テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
うぐいす
140
10,273
コメント
2件
「ボス、花の話し聞いた?」
「何ととさん、今日の花の値段?」
「ううん、そうじゃ無い」
「え?なんの話しだ?」
ちょうど花を集めに行こうと、道路を挟んだ向かいの倉庫にバンを停めて準備をしていると、ととさんが俺に話しかけて来た
「まだ聞いてない?この街にまだみんなが知らない花があるって話し」
「‥‥知らないな」
「聞きたい?」
「え?教えに来たんじゃねぇのかよ」
「まだ知らんか‥‥ボスなのに」
「うるさいな。早く話せよ」
「怒らないでよ教えてあげるから。なんかこの街に未発見の花があって、その花から作った薬は一粒で体力が上がって数秒間は無敵になれるらしいよ。しかもその花一本で数百万もするんだって」
「は?数百万⁈なんで?」
「それは‥‥さぁ。俺も聞いただけだから知らないんだけど」
「なんだよ、都市伝説じゃねぇかよ!もっと確証持ったら俺に教えてくれないか?」
「それはそう!でも他のギャングでも話してたから一応ボスの耳にも入れとこうかと思いまして」
「まぁ本当だったら俺達で育てて一攫千金でも狙うか」
「俺が教えたんですから分前は多めに下さいよ?」
「あ、花摘みに行ってこようっと」
「ボス⁈話は終わって無いでしょ?」
俺は車に乗り込み、窓ガラスを下げた
「この話誰かにした?」
「いや、まだボスだけだけど?」
「他の人に言わないで」
「いいですよ。わかりました」
そう言うと俺は北へとハンドルを切った
この小さな街で噂が聞こえてこないと言うことは、きっとこの情報を知っているギャングも限られているはず
もしかしたらその花は存在するのかもしれない
どうせ花摘みに向かうなら俺も探してみよう
あ‥‥特徴聞いてくるの忘れたな
そう思っていると丁度ととさんから電話が入った
「丁度今ととさんにかけようとしてたんだ」
「え?なんですか?」
「その花の特徴教えて」
「俺も丁度その花の事で、聞いた奴から電話もらったんですよ。誰にも話さないで欲しいって念を押されました。誰から聞いたかも話さないで欲しいって」
「なるほど‥‥俺は誰にも話さないよ。でも特徴は教えてくれる?」
「ボスだけに内緒で教えます。色は白」
「白⁈もうあるのに」
「それが白は白でも少し違うらしいんですよ。それはまだ誰も知らないみたいです」
「形が違うとか?」
「それもわからないんですけど、でも同じ形でわからずに摘んでたら、出来た薬の成分が変わってると思わない?」
「それじゃ全く違う白い花なのかも‥‥」
「んー、見てみないとなんとも言えないっす」
「それはそうか」
「それとボス、花摘みに行くなら気をつけた方が良いですよ。なんだかこの数日、花が咲く辺りの山が荒らされてるらしいんで」
「山?‥‥分かった」
俺達が話していると叶さんの声が無線から聞こえた
“次の大型出る人はチェックリストに判子押して”
「叶さんだ。近頃叶さん無線にはいるけど姿が見えないよね」
「そうだな。叶さんも忙しいから‥‥でも大型の準備は必ずしてくれるんだよな。参加はしなくても」
「何してんだろうね」
「色々してくれてるんだよ」
大型はエクスさんが仕切ってくれてる
俺は少しでもお金を増やして、みんなが稼働しやすくしてあげたかった
ととさんとの電話を切って俺は山へと向かった
.