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伏黒視点
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「最近五条先生元気だよなー!」
虎杖がそう呟き、つかさず釘崎も
「それ、思ってたわ。なんだか笑顔が増えたわよね。」
たしかに…前までニコニコ笑っていたけどどこか元気がないように感じていた。
でも、最近は笑い声に覇気がある。何かあったのだろうか?
まさか夏油さんと付き合ったとか…??いや、それはない…!!ないと信じたい!!
「い、いつ頃からだ?」
「えー?1ヶ月前ぐらいからかなぁ?」
「1か月前…?」
1か月前は…五条先生とクソ親父と俺が津美紀への誕生日サプライズを考え始めた頃だ。
もしかしたら…というかほぼ確定じゃないか…?
五条先生が元気になった理由は「俺」のおかげじゃないのか…???
体がグツグツと燃えるほど熱くなってきた。嬉しさのあまり顔も耳も真っ赤だ。
「どったん?伏黒。」
「…まさか五条が元気な理由って…」
「…」
(釘崎、虎杖)「おまえかーーーーーーい!!!」
「可能性だからな。」
「はぁ…」
「いいなぁ…俺も五条先生といちゃいちゃしたい…」
「あ?いちゃいちゃしていいのは俺だけなんだよ。」
「ケチ!!!!」
「はあ、騒がしい奴らめ。さっ、真希さんとこ行こーっと」
俺と虎杖は初めての喧嘩を起こした。
五条視点
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最近、毎日が楽しい。甚爾と恵が近くにいるだけで心がぽかぽかして安心できる。
「や!さとる!」
「!?」
久しぶりに傑の声を聞いた。何故だろう。怖い。恵のところに行きたい。甚爾の所へ逃げ出したい。
「どうしたんだい、そんな驚いて。」
「いや、別に。」
素っ気ない態度をとってしまった。また怒られるだろうか。最強だからってそんな無愛想な態度でいいのか。これだから世間知らずは。
いろんな幻聴が聞こえる。ここに居たくない。傑と話したくない。見たくない。
「…?はぁ、イラついているからって当たらないでくれよ。最強なら感情の制御くらいしてくれ。」
‘最強’。最強ならなんでもできる訳じゃない。でもできなきゃいけないんだ。できなきゃ、やらなきゃ皆んなに捨てられてしまう。
「ごめん。」
どうしよう。傑に嫌われたかもしれない。もう捨てられるかもしれない。嫌だ嫌だ嫌だ!!
「おお、懐かしいメンツが集まってるなァ」
煙草を吸いながら歩いてきたのは硝子だった。ここでまた何か言ったら硝子にも嫌われてしまう。
正しい行動を取らなければ。
「久しぶり、硝子。」
「…?五条、体調でも悪いのか?」
あ…心配を掛けさせてしまった。迷惑をかけさせてしまった。どうしよう。また怒られる。呆れられる…!!
「いや、別に。僕は最強だから大丈夫だよ。最強が体調を崩すわけないじゃない。僕は最強だから余裕だよ。」
「…そう」
硝子視点
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「今日は久しぶりに患者がすくないなー」
ふぅ、とため息をつき、外の空気にあたりに行った。すると、外では同級生2人が久しぶりに喋っていた。
「おお、懐かしいメンツが集まってるなァ」
この2人に話しかけるのも久しぶりだ。五条なんてまともに話したのは高専以来か…?
なぜか五条が私を避けていたのだ。久しぶりにみる姿。懐かしい。なんだか嬉しいな…
「久しぶり、硝子。」
元気のなさそうな五条。前なら「しょーこ!ひさしぶりー!」ぐらいのテンションで来るのに。
体調でも悪いのか…?
質問しても素っ気ない態度。それに{最強}という言葉に呪われているみたいに自分のことを最強と名乗った。…何かがおかしい。
夏油の顔を見ると、やはり不思議そうに五条の事を見ていた。
でも生徒と話す時はいつも通り楽しそうだ。
これは確実に私達に何か思っているようだな。
続く