ーーー次の日ーーー
桃「………」
寝れなかった……
青「スー……スー……」
桃「………」ペシッ
青「ん!………スー……スー……」
桃「………」
起きねぇのかよ……
まぁいいや、リビング行こ……
ーーーリビングーーー
シーン
桃「………」
静か……昨日はうるさかった……
水……のも……
桃「………あ」
包丁……ある……
昨日俺の事愛せなかった……
愛してあげなきゃ…
カチャッ……
桃「………」
でも……昨日手当してくれた……
包帯ぐるぐる
包帯の上からでも切れるかな…
黄「なにっ……してるんですか!!」
桃「ビクッ………」
黄「駄目ですよ?危ないです」
(包丁を取る)
桃「あっ……」
黄「どうしたんですか?」
桃「……水……のみにきた」
黄「僕もです。一緒についじゃいますね」
桃「……うん」
黄「ソファに座って待っててください」
黄「はい、お水です」
桃「……ありがと」
黄「寝れませんでしたか?」
桃「……うん」
黄「そうですか、僕も寝れてないんです」
桃「……そうなの?」
黄「はい、桃くんの事で頭いっぱいで」
桃「……ごめん」
黄「ほんとですよ!でも何か理由があるんでしょう?僕は待ってますよ。言ってくれるの。もう大体バレてますけどね」
桃「……」
そっか……バレてるんだ……
黄「でも理由は分かりません。何故こんなことをしてるのか……どんな思いでしてるのか。教えてくださいね」
桃「………」
黄「どんな理由でも思いでも、僕達は桃くんの傍を離れません。桃くんもそうでしょ?」
桃「……え?」
黄「もし僕が悩んでて桃くんと同じように切ったりしていたら心配してくれるでしょ?話聞いてくれるでしょ?」
桃「………」
黄「離れていきますか?」
桃「………いかない」
黄「みんなそれと同じ気持ちです。だから安心して話してくださいね」
桃「…………」
赤「おはよー!」
黄「おはようございます」
赤「2人とも早いね!」
黄「実は2人とも寝れてなくて」
赤「そっかぁ、俺爆睡」
黄「赤らしいですね」
赤「えへへー、桃ちゃん体調は?大丈夫?」
桃「大丈夫……」
赤「そっか!」
紫「おはよぉ」
橙「おはよーさん」
赤「あ!おはよー!」
紫「あ!桃くんも起きてるんだね!」
橙「おはよーさん」
桃「おはよ……」
紫「おはよ!」
ドタドタバタバタンッ
青「桃くんっ!!!」
桃「ビクッ……」
青「いたっ……良かった……」
黄「どうしたんですか?」
青「寝て起きたら桃くん居なかったから。良かったぁ……みんなと居たんだね」
黄「初めは僕達2人でしたよ」
青「あ、そうなの?」
黄「包丁で切ろうとしてました」
青「へー……え!!!」
黄「大丈夫です。ちゃんと止めたので」
青「そっかぁ……良かった」
紫「桃くん、話せる?」
桃「…………」
橙「大丈夫やで、みんな桃の味方やから」
赤「そうだよ。ゆっくりでいいから聞かせて欲しいな」
桃「………」
黄「桃くんさっき言いましたよね?みんな桃くんと同じ気持ちを持ってここにいるんです。みんなはなれていきませんよ。大丈夫です」
桃「っ………おれは……」
紫「うん……ゆっくりでいいよ」
青「大丈夫だよ」ギュッ
(桃の手を繋ぐ)
桃「おれはっ……自分を……愛してたの……」
橙「……愛してた?」
桃「切って……殴って……吐いて……それが俺の愛なの……」
赤「どうして……愛してたの?」
桃「紫くんと、橙がっ……愛し合ってて……幸せそうで………それ見てたら…愛して欲しいって思って……」
青「うん」
桃「でも、そんな相手いないからっ………小さい頃……俺の事愛してくれてた親は……俺の事殴って愛してくれてた……だから自分も…それすれば自分自身で愛せると思ったの……」
紫「……うん」
桃「みんなは虐待とか、おかしいって言うけど……俺にとってはそれが愛なのっ……だからっ!……最初は……切るだけだったけど……もっと…もっとって……自分自身愛してあげられてるんだって思ったら気持ちよくて…ふわふあして…だからね?これはあいなの」
紫「………そっか」
桃「おれの、俺自身への愛なの……あははっ!おかしいって思うでしょ?」
青「思わないよ」
桃「……へ?」
青「それが桃くんの言ってる愛なら、僕は否定しない。でも他の愛も受け入れて欲しいな」
紫「そうだね、桃くんが知ってる愛はそれかもしれない。でも人によって愛は違うものだよ」
赤「桃くんはさ、俺と、桃くんの親、同じだと思う?」
桃「……ちがう」
赤「そうだよね?なら愛し方も違うの」
桃「……ちがう?」
