テラーノベル
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庭の事件から数週間。
俺は、城での生活にもずいぶん慣れてきた。
声を出すことも少し怖くなくなり、レンと笑いながら過ごす時間も増えていた。
ある日の午後、城の正門に騎士が訪れた。
💚ダイスケ様、レン様
鎧の少年…リョウヘイだった。
帝国の聖騎士で、修行のために大公家にきた。
整った立ち姿に少し緊張する。
🖤リョウヘイ…か
🩷はじめまして…
リョウヘイは静かに一礼した。
💚あなたがダイスケ様ですね。噂は聞いています
噂…?
少しドキッとする。
だって、まだ大公家の中で俺は“特別な力を持つ少年”として扱われていたから。
🖤あ、えっと…声のことも…
💚はい、わかっています
リョウヘイは笑みを少しだけ見せた。
💚心配しなくていい。君の力は、守るためにある
その言葉に、少し安心する。
俺はふっと笑った。
🩷ありがとう…
レンもそっと手を握ってくれる。
🖤ダイスケなら大丈夫
庭で剣の稽古を始めるレンを見ながら、俺は自分の声で指示を出してみる。
🩷レン、その右足…もう少し前!
レンは驚いた表情で振り向く。
🖤おお、いいじゃん!
俺も自然と笑う。
以前なら、声を出すたびに緊張して震えていたのに…今は楽しさの方が大きかった。
その時、リョウヘイが真剣な顔に戻る。
💚だが気をつけろ、ダイスケ
俺は振り向く。
💚帝国皇室の思惑が、君を狙っている
💚ラウール皇太子は、セイレーンの力を手に入れようとしている
俺の心臓が少し早くなる。
🩷…俺を?
💚そうだ。しかし君の力は、正しく使えば大公家のために役立つ…俺も力になるよ
その言葉に、レンが安心そうに微笑む。
🖤リョウヘイも、仲間だ
湖での約束、声がバレた日、庭の事件…
すべての経験が、俺を少しずつ変えていた。
怖がりで静かだった自分が、少しずつ自分の力や感情を信じられるようになっていた。
🩷俺…頑張れる気がする
レンが手を握り返す。
🖤うん、一緒に
リョウヘイも頷いた。
湖の水面に映る自分の顔は、少し前より明るく、確かに強くなっていた。
コメント
2件
むるさ~ん'∀'o)ノ)) 最近書くのに夢中で見に来れなかったら、壮大な話になってた!! 異世界モノにハマっているので、こういうファンタジー大好き(,,>ω<,,)💕 続きも楽しみですわ✧*。