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学校も終わり、あたしはベッドにダイブする。
「はぁ〜疲れた!!」
テスト期間中は結果が気になってしまい、いつもろくに寝れない。
どうしたら毎回成績上位の奴らみたいに余裕持てるんだろう?
あたしだって頑張ってるけど、赤点回避は稀の稀。
そんなことを思っていたタイミングで、アオから
『モモー、生徒専用公式サイトみたらモモのテスト赤点だったよw』
ってメールが来た。
はいはい、どう足掻いてもあたしは赤点ガールですよ。
今までだって回避できたの2回くらい____
ぼんっ
嫌な予感。
軽い爆発音のような音とともに、背中と頭にぬくもりを感じる。
あたしは慌ててバスルームへ行き、勢い良すぎて躓きなから鏡を覗いた。
「…ぴえん」
嫌な予感って当たるもんだよね。
予想通り、九狐化してた。
やっぱ取り憑かれてんのかなあ…
そう思って、あたしはバレないように裏道を通って神社に行ってみた。
「これモモさん初めから『九狐』として生まれてますね。何かが取り憑いてるわけではなく、強いて言うならモモさん本人が取り憑く側です」
「…あのー、この尻尾とかって日中に現れたりとかします?」
「場合によりますね。モモさんにとって、神経を刺激するようなことが起きれば日中でも出ると思います。例えば恥ずかしくなったりとか、怒って自我を失いそうになったりとか」
「マジですか…」
「こればかりはマジですね。無理やり九狐化を止めようとすると、モモさん自身が妖怪みたいなものですので、下手すると浄化されてしまいます」
「うわぁ…それはまず無理だ」
「でしょうね。それに生まれつき妖怪の人はかなり珍しいと思います。私はここで神主をやって20年ですが、会ったのはあなたが初めてです」
「なるほど…夜遅くに色々ありがとうございました」
「いえいえ、何かあったらまた来てください。お待ちしています」
いやあたし自身が妖怪だったんかい!
しかも九狐、狐の妖怪!
そりゃ運動神経が人間離れしてるわけだ…
なんか納得。
まあ、学校では失敗しなきゃいいわけだ。失敗しなければなんも問題ないしね!
とはいえ、このままじゃアオたちとのお泊りも一生できないし、修学旅行もやばい。
早く自分で制御できるようになろう。
あたしは裏道を逆戻りして寮の部屋に入り(ちゃんと鍵も閉め)、ベッドにもう1度ダイブする。
寮に入る前、寮の入り口付近の角に居た人影のことを、モモはまだ知らない。
彼がこの後のモモのJK生活に大きな影響を与えることも。