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初コメ失礼します🙇 ほんっとだいすきですまじですきですなんなら今までTERRORで読んだ中で一番ってくらい好きですフォローまでしてしまいました
んフフ腐。死ネタは、次の日に引きづるくらい気分が暗くなるンですよ。でも、これくらいの軽いけがだけど、ちょっびっと暗い話はもぅ、風邪引く…… ありがとうございます…死んで来ます…
らせんさんめちゃつえー書いてくれると思わないじゃないですか⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️⁉️;;前回に引き続き好きすぎて目破裂しました
配信では生々しいイチャイチャで有名なおふたりですけど、佐伯の前でだけはガチでデレるマナくん、きゃわじゃないですか?
あとヒーローの闇深いお話って良いですよね、死ネタは辛いですけどね。
めちゃつAのお話増えてくれーーー!!!
「佐伯がエグい怪我をして帰る話」
「あ゛ーー、、」
最悪だ、なにもかも。
アジトへの長い長い帰り道、歪む視界に必死に耐えながら佐伯イッテツは考えていた。
派手な打ち身をしたせいで体中傷だらけアザだらけ、頭は痛てぇわ血は止まらねえわ、片足なんてほぼ動かないも同然だし、右腕に関してはもはや感覚すら無くなってきてる。
極め付けに、タバコが切れた。
今日は珍しくオリエンス全員ではなく、それぞれで単体の任務だった。本部のお偉いさん達は恐らく、ひとりでも手に負える程度の敵だという見込みだったのだろう。
しかし現実はこれだ。
命張ってやっとの思いで市民の犠牲は免れたが、戦闘中何度死を覚悟したか知れない。ヒーローがなに甘えたこと言ってんだ、とか思うかもしれないけど、ヒーローだろうが市民だろうが死ぬのは怖いだろ。
今隣に仲間がいてくれりゃ心強かっただろうな。全身ズタボロでも笑い飛ばせてたさ、みんなが居れば。
だけど今の俺には仲間どころか、唯一のオトモダチであったメビウスちゃんすら手元に居てくれないんだから。散々だよほんと、
「あ゛ー、俺は死ぬんだぁ、このまま野垂れ死んで誰にも知られず終わるんだぁ。」
マジで死にそ、なんで歩けてんのか分かんないわ。ここで倒れちゃえばすぐ楽になれんのにな、なんで歩いてんのかな俺は。
見慣れた道路も、グルグルと円を描いて歪んでいるように見える。頭痛も相待って吐きそう。息も切れてきて酸素不足でぼーっとするし……これ死ぬわ、絶対死ぬ。
せめて死ぬ時は仲間か、絶世の美女かに見守れながら死にたかったなぁ。やっぱ美女がいいな、童貞は卒業できなかったけど。
朦朧とした意識の中、やっとの思いで我が家の周辺まで辿り着く。人間の帰巣本能とかいうものだろうか、
見上げた玄関先に、どこかで見たことがある様な色合いの何かが目に入った。
金髪に、青い……、
既に霞かけている視界だが、一目見ただけでその特徴的な色の『何か』がなんなのかを察した。
「……テツ、?」
ああ、やっぱり、
予想通りの声に酷く安心する。
その影は急いでこちらに駆け寄ってくるが、生憎、視界が歪んでしまって顔がよく分からない。
「やぁ、マナくん、お疲れ〜…、、」
「……お疲れ、じゃないわ、」
あれ、違った?
