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sm······▸スマイル
kr······▸きりやん
サブ
na······▸Nakamu
br······▸Broooock
sh······▸シャークん
kn······▸きんとき
sm「…最悪。」
俺は「ワイテルズ」と言う6人ゲーム実況者グループの1人、スマイル。
今日はとあるゲームの大会に、同じくワイテルズの「Broooock」と「きりやん」との3人で出場した…が、結果は2位。
結果だけ聞けばいいようにもきこえるが敗因は俺の最悪なミスだ。
このミスさえなければ1位になる事だって可能だったのに…。
最初はきりやん達の活躍のおかげで順調に勝ち進んで行った。しかも、決勝で戦ったのは前の大会でも俺たちが勝った相手だ。優勝はワイテルズだろうとみんな思っていたことだろう。
だが、決勝戦の後半。俺のミスが段々と増えていき、最終的には俺の落下死で勝敗がきまった。
sm「なんで、あんなミス…..くそっ…」
大会の後、Broooockときりやんは「大丈夫だよスマイル〜」「気にすんなって〜」と慰めてくれた。
こんな最悪なことしたのに。
ワイテルズのメンバーはほんとに良い奴らだと改めて実感した。
次にワイテルズで集まるのは明後日だ。
でもまぁ、Nakamu達の事だ。
きっと「いやぁ、終わったことだし仕方ないよ!次同じミスをしないようにすればいい。」
とか言ってくれるんだろう。
そんなことを考えていたら悩んでいるのがバカバカしくなってきた。
今日はもう休もう。
そう決めて俺はスマホを手に取りネットニュースを少し眺める。
しばらくスマホを眺めているとひとつの記事が目に止まった。
sm「人生の中での幸せと不幸の量は決まっている…..か。」
これが本当なら俺にはこの後ものすごくいい事が起こるんだろうな(笑)
そんなことを考えながら目を閉じた。
???「…….イル……….スマイル!」
sm「ん…?」
???「あぁ、やっと起きた。」
sm「…は、え?なんでここに居んの????」
朝、誰かに呼ばれて「まだ寝たい」と言う気持ちを抑えながら体を起こすと、そこにはきりやんがいた。
kr「いやさ、スマイル昨日の大会ですげぇ落ち込んでたから、一緒にゲームでもしようと思って連絡したら返信ないし、電話でないから」
sm「で?なんで家の中に居んの????」
kr「心配して家まで来てみたら鍵が開いてたんだよ!!!!!戸締りくらいしっかりしろ!!!!」
sm「うるさっ…」
寝起きの俺が、昨日のことをしっかりと思い出せるくらいにはでかい声で怒鳴られてしまった。
どうやら俺は昨日、鍵をかけ忘れていたようだ。
そんなタイミングよく泥棒なんて入って来ないだろうに。
きりやんは大袈裟だな。
kr「はぁ…。無事ならまぁいいや。とりあえず顔洗ってこいよ、朝ごはん作ってやるから。」
sm「….おぅ。」
kr視点
kr「軽く目玉焼きと食パンでいいか。どうせあいつそんなに食わないし。」
今日はびっくりすることばっかりだ。
昨日の大会で、スマイルが想像以上に落ち込んでたから、今日は一緒にゲームでもしてやろうと思って連絡したけどあいつにしては珍しく返信が来ないし、電話もでない。
今日はスマイルも休みのはずだしまだ寝てるのかもと思ったけど、あまりにも電話に出なさすぎるからさすがに心配になって、相談のためNakamuに連絡したら、「家に行ってみれば?」って。
遊びに誘うために家に行くなんて小学生くらいだろ。
でも、一応安全確認のために家に行ってみたら鍵は開いてるし、返事も無い。
さすがにやばいと思って家の中探してたら寝室で爆睡してた。
ほんとになんなんだコイツ。
しかも、自分で鍵かけ忘れたことに気づいてないし。
いつか泥棒に入られるぞ。
kr「もういっそ、俺が一緒に住んで監視してやろうかな。」
まぁ、これの半分は俺の欲望だが。
そう、何を隠そう俺はスマイルの事が好きなのだ。
いつからか、何故好きになったかは自分でも分からない。
ただ、気づいたら好きだった。
そして、今俺は片想いしてるやつの家で朝ごはんを作ってる…ほんと、どういう状況だよ。
そんなことを考えながら、フライパンにオリーブオイルをしいて、目玉焼きを焼いていると、「いい匂い〜」とか呑気なことを言いながらスマイルが戻ってきた。
sm「目玉焼きだけ?」
kr「食パンもある。でもどうせ全部食わないじゃん。」
sm「食いきれなかったらきりやん食べてよ」
kr「はぁ?ほんと我儘だなお前」
sm「あ、食ってはくれるんだ」
スマイルの我儘に返事をしながら俺は少し緊張していた。
何故かって?
