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日ノ本罪な男!!いいぞもっとやれ!!
ふと思い出した。
日本の親に会っていない。
唐突によぎったのはなんの理由もない。
しかし言葉にできないなにかがある。
帰属意識のような…
日:「ほんとうに会うんですか?」
と言いつつも既に家の前にいる。
日ノ本:「もちろん♪」
覚悟は決めているつもりでも彼は乗り気ではない。
彼によれば頑固で礼儀に厳しい。
故に私のようにヒョウヒョウとしている者は相手にしないわけだ。
日:「知りませんからね」
渋々玄関の戸を開け中に入った。
最初に見えたのはにゃぽんだった。
にゃ:「え?!お兄ちゃんが二人?!」
大声で部屋にいる者に呼び掛けていた。
日:「とりあえず上がりましょう」
日帝:「………」
江戸:「おいおい…私の目が狂ってるのか?」
日:「いえ……現実です」
正反対の性格であることを説明しても納得がいってなさそうだった。
日帝はうつむきながら目を擦り、考え込んでいた。
江戸はのほほんとし、二人いても構わないと寛容だった。
親バカである。
日帝:「父上……そんな簡単なことでは…」
江戸:「いままでの話を聞くと違和感がないんだ」
日帝の返答を待っていると、横からにゃぽんが確かめるように頼みごとをしてきた。
にゃ:「あのね……[ゴニョゴニョ]」
日ノ本:「へぇ…ちょいと見せてよ」
渡された男色関係の本を読むと随分細かく描いてあった。
日:「日ノ本さん…それに関しては無下にして構いません」
あんまり深入りされてほしくなさそうだった。
この話にさらに色気をだしてほしいという要望だった。
日ノ本:「ん~~…そうだねぇ」
[サラサラ]
日ノ本:「この具合でどうかな?」
しばらくすると鼻血をぽたぽたと垂れ流した。
日:「ティッシュティッシュ!!」
にゃ:「ま、まって……スゴすぎる……」
江戸:「そんなにか?」
修正した文を読ませた所、すぐに顔が赤くなった。
江戸:「お前……////これは破廉恥すぎるぞ」
日ノ本:「江戸さんも気に入ってんだ♪」
クスッと日帝の笑い声が聞こえた。
日帝:「まあ…ゆっくりしていけ」
そう言い残し部屋を後にする。
江戸:「珍しいな、あんな返事するの」
日:「たしかに…アメリカさんの時みたいに拒絶するかと思いましたけど」
にゃ:「ねぇねぇ!!もっと描いてほしい!」
日ノ本:「まず鼻血を止めなよ」
日帝:「………」
私が縁側で物思いにふけていると横に日ノ本が座った。
日ノ本:「なぜ許したんです?」
日帝:「あいつらと簡単に話せるやつはそんないないんだ」
日帝:「それに妙に親近感が沸いてな」
日ノ本:「そう言ってもらえると心が軽い」
日本酒を注いだお猪口を口に運びながら言った。
日帝:「個人的には居てほしいな」
ニヤニヤとこちらを伺う。
なにか弱味を握られた気分だ。
日ノ本:「惚れたんで?」
日帝:「たわけ、そんな訳ないだろ」
日ノ本:「あなただったら抱けちゃうかも」
気さくに笑いながら言った。
しかし私としては動揺を隠すのが大変だった。
日帝:「日本やにゃぽんがあんなに笑ってるのを見るのは久しぶりなんだ」
日ノ本:「ほんと子供想いだね」
日帝:「まあ、そう言われればそうか」
全て話終えたのを察したのか立ち上がり体を伸ばした。
日ノ本:「なんかそれを聞いて安心したよ」
座り直すかと思った時、突然接吻をされた。
日帝:「な、なにしてる?!!」
日ノ本:「あはは♪怒った♪」
日ノ本:「それじゃあね♪」
日帝:「まて貴様!!」
庭の角へ走った時、突然気配が消えた。
日帝:「………日ノ本?」
逃げた方へ行くと彼の姿はなかった。
完