コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ー騎馬隊ー
陸軍大臣「城へ!城へ辿り着けば我らの勝利!急げ!少しでも!距離を!」
騎馬隊「かなり急いでいますな…!」
陸軍大臣「銃を舐めすぎていた!あそこで兵がやられ過ぎた!着くか分からぬ…!」
騎馬隊「陸軍大臣でも流石に未知数なものでしたか…!」
陸軍大臣「あぁ…そうだ!されど王国へ忠誠を誓った身…!」
陸軍大臣「ここで止まれぬ!王の為ならば悪魔にでもなってやろう!走れ!」
騎馬隊「さながら我らは悪魔の手下ですか!実に面白きもの!」
陸軍大臣「この国の為に死んでくれ!貴様ら!」
騎馬隊「元からその志!騎馬隊の不屈の精神にて少しでも国の寿命を延ばしてみせましょう!」
陸軍大臣「根っから戦狂いだなぁお前ら!本陣穿ち抜いて見せるぞ!」
騎馬隊「はっ!」
陸軍大臣「最後ぐらい格好付けさせてもらうか…。」
騎馬隊「城が…城が!見えてきました!」
陸軍大臣「ここが正念場ぞ!もはや無駄な細工は不要!真っ向勝負といこうか!」
騎馬隊「えい!えい!おー!」
陸軍大臣「突撃!我ら騎馬隊!戦場をいざ駆け巡らん!」
騎馬隊「オォォォォ!」
敵軍「…!構えよ!ここを突破させるな!」
騎馬隊「陸軍大臣殿ぉ!城の制覇は!任せますぞ!我らが抑えます故お急ぎ下され!」
陸軍大臣「なっ…」
騎馬隊「最強騎馬隊をここまで進めてくれた御恩!活躍にて返させてもらいましょう!」
陸軍大臣「…しょうがない奴らだ…。良いだろう!俺に任せろ!」
騎馬隊「オォォォォォ!!!!」
敵軍「急ぎ装填せよ!刺し殺されるぞ!」
ー敵本陣戦場ー
騎馬隊「槍構えろ!銃弾に晒させる前に一気に間合いに入るぞ!」
敵将「懐に飛び込まれるぞ!必ずや抑えよ!この本陣が我らの拠点!」
騎馬隊「少なき人数!されど我らは最強騎馬隊!いざ真っ向から食い破らん!」
敵将「放てぇい!」
騎馬隊「がっ…!」
騎馬隊「ぐあ…」
騎馬隊「血の一滴まで耐えよ!荒らせ!この陣地を荒らせ!」
敵将「止めよ!斯様な敵兵になぞ負けてられん!」
騎馬隊「敵陣真っ最中!ハッハッハ!こんな面白い戦など無かったわ!」
敵将「この…死兵共が…!」
騎馬隊「もはや人数は30以下!されどここで負けられん!やれるだけやらせてもらおう!」
敵将「入ってくるぞ!木銃兵!放てぇい!」
騎馬隊「なっ…!」
木銃兵・・・この世界の言葉で木の上で銃を構えて待ち伏せしている兵士を指す。
騎馬隊「ぬかった…」
ドンッ
敵将「…イカれどもが…その心意気だけは買ってやろう…」
ー城内ー
陸軍大臣「はっ!」(槍を突く)
敵軍「ぐ…」
陸軍大臣「側面…背後!」
陸軍大臣「ぬぅっ!」(槍で突く)
敵軍「うっ…」
敵軍「ごっ…」
陸軍大臣「何人居るんだこの城内…されどこれで敵の旗が掲げられている位置!」
陸軍大臣「こんな旗…要らぬ!」(旗を折る)
陸軍大臣「ウパ王の旗がしっくりくるわ…」(天守に国旗を掲げる)
陸軍大臣「…良し。…敵兵!!この城は我らが制圧した!囮如きに邪魔されるとは無様!」
敵兵「なっ…!」
敵兵「馬鹿な…!?」
敵将「落ち着け!策ぞ!一人の敵兵如きに惑わされるな!」
陸軍大臣「今しかない…!」(銃を構える)
陸軍大臣「ここ…!」
ドンッ
敵将「あのような弱…がっ…」
敵兵「はっ…?」
陸軍大臣「良し!我こそ陸軍大臣!敵将の命!貰ったぞ!あやつらは囮などではなく本隊!それにも関わらず混乱して助かったわ!」
敵兵「貴様ぁ!皆!一斉放火ぞ!放て!」
(大音量の銃声)
陸軍大臣「ハッ…」(ドゴッ)
地面に打ち付けられる鈍い音と共に陸軍大臣の死亡は確定した。されど死体は見つからぬまま戦争が終わった。敵兵は恐怖し陸軍大臣をこう呼んだ。
狂気の転生者と。
次回:協力者