第2章〜大日本帝国〜
目が覚めると見た事のない景色だった。
まるで昭和のような。家も木造建築ばかり。
困惑していると、なんか、見た事あるような。服装を羽織ってる人が沢山居た。
私「日本軍、、、?え?は!?え!?」
私「すみません。今って何年ですか!?」
通行人「何を言っておる。今は1941年じゃ」
私「真珠湾って?」
通行人「なんだ?真珠湾?」
どうやら太平洋戦争開戦前らしい。
私は慌てて周りを走った。
私「ここってどこぉぉおおお」
すると1人の兵士に話しかけられた。
日本軍「大丈夫か?」
私「え。あ、はい。大丈夫です…」
日本軍「帰るところをあるのか?」
私「ない。かもです。」
日本軍「そうか。それじゃ私に着いてきてくれ」
私「いや。えっと。」
日本軍「あぁ。すまない。名乗ってなかったな。私の名前は柳岡悟。日本軍だ。」
柳岡さんはどうやら航空機を担当しているらしい。しかも、結構上腕だとのこと。
柳岡「私のお世話になっているところに連れてくから、来るが良い。」
私は住むあてもないので着いていった。
着いた先は食堂の店だった。
中に入ると日本兵の人達が沢山居た。
池谷さん「あら。いらっしゃい。柳岡君。あら?そちらのきれいなお姉さんは?」
柳岡「あぁ。路頭に迷っていたところを私が連れてきた迄です。」
私「あ。すみません。村山桜って言います。」
池谷さん「あーら。これまたべっぴんさんねぇ。桜ちゃんかい。よろしくね。」
柳岡「どうやら住む宛がないようだ。悪いが泊めてやってくれぬか?」
池谷さん「ちょうど人手が足りなかったのよ。ねぇ桜ちゃん。働きながら住むのはどう?」
私「いいんですか!?ありがとうございます!」
炭邦「ほぉー。柳岡やるなぁ。村山さんだっけ?私は炭邦 夫志雄と申す!よろしく!」
秋原「私は秋原宗雄」
三河「私は三河と言う。よろしく。」
柳岡「こいつらは私の同期だ。仲良くしてくれ。池谷さん〜!今日のご飯はなんだ?」
池谷さん「今日は、いいのが入ったの。天ぷらにしようかしら。」
炭邦「よっしゃぁ!池谷さん*の*天ぷらがいちばん美味い!」
池谷さん「桜ちゃん。早速で悪いけどお皿洗ってくれるかしら?」
私「あ、はい!」
炭邦「それにしてもいい働きっぷりやのぉ。柳岡。実は人選び良い?」
柳岡「炭邦いじるのやめてくれ。まぁ、それにしても、少し変わった子ではあるな。」
皿洗いは得意な方だった。
少しして、ラジオが流れた。
ラジオ「日本軍、真珠湾奇襲攻撃成功。米国甚大被害あり」
その場にいた日本兵たちは大歓喜をしていた。が、1人、柳岡さんだけは顔を顰めた。
炭邦「どうした。柳岡。嬉しくないのか!」
柳岡「いや。なんというか。嫌な予感がしてな。我ら向かわんとならんかもしれぬ。」
炭邦「その時はその時だ。とりあえずあのアメリカに勝てたんだからいいだろ。」
良くない。良くない。でも、その場で言うことは出来なかったら。反日と思われて殺されるかもしれない。
ラジオでは大日本帝国万歳!と言っている。この後、最悪なことになることを私は知っている。ただ、未来を変えることをできる権力なんてない。ひたすら私は時が経つのを恐れていた。
柳岡「集合がかかりました。我々行って参ります。必ず生きて帰ります。」
池谷さん「そうですか。おめでとうございます。」
そう言い残して次々に柳岡さんたちは出ていった。
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