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かまってくれることはなかった。
〈4〉
いつも通り学校から帰ってくる。
家には自分一人。
萌華は幸せに暮らしているんだろうか。
いつも考えてしまう。
そして、僕が5年生になったとき
父親が女の人を連れてきた。
「再婚するんだ。」
父の口から出てきた言葉。
ろくに話もしていなかった。
久しぶりに聞く父の言葉はこれだ。
「再…婚……?」
思わず口に出てしまった。
僕はこの人とこれから一緒に暮らして幸せだと思うことができるのだろうか…?
そんな疑問が頭の中をよぎった。
言葉を迷ったとき、父の口が開いた。
「あけみさんだ。専業主婦だから、いつでも家にいる。」
専業主婦…?
一人の時間がなくなってしまうじゃないか。
そう考えた瞬間だった。
「それと、引っ越すことになった。
今回だけじゃない。
引っ越しすることも増えるだろうが我慢してくれ。」
そう告げられた。
やっと小学校が変わる…!!
もし、同年齢の子なら再婚、引っ越しで頭がぐちゃぐちゃになっているだろう。
それでも僕は、幸せだと感じた。