「類!オレと付き合ってくれ!!」
タイトル通り、司が類に向けて言ったこの台詞。
(うぅ……手を取らないでくれ……!類!)
さて、告白したのに司がこう思う理由とは……
放課後
「よしっ!!俺の勝ちー!!」
「なっ!!!ま、負けた……」
二年A組にて、司、モブ山、モブ田、モブ村の四人は、罰ゲームを賭けてトランプ大会をしていた。
そして、その罰ゲームというのが、
「じゃあ、負けた天馬が嘘告な!」
らしい、趣味が悪いにも程がある。
この罰ゲームに、最初は反対していた司だったが、
「いいじゃんいいじゃん!男に二言はないんだろ?」
と、この様にモブ山に尻を叩かれ、それにまんまと乗せられる司、最早お馴染みの展開だ。
「あぁ、もう!探せばいいんだろ!探せば!!」
また乗せられてしまった!!自分の単純さに少し腹が立つ。
期限は明日まで、と言われたが面倒事は早めに終わらせたい。校舎内を見回り、誰が最適か考えていると、
「おや?司くんじゃないか、何かを探しているみたいだけど……」
空き教室からひょっこり、類が出てきた。
勿論、このチャンスを逃すわけがない。
「丁度よかった!類!話がある!!」
類を屋上へと引っ張る司。
そして冒頭へ至る。
先程から「手を取るな!」と、類に目線で訴えているのだが、惜しくも司の反抗は届かず、寧ろプラスに読み取ってしまったそうで、
「うん、いいよ。付き合おうか。」
司の手をしっかりと握って、告白を了承されてしまった。
翌日
罪悪感で中々眠れなかった司は、登校中類に何と謝ろうか考えていると、突然後ろから衝撃が走った。
「やぁ、おはよう!司くん!」
何時にもまして、元気な類だ。
「あぁ、おはよう!類!!って、急に抱きつくんじゃない!!!」
「まぁ、僕達付き合ってるんだし、いいじゃないか」
と、二人の様子を見ていた生徒達がざわつく。
当然だ。類達が今いる場所は正門だし、何よりあの、変人ワン・ツーだ。日頃から問題を起こし、教員らに追いかけ回され、さらに付き合っているとなると、また変な噂が流れることになるだろう。
まぁ、本人達はそんなこと気にしていないのだが……
「は、な、れ、ろ!!暑苦しい!!!」
無理矢理剥ぎ取り、類から解放された司。だが、
「えぇ……酷い、よよよ………………」
「よよよ……とは、」
いつもの様なやり取りに安心した司。嘘告したことを打ち明ける、という目的は、すっかり頭から抜け落ちていた。
嘘告から三日目
朝起きてからの一言目がこちら、
「ぬおぉぉぉ!!!今日こそ言わなければ!!」
司は燃えていた。
「ちょっとお兄ちゃん!!声が大きい!!」
「あぁ……すまない……」
気を取り直して、いざ学校へ。
コメント
3件
めっちゃ続き気になるぅうう