でも怒んないで、怪我人には容赦してね。
「ぁ、はは……ごめん、」
「てかなんで外にいんのぉ、今日、めっちゃ寒いのに……、」
言い終える前に、体がぎゅう、と強く抱きしめられるような感覚に襲われる。
ああこの甘い匂い、懐かしいな。
俺、もしかしたらこの為に歩いてたような気がする。この為だけに今日死ななかったんじゃないかって、そんな気がするよ。
そう思わないとやっていけないから、ヒーローなんて。
だから、ね、
「もう、そんなに泣かないでよぉ、、俺はへーきだから…、」
「、ッ…平気なわけ、あるかッ…、ばか、あほ、テツのあんぽんたん、ッ…」
「はは、マナくん小学生みたいだよ、」
右腕……は動かないので、左手で辿りながらマナくんの頭を撫でる。 良かった、ちゃんとここに居る。それだけで、こんな怪我なんて簡単に笑い飛ばせるんだから。
だけど撫でたことで、何故だかわからないけどより一層強く抱きしめられてしまった。
ちょっと痛い、
「…あのぉ…、マナくん、熱烈なハグは嬉しいんだけど、ちょいゆるめてもらえると…」
「ばか、こうしてへんとお前、今すぐ倒れそうやん、」
「あー、まじぃ?」
まなくんの肩を借りながら部屋に戻ったが、他ふたりの姿は見えなかった。聞くとふたりも単体での別の任務らしい。
「心配だね、」
と言ってみたが、すかさず
「あのふたりはテツと違ってしっかりしとるから、平気やろ。」
なんてちょっと怒ったような口調で返されてしまった。ごめんって。
そうなんだかんだ言いながらも、手は忙しなく俺の手当てのために動かしてくれている。ありがたい限りだ。
「そもそも、連絡くれればいくらでも加勢しに行ったのに。どうせ俺は暇やったし。」
「いやぁ、気づいたら携帯バキバキになっちゃってて……。」
「なんのための携帯やねん、まったく、!」
「だいたいテツはいっつも……、」
あーあ、オリエンスの母がふたりになった。ひとりは料理上手の天然なお母さんだけど、こっちはちょっと口うるさいかな、
「……こら、なにニヤニヤしてんねん、」
「んー?」
「…… いやぁ、マナくん僕のお嫁さんみたいだなぁって思って〜、」
「あほぬかせ、調子いいことばっか。」
ありゃ、誤魔化し失敗。
でもちょっとだけ耳が赤くなった、?よく見えないからわかんないや、そう思っとこ。
「……ん、はい。応急手当ては出来たから、明日朝イチで病院な。」
「はぁい……、」
「……あ、マナくんちょっと、」
救急セットを持って早々に部屋を出て行こうとするマナくんを呼び止める。
ちょいちょい、と手招きをすれば、少し不思議そうに渋々と言った様子でこちらに近づいてきてくれた。
そこを……すかさず引っ張る!!
「…ッはぁ!!??」
突然腕を引かれたマナくんはバランスを崩し、俺の方へと思いっきりダイブしてきた。
「いぇーい、マナくんゲット〜!」
「おま、ゲット〜、やなくて!!」
「体やばいんやから安静にしろよ!」
「左腕はぜんぜん無事だし??」
「そういう問題じゃないわ!!」
慌てて俺の上から退こうとするのを全力で妨害する。俺からしたらマナくんなんて空気より軽いぞ、
する、と彼の手に指を絡ませると、一瞬動きを止めてから観念したように大人しくなった。
いつも暖かいマナくんの手が、今はひんやりと冷たい。きっと長い間外で待っていてくれたのだろう、冷えてしまうのも当然だ。
「ね、マナくん、」
「なんや。」
「ありがとう、俺のこと待っててくれて。」
「まだこんなに体冷えてる、ずっと外で待っててくれたんだよね。」
「ほんとうに、マナくんがいてくれて良かったよ、俺。」
普段こんなに改まって感謝を伝えたことがあっただろうか、驚いたまま固まったマナくんの表情は次第に緩み、じわ、と涙を滲ませる。
「ちょちょ、今日のマナくんは泣き虫さんなのかな、?」
「ッ、しゃーないやろ、」
「テツが、みんなが、もしおらんようになったら、俺……ッ、」
ガチャ
「テツ、マナぁ!ただいまぁ〜!」
「うーわ、テツもひでぇ怪我だな、大丈夫か?」
「うぉ、ウェンくんリトくん!おかえり〜!!」
「でもごめん、今ちょっと良いとこだから待っててもらえる?」
そう言って向き直したマナくんの顔は真っ赤に染まっていた。
分かり易くて可愛いね、
「んで、皆んながいなくなったら、なんだって?」
「ッ…、ぅるさい!さっさと寝てろ!!ばか!!」
バタン!
「……俺ら怒らせちゃったか…?」
「うそぉ、邪魔してごめんねテツ、」
「いやぁ、全くマナくんはツンデレだよなぁ。」
やっぱり今は美女よりも仲間の方が大切かな。なんてね、
END