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本当にいろんな配慮ができてすごい。
仕事も、誰よりも一生懸命で情熱を感じるし、見てて気持ちのいい青年だ。
照れてはにかむ輝くんが、本当に可愛く思えるよ。
輝くんには、毎日元気をもらってる。
私だけじゃなく、みんなそうだと思う。
「あそこに座りませんか?」
近くにある小さな公園のベンチを指さす輝くん。
「うん。そうだね」
ここなら……大丈夫かな。
10分だけだし……
「輝くん、何かあった?」
温かいミルクティーを両手で握りしめて、私は言った。
「穂乃果さんに無理やり付き合ってもらったんで……前置きはせずに言います」
すぐ隣に座る輝くんの緊張感が伝わってくる。
どうしたんだろう?
「あ、あの、僕は……」
言葉が見つからなかったのか……
輝くんは、自分の胸に手を当てて、1度だけ深呼吸した。
「輝くん、大丈夫?」
私は、思わず心配になって声をかけた。
「は、はい、すみません。ドキドキし過ぎて、息が上手くできないです。でも……こんなチャンスはもう無いと思うから、言います」
輝くんは、急に立ち上がった。
その勢いに、思わず後ろのめりになる私。
「穂乃果さん。僕は……あなたのことが好きです!」
え……
今、何て言った?
誰もいない小さな公園。
ブランコと滑り台が、ほんのり明かりの灯る中にひっそりと佇んでいる。
少し行けば車道やお店もある、なのに、真っ直ぐなその告白と同時に、私の周りを静寂が取り囲み、その他の雑音が全く聞こえなくなってしまった。
輝くんは、じっと私を見つめたまま動かない。
よく見たら、その頬をひとすじ、キラキラした涙がつたって……そっと地面に落ちた。
「すみません。男が泣くなんて……バカみたいですよね」
輝くんは頬を拭った。
私は、大きく首を横に振って、そして、ゆっくりと立ち上がった。
「穂乃果さんは、悠人さんみたいな大人の男性が好きですよね? 僕なんかは……弟みたいな感じですよね? でも、あなたが誰を好きでも構いません。僕は、これから先もずっと穂乃果さんを想ってますから。すみません、突然一方的に……」
輝くんは必死で笑顔を作って、少し寂しそうに言った。
その優しい眼差しに胸が痛くなって、どうしようもないくらい、切なくなった。
「輝くん、どうして? 輝くんなら、もっと可愛い女の子と付き合えるのに、なんで私なんかに? 私なんかのために涙まで流して……。すごく有難いなって思うけど、だけど……」
悠人にも返事できてないのに、輝くんまで……
この状況、どうかしてる。