辛くない
痛くない
苦しくない
そんな日常をいつまでも欲しがっていた
どうせ手に入らない事くらい分かってたのに
ソビエトロシアからロシア共和国になって今日に至るが、平和な日々はいつも遠かった
きっと、世界はいい事だらけなんだろう
そんな幻想を抱いていたが、現実とは非常に残酷だ
蓋を開けてみれば、戦争、戦争、戦争…
戦争ばかり
世界大戦だって起こった、しかも2度目
その頃からだろうか、父がおかしくなったのは
妹や弟、使用人に暴力を振るおうとして
僕が庇って
ずーっとそんな日々が続く
背中はいつもジンジンと痛み
風呂や雨は傷を刺激して
痛みにずっと耐えた
けれど、どうやら限界が来たらしい
まぁ、独立は前々からしたかったが
僕は父の背中を包丁で刺した
何回も何回も
父が絶命しても尚、刺して刺して刺しまくった
気が付けば自分の周りや自分の服は紅に染っていた
とても綺麗だった
まるで彼岸花が咲き誇っているようで
あぁ、これで独立だ
前から考えていたのだ、自分だけの国旗を
モデルはオランダの国旗
白と青と赤の国旗
さぁ、新たな世の始まりだ
平伏しろ
この僕に
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