赤「そうだよ?俺たちがこうやって話聞いてるのも、手当してるのも、心配で家に泊まってるのも桃ちゃんを愛してるからこうゆう行動が出来るの」
青「人によって愛し方は違うけど…僕達は桃くんの事ちゃんと愛してるよ?」
橙「だから自分を傷つける愛は少し離れん?」
赤「こんなに愛してくれる人が周りにいるんだよ?自分自身を愛すのも大事。だけど桃くんの体は泣いてるよ?」
桃「……?」
橙「痛いって、辛いって泣いてるんよ。だから倒れたり、顔色悪かったりするんよ」
紫「せっかくリスナーさんの為にケアしてる肌、傷つけたら勿体ないよ?桃くんの身体も愛してあげて?」
桃「でも…おれは……あいしてるんだよ?」
赤「そうだね…でも辛くない?」
桃「つらい?」
赤「痛くて……辛くて……苦しくて……」
桃「ううん、ふわふわして、きもちいいの」
青「それは貴方の体調が悪くなってる証拠。きもちいいのは……心が泣いてるからだよ…」
桃「……?」
青「愛して欲しくて…その欲望を自分にぶつける事でスッキリするんじゃないかな…本当は痛くて辛いのに……」
赤「桃ちゃん、桃ちゃんの愛し方は自分を犠牲にしちゃうでしょ?そうじゃなくて、誰も自分も犠牲にしない愛し方で自分を愛してみない?」
桃「……ぎせいに…しない?」
赤「そ、もし、桃ちゃんがまた愛されたいっ、切りたいって思ったら切る前に俺らに言って?こうやってギューってしてあげる」ギュッ
桃「……これはあいなの?」
赤「そうだよ?大嫌いな人にギューってしないでしょ?桃ちゃんだから、桃ちゃんが大好きだからこうやってギュッーってするの」
紫「そうだね、桃くん。桃くんの家族愛は桃くんが知ってる愛かもしれない。でもメンバーでの愛はもっと暖かい温もりのある愛だよ!それを受け止めて欲しいな!」ギュッ
青「僕も桃くんじゃなかったらこんなこしないからね!」ギュッ
黄「僕もです!」ギュッ
橙「俺もや!!!」ギュッ
赤「桃ちゃん、5人分の愛たっくさん受け取って!」
桃「…………」ポロポロ
青「桃くん!?ごめん痛かった!?」
桃「いたい……」
赤「あわわ!ごめんね!?」
桃「うでも……おなかも…あしも……ぜんぶ……いたかった」
橙「せやな、痛かったな?よう、我慢できたで」
桃「グスッ……やめたくても…やめられなかった」
青「うん、次は僕らも手伝うからね」
桃「グスッ…ヒグッ……ほんとに……あいしてくれる?」
桃以外「当たり前!!!」
赤「ねぇ、桃ちゃん、みんなにギュッてされた時どんな感じした?」
桃「…グスッ…暖かかった……ほわほわ…した」
紫「それが愛だよー!桃ちゃーん!!!」
黄「ちゃんと僕らの愛が届いてよかったです」
桃「これが……あたたかいやつの…あい?」
青「うん、そうだよ」
桃「…………」ギュッ
青「うぉ!桃くん!?」
赤「愛してあげなよー?青ちゃーん」
青「な、僕だけじゃないでしょ!!?」ギュッ
桃「赤も…して」
赤「いいよー?ギュー!!」ギュッ
桃「黄も……紫橙も」
橙「ええで?」ギュッ
黄「しょうがないですね!」ギュッ
紫「紫さんはナデナデしてあげる」ナデナデ
桃「…………」
ほわほわ、あたたかい……
これがみんなの愛……好き…
赤「どう?」
桃「えへへ……好き」
黄「はぁぁぁ……」
紫「橙くんやばいよ、桃くんの可愛さに黄くんがやられてる」
橙「紫くん、青赤もやられてるで」
赤「は?可愛すぎでしょ?なんなの?」
青「可愛い……」
紫「……まぁ、確かに可愛いね」
桃「んー……!」ギュッ……スリスリ…
青「赤くん、僕死んじゃうかも」
赤「奇遇だね、俺も」
紫「こらこら、同感しないの!」
橙「ならこれからは桃ちゃんの愛が満たされるまで変わりがわり桃ちゃんの家に泊まりますか」
紫「いいね!それ」
赤「泊まる泊まる!」
赤「桃ちゃーん、最初誰がいい?」
桃「……青」ギュッ
青「え、僕!?」
桃「……あいしてくれないの?」
青「愛すよ!?愛す!……赤くんかと思った」
赤「桃ちゃん青ちゃんの事、大好きだもんね」
桃「ん……好き……」
青「へ?//」
橙「照れた」
黄「照れましたね」
紫「今のは誰でも照れるよ」
青「う、うるさい!!!」
桃「…………へへっ」
俺はこうやって新しい愛を知ることが出来た。
暖かくてすごく居心地のいい愛を知ることができた。
でも……すぐには治らなくて……
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わぁぁ😭よかったぁぁ(´;ω;`) 続き待ってます!!✨