それは、今日ここに来た理由の一つに「告白をする」というものがあるから。
もちろん、最初は心配で様子を見に来るつもりだったけど。俺の片想いを知っているNakamuから、「ついでに告っちゃえば?w」と言われた。
前々から、いつ想いを伝えようか悩んでいたのでちょうどいいと思って今日にした。
少し急な気もするがどうせフラれるなら早めがいい。
人の気分1つで状況や心情がコロコロ変わる。恋愛ってそんなもんだろ?
何年も前から悩んでたんだ、ちょうどいい。
sm視点
sm「変だな…。」
さっきからきりやんの様子が少しおかしい。
話をしている時に目を見るとすぐに目をそらされるし、名前を呼ぶと少し間があって返事がかえってくる。
それに少しソワソワしているようにもみえる。
なんなんだ、こっちまで落ち着かなくなるだろ。
そうだ、分からない時はきけばいい。
sm「俺、なんかしたか…?」
kr「えっ?」
sm「いや、きりやんさっきからずっと落ち着きがないから」
kr「あぁ、いや…ちょっと…」
sm「???」
kr「…もういいや!」
ビクッ!!
きりやんが急にデカい声で叫ぶからものすごくびっくりした。
sm「は????」
kr「スマイル、大事な話があるんだ。」
sm「…なに」
大事な話…。やはり昨日の大会でのミスだろうか。
そりゃそうだよな、あんだけ馬鹿みたいなミスをしたんだ。
怒られても当z…
kr「俺、お前のこと好きなんだよね。」
sm「は?」
は?
思わず声が裏返った。
え?今きりやんなんて言った?
俺のことが好き?
え?どういうこと???
うそうそ、そんなはずないだろ、
だって、俺、片想いのハズじゃ…。
kr「スマイル?!」
気づいたら俺は泣いていた。
びっくりしたってのもあるだろうけど。
俺はきりやんに片想いをしていた。
いや、正確には片想いしていると
“思っていた”。
だから、昨日の大会で負けてしまった時に1番最初に思ったこと、それは「きりやんに嫌われてしまうんじゃないか。」ということ。
今まで動画の撮影などでミスをしたときは散々いじられてきたが
その時はいじられているという自覚があった。
嫌われていると言う可能性がなかった。
だが、今回のこのミスは本当に嫌われても仕方がないくらいのことを俺はした
だから、普段ゲームで負けてしまった時よりも不安が大きく
ものすごく落ち込んでしまった
だが、今この瞬間
俺はきりやんと両想いだった事がわかった。
こんなに嬉しい事があるだろうか
あぁ、そういえば昨日見た記事
あれ本当だったんだな。
kr視点
思い切って告白した。
結果、泣かれてしまった。
そんなに嫌だったのかぁ。
いや、まぁ、そりゃ困るよな。
高校からの同級生に、しかも男に、急に好きだなんで言われても。
あ〜…さよなら俺の恋。
sm「……….も…」
kr「へ?」
スマイルが泣きながら何か言っているが、滑舌のせいか声量のせいか、全然ききとれない。
sm「おれ…..も…」
kr「???」
sm「俺も好き。」
kr「えっ」
一瞬思考が停止した。
kr「え?スマイル、今なんて…」
「おれもすき」言葉は聞き取れているのに理解が追いつかない…
オレモスキ…おれもすき…俺も、好き?
え?え?え?
うそ、まじ?
sm「うん。」
kr「あれ、俺声にでてた…」
sm「俺もきりやんが好き」
kr「…嘘はだめだよ?」
sm「嘘じゃねぇし。」
kr「じゃぁ付き合ってくれんの?」
言葉の最後が震えてしまった。
恥ずかし。
でもしょうがないじゃん。
そんなの全く予想してなかったんだもん。
ずっっっと片想いだとおもってた人。
途中で、何度も想いを伝えるのは辞めようと、諦めようと思った人。
でもずっとそばにいた人。
そんな人からの最高の返事。
sm「…よろしく」
そう言ってスマイルは、ふにゃっと微笑んだ。
あぁもぅ。可愛すぎ。
sm「おわっ!ちょっと、きりやん!」
俺は思いっきりスマイルを抱きしめた。
それと同時に玄関で聞きなれた4人の声がした。
na視点
na「いやぁついにこの日が来たかぁ!」
俺は今まできりやんとスマイルからお互いについての相談をうけていた。
相談と言っても、悪い方ではなく片想いをしているというものだった。
いわゆる「両片想い」ってやつ?
それが今日、完全な「両想い」になるのだ!
na「きりやん、そろそろ着いたかなぁ…」
そう呟いて、俺はきりやんとスマイル以外のメンバー全員にLINEをした。
「今からスマイルの家に、尾も白いもの見に行こう」
ガチャッ
na「おめでとーーーーーー!!!!」
br「やっとくっついたかぁ〜(*^^*)」
sm「?!」
kn「君たち分かりやすすぎなんだよぉ〜w」
kr「?!」
sh「あんなん誰でもわかるやろ。」