テラーノベル
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ピピピッピピピッ
目覚まし時計の音。
もう朝がきたのか。
4:30はまだ薄暗く、空気が冷えている。
「寒…」
重いからだをひねり、うつ伏せになる。
顔を上げ、ノートパソコンに向かう。
片手には小さなメモ帳。
黙々と文を打っていく。
気づいたときにはもう6:30になっていた。
「やばぁ…」
からだを起こし、一階へとむかった。
「はよー」
私の低い声は寝起きの耳に届かないようで、返事はない。
少しトーンをあげる。
「ハヨー」
この声でやっと聞こえるらしい。
「ああ、おはよう」
少し低い声が帰ってきた。
しばらくして、朝ごはんを食べる。
私は食欲がないので、スプーン一杯くらいの米を食べる。
腹にたまらないが、これ以上食べると気持ち悪くなる。
顔を洗い、着替える。
そして出かけた。
学校に着くと教室は騒がしかった。
朝からよく大声を出せるな。
私は本を開き、別世界に飛び込んだ。
「いや…確かに飛び込んだっていったけどさ」
私は大きな声で空に向かって話した。
「言葉の比喩だよ!異世界に来たかった訳じゃないしさぁ!帰せよ!」
そう。私は異世界に来たのだ。
本の中に入ってしまったようだ。
「てかここファンタジーの本の中?もう終わったじゃぁぁん!」
私はさんざん大声を出した。
ざっと言う音がした。
その時、私はしくじったと思った。
大声で叫んだから魔物が来たのだ。
「人生悔いなし…の逆といっておこうか」
振り下ろされる爪を私は見つめ、その後目を閉じた。
ザシュッ!
音に驚き、思わず目を開ける。
魔物は死んでいた。
魔物の亡骸の側に一人、剣を持った女性が立っていた。
「あ、大丈夫?」
女性はにこやかに話しかけてきた。
「あ…はい」
「私コニー。剣士やってるよ!貴方は?」
「私…実は…」
どうしよう。
別世界からきたとか言えないし…。
ああああああああああああああああああ!
「実は孤児なんです!」
気まずい沈黙が流れた。
「じゃあ私と旅しようよ!名前ある?」
この流れに、私は身を委ねた。
「ない…です」
するとコニーはう~んといいながら空を見つめた。
「チルア…とか?」
この日から、私はチルアになった。
「まず、職業決めよ!」
コニーは私にスキルの基礎を教えてくれた。
基礎を身につけ、コニーのあとをついていくと…。
大きな森についた。そこには、大きな白虎がいた。
「チルア、この白虎の前にたって」
コニーに言われ、ゆっくりと近付く。
すると、大きな光に包まれた。
「うわっ…!」
光は温かく、安心するような空間だった。
光が消えたとき、私の服は変わっていた。
大きな帽子、ゆったりとしたローブ。
「おー、チルアはスナイパーか!」
…え?
この服装、魔法使いの類いでしょ。
「この服、スナイパーにしては邪魔じゃない?」
私の質問に、コニーは目を丸くした。
「え?木に登るんじゃないし、スナイパーってそんな動かなくない?」
どうやらスナイパーはこの世界と私の世界で違うようだ。
「ところで、スナイパーってなにするの?」
「空飛んで戦う」
…。
魔法使いやないかい!
コメント
3件
面白そう,,,、続き待ってるぜ☆ 名前のネーミングセンス良いな
好評だったら続き書きますよオオオオオオオオ