翌日。
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「ふぅ…」
部室のドアの前で深呼吸をする。
落ち着け、私…、
ドアノブに手を掛けて、ドアを開けた。
[お、○○!]
先輩が顔を上げて手を挙げた。
「こんにちはー、…あれ、ヒョンは…」
部室を見渡しても、先輩と部員5人
(男1人と女4人)しかいない。
[そろそろ来ると思う。5分前ぐらいに
LINEにもうすぐ着くって来たし]
ヒョンとLINEが繋がっている先輩を
羨ましく思ったけど、必死で堪えた。
「そ、そうですか!教えてくれてありがと
うございます」
[まぁヒョンが来るまで、ここ座りなよ]
先輩に言われた通り、椅子に座る。
…ヒョン、まだかな…
そう思ってスマホを手に取った時、
ガチャ。
「……!!!」
茶髪にクリッとした瞳。
白いシャツに水色のダメージジーンズ。
……ヒョンだ……!
[ヒョン!]
先輩がヒョンに手を振る。
[ちゃんと部室に来られてよかったな]
『寄が送ってくれた地図のおかげだよ』
そう言うと、ヒョンが私を見た。
『○○、久しぶり』
「ひ、久しぶり…!」
せっかくまたヒョンと話せているのに、
緊張して声が裏返ってしまう。
なんとかたくさん話さないと…!
「え、えっと…また背伸びた、?」
『よくわかったね。うん、少しだけ』
少し微笑むヒョンを見て、胸がドキッとし
た。
「ヒョ、ヒョン…あの…」
私が話しかけたその時、部室にいた女子
4人がヒョンの元へ駆け寄った。
〈あの!よかったらLINE交換しませんか〉
!
『…ごめん、LINEはダメ』
〈えー、〉
…え、LINEダメなの、?
女の子たちと交換しなかったのは少し
ホッとしたけど……
今日勇気を出して交換しようと思ったけ
ど…聞きずらくなってしまった。
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