけた。
🌏『izwさん、少しお時間よろしいですか?』
🤵♂️『あ、kwmrさん。こんにちは!』
🚕『おお、kwmrさん。どうしたんですか?』
🌏『いえ、少しお話がありまして。』
🚕『なるほど。皆さん、少し失礼します
ね。』
izwは新入社員たちに軽く挨拶をし、kwmrと共に少し離れた場所へ移動した。
🌏『…あの、izw。』
🚕『はい?』
🌏『もしかして、新入社員に気があるとか…?』
🚕『え?』
🚕『kwmrさん、何を言ってるんですか?』
🌏『だって、あんなに楽しそうに話してたから……』
🚕『いやいや、新入社員の歓迎会ですよ?』
🚕『それに、僕はkwmrさんがいるじゃないですか。』
izwはそう言うと、kwmrの目をじっと見つめて微笑んだ。その表情は、いつもの冷静沈着な彼とはまるで違っていた。
🌏(…え?)
🌏『…..そ、そう、』
🚕(..しまった、つい本音が)
🌏(……もしかして、izwも僕のこと……?)
🌏『…..っ!』
kwmrは、自分の心臓が激しく鼓動していることに気づいた。まさか、あのizwが、自分のことを……?
🚕『あはは、kwmrさんったら。まさか僕が新入社員にうつつを抜かすとでも思ったんですか?』
🚕『心配しすぎですよ。kwmrさんが一番に決まってるじゃないですか。』
🌏(え…?い、一番…?それって、どういう意味だ…?)
🌏『そ、そうなんだ。それは、どうも。』
🚕(やばい、言いすぎた。これは完全に誤魔化さないと…)
🚕『…というわけで、kwmrさん。今日は何か僕に用があったんじゃないんですか?もしかして、僕と二人きりで話したかったとか?』
🌏(な、なんだこの人…さっきからからかってるのか?それとも、本気で言ってるのか…?)
🌏『あ、いや、その、えっと…その…….』
kwmrは、急に冷静さを失って言葉に詰まってしまう。izwの言葉に動揺を隠せない。
🌏(だめだ、落ち着け、僕。こんなことで動揺してる場合じゃない。これはきっと、いつものizwの冗談だ。そうだ、そうだ。そうに違いない)
🌏『…実は、新企画のことで、少し相談したいことがあって。』
🚕『新企画?へえ、それは興味深い。詳しく聞かせてもらえますか?』
🌏『ええと、今回の企画は、視聴者参加型のクイズ大会を考えていて、アプリを開発して、リアルタイムでクイズを配して、視聴者がスマホで回答できるようにして……』
kwmrは、必死に企画の説明を始めた。頭の中では、まだizwの言葉がリフレインしているが、なんとか仕事モードに切り替えようと努力する。
🚕『なるほど、なかなか面白いアイデアですね。でも、それだと、サーバーの負荷が大きくなりすぎるんじゃないですか?同時接続数を考慮すると、かなりのスペックが必要になりますよ。』
🌏『あそこは、クラウドサーバーを利用することを考えていて、必要に応じてスケールアップできるような構成にすれば、問題ないかと。』
🚕『へえなるほど。でも、それだと、コストがかかりすぎるんじゃないですか?予算との兼ね合いも考えないと。』
🌏『そこは、広告収入でカバーすることを考えていて、企業と提携して、クイズの合間にCMを流したり、スポンサーになってもらったり……』
🚕『…..kwmrさんは、本当に優秀ですね。
いつも、僕の想像を超えるアイデアを出してくる。感心しますよ。』
🌏(ま、まただ…また、褒めてくる….
なんなんだ、この人…)
🌏『そ、そんなことないよ。izwのおかげで。いつも、的確なアドバイスをくれるから。』
🚕『そうですか?でも、僕はkwmrさんの才能を信じていますよ。きっと、この企画も大成功するはずだから。』
izwは、そう言うと、またkwmrの目をじっと見つめて微笑んだ。その表情は、さっきよりも、もっと優しくて、もっと熱を帯びているように見えた。
🌏(だめだ…もう、限界だ…この人の視線に耐えられない…)
🌏『……っ!』
izwは、ゆっくりと身を乗り出し、kwmrの顔に手を添えた。その指先は、kwmrの頬を優しくなぞり、首筋へと滑り落ちていく。
🌏(な、なにするんだ…!?)
🌏『い、izw…?』
🚕『kwmrさん…..もしかして、僕のこと、少しは意識してくれてますか?』
🌏(意識..?そんなの、意識しないわけないじゃないか。だって、僕は..)
🌏『そ、それは…まあ、多少は…』
🚕『ふふ、やっぱり。僕も、kwmrさんのこと、ずっと意識してましたよ。』
🌏(え…?まさか、この人も…?)
🌏『そ、それは…どういう意味で?』
🚕『kwmrさんのこと、尊敬もしてるし、信頼してる。それに…その…もっと、kwmrさんのことを知りたいなって。』
🌏(知りたい…?僕のことを…?)
🌏『で、でも、僕たちは男同士だし…それに、上司と部下だし…そんなの、ありえないですよ。』
🚕『そんなこと、関係ないですよ。大切なのは、お互いの気持ちじゃないですか。』
🌏(気持ち…?僕の気持ち…?)
🌏『で、でも、僕は…その…自分に自信がなくて。だって、僕は背も低いし、顔も中性的だし…』
🚕『そんなこと、気にする必要ないですよ。kwmrさんの才能も、優しさも、全部ひっくるめて、僕はkwmrさんのことが好きなんです。』
🌏(好き…?僕のことが…?そんなこと、じられない…)
🌏『そ、そんな…嘘だ…どうせ、からかってるんでしょ?』
🚕『違いますよ。僕は、本気です。』
izwは、そう言うと、kwmrの唇にそっとキスをした。それは、甘くて優しい、忘れられないキスだった。
🌏(嘘から始まった関係だったけど、今はもう、嘘じゃない。この人の気持ちは、本物だ。そして、僕の気持ちも…)
🌏『…僕も、izwのことが好きです。』
二人は見つめ合い、微笑んだ。その瞬間、オフィスに差し込む光が、まるで祝福しているかのように、優しく二人を包み込んだ。嘘から始まった二人の関係は、真実の愛へと変わった。そして、これから先、二人は互いを支え合い、共に人生を歩んでいくのだろう。