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他愛もない話を燭台切光忠さんとこんのすけとしていたらいつの間にか夕方になっていたらしい。
「もう帰らなきゃ」そう言って彼はそそくさと玄関に向かっていく
「今日は色々ありがとうございました、」
「こちらこそ手入れしてくれて助かったよ」
「あぁそうだ、忘れてた」
今日の夜食べられるように何品か作ってタッパーに詰めておいたからしっかり食べてね、との事らしい
自炊はできる(自称)が彼のご飯はほんっっっとに絶品なのでとてもありがたい。
「あと」
少し歩みを進めていた足を止めてこちらに振り返り
「そろそろさん付けとかお堅い呼び方はやめてみない?」
「え、良いんですか」
「うん。燭台切とか光忠とか好きなように呼んでよ」
そう言いながら微笑む彼は眩しい。
まさかそんな軽く呼んでほしいなんて言われるとは思ってなかったけどそれだけ信用してもらえてると思ったらにやけそうになった。
「じゃ、じゃあ…燭台切……さん…」
「さんはいらないよ」
「しょ、燭台切…」
「うんうん」
さんを外すだけなのになんだかとても恥ずかしい。顔赤くなってないだろうか
「改めてよろしくね審神者さん」
「はい、こちらこそよろしくお願いします。燭台切s…燭台切」
そう言うと燭台切s…燭台切は静かに去っていった。慣れないなこの呼び方
燭台切が母屋に帰った後、完全に日は落ちて夜になった頃
こんのすけと共に厨に向かいタッパーがあるであろう冷蔵庫を開く。中にはタッパーが5つ程入っていて上にメモらしきものが乗っている
メモには【右にある3つを夜ご飯に残りは朝に食べてほしい】と書いていた
なんてこった。朝ごはんまである
とりあえず夜ご飯を食べようと3つタッパーを取りだして中身を確認してみる。
燭台切はすげぇや……
中には色鮮やかなお弁当のようになっていて相変わらず美味しそう、というか絶対美味いであろうご飯が入っていた。もう2つも開けるとサラダとか果物とか(こんのすけ用に油揚げも)
感動。現世にいた時はこんな色鮮やかなご飯家でもお店でも見た事ない。ちょっと泣いた
こんのすけと夜ご飯を食べてお腹いっぱいになり、夜風で涼んでいた時ふと思い出したのだ。そういえばまともに風呂にも入っていないと
風呂よりも生きる為に必死だったので忘れていた。
「ねぇこんのすけ」
「どうしましたか主さま?」
「この離れって風呂はあるのかな」
「ふむ、そうですねぇ…風呂はなかったはずです」
「マジかぁ」
「あ、ですが頭くらいは洗える蛇口は裏手にありますよ」
んー…まぁ頭は洗って体は吹けばいいか
こんのすけに頼んで裏まで案内してもらい蛇口を発見した。手洗い場のようだが頭は何とか洗えそうだ。
ショッピングアプリで買った新品のタオルと念の為買っておいた石鹸に着替えを用意していざ参る!
あっちこっち飛び散ってびっしゃびしゃにはなったが何とか頭を洗いその後髪を拭いたタオルを濡らしてから屋敷の中に戻って体を拭きパジャマに着替える
久しぶりに髪に少し艶が戻った気がする…多分
いつも通り布団を敷きそこにダイブしていく。こんのすけも飛び込んできて顔面に直撃した。痛い。重い。
わちゃわちゃしているうちにお互い睡魔に襲われてすやすやと眠りについてしまった
襖が開きっぱなしで外からの視線も気付